火打山濁俣川右俣 2010年5月2日(日)
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火打東面には標高差1500mを越えるスケールの大きなルートが何本かある。
すっかり有名になった澄川、最近注目の乙見尾根・・・
そんな中で、濁俣川は滑降する人はまだ少ない。濁俣川右俣の見どころは、何といっても鬼が城ゴルジュの通過だろう。
両岸に荒々しい岩壁がそそりたち、信越線の車中からも大きなV字谷を確認することができる。よくもまあこんなところをスキーで通過してみよう、という気になったものだ。開拓者には敬意。
参考にさせていただいた酒井正裕氏の著書「山スキールートガイド99」にはこうある。
「山登りは体力と技術だけでは面白い山行はできない。山に対する創造的な思考があってこそ初めて会心の山行ができる。」
まだまだこのあたりの山の中にはそんなネタがたくさん埋まっている。
火打東面を滑降すると、第三発電所から岡沢までの交通手段、笹ヶ峰の車回収が悩みの種である。今回同人の花岡氏がサポートをしてくれ、林道ゲートに自分の車をデポすることができた。
「感謝」さあ、あとはスキーで山越えを実践するのみ・・・
メンバー 山川 *===============================================================================================================================* 5月2日(日) 快晴 笹ヶ峰(7:05)---黒沢(7:55-8:10)---富士見平(9:30-9:45)---高谷池ヒュッテ(10:05-10:15)---天狗の庭 上の濁俣川ドロップ地点(10:50-11:10)--- ---鬼が城ゴルジュ---濁り北の平---巡視路登り返し---水路---矢代川第三発電所(13:25)---車デポ 第一発電所ゲート(14:30) *===============================================================================================================================* |
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天狗の庭から火打 例年よりいくらか雪は多いような気がする。 |
濁俣川は、天狗の庭を通過した上部の2150m付近から滑り込むようだ。 雪庇が出ている部分が多いので、雪庇のない部分を探してエントリする。 雷菱と呼ばれる赤い岩場を正面にみるあたりで滑降の準備をする。 |
稜線直下は急斜面だが、すぐに兎平と呼ばれる雪原になる。 雷菱を左手に見ながら大斜面の快適な滑降。 濁俣川本流の標高1800m付近は滝場になっており、そのまま滑るのは困難 である。一本右手の急斜面か、1900m付近から右手に大きくまく斜面が よい、と参考にした文献には記載されていたが、私の技術だと 大きく捲くしか選択肢がない!他の2つはすこぶる急である。 |
滝場をまくといよいよお待ちかね鬼が城ゴルジュに入っていく。 右岸は数十メートルの垂壁。左岸は100m以上の岩場がそそり立ち、 滝が飛沫を上げている。火打にこんなところがあったのか・・・ デブリ堆積になっているときもあるようだが今回は滑って抜けられた。 このコース本当にドキドキ、ワクワクさせてくれるルートである。。 |
通過後、降り返って見あげる鬼が城ゴルジュ |
緩斜面を標高1120m付近まで滑降。 左手の台地に上がり、台地を滑っていく。 台地上は湿原が顔を出し、ミズバショウが咲き始めている。標高900m付近で 正面に雪のついていない急斜面が現れるので、これは発電所の巡視路を 10分ほどあるいて上りかえす。 上までいくと再び雪が出てくるのでスキーをはいて送水管を目指す。 |
中間部までは発電所の送水管の右手の沢滑降してもよい。 中間部で送水管と合流する。 |
3回ほどスキーを脱ぐ箇所があったが、概ね 日曹 矢代川第三発電所まで滑ってこられた。送水管の脇を通過すると シュルントや、深い溝があいていて悪いところがあるので注意。 |
日曹矢代川第三発電所からは林道をたどる。傾斜は緩く、スケーティングか、こがないと滑らない。ところどころ雪が切れてしまい、数回スキーを脱ぐが、ほぼ雪を拾って滑れる。 除雪は第二発電所の入り口まで進んでいるが、道路脇の残雪を滑って、第一発電所入り口のゲートにデポしてある車まで到着。第三発電所から約1時間。 頸城エリアへ トップページへ |