追加データ

目次

追加ルール

魔法・錬金術関連

安物の霊薬

 粗悪な霊薬を安価に購入することができます――但し、いくらかの危険が伴います。
 「安物」は、価格が標準の四分の一になります。
 服用したときにまず1Dし、1か6が出たら霊薬は全く効果を表しません。更に1か2が出た場合には、副作用が表れます。生命力判定を行います。成功したら、十分間あらゆる判定に-1の修正を受けるだけで済みますが、失敗してしまうと、失敗度×十分間あらゆる判定に-3の修正を受けてしまいます。ファンブルすれば、更に生命力が永久に1低下してしまいます。

マナの密度と魔法、超能力

 Eternalでのマナ密度は魔法だけでは無く、原理を同じくする超能力にも影響を及ぼします。
 魔法も超能力も、GURPS Magicと比べてマナの密度による変化が大きくなっています。
 それぞれの修正は、「マナを回収するのがどれだけ容易/困難であるか」を表しています。魔法ならば集中のし易さと、必要なマナを回収する時間が主に障害となっているため、主に技能レベルに影響します。超能力であれば、力の源を回収しやすくなったことで直接的にパワー自体が上昇しますが、技能レベルには影響しません(筋力と器用さは別の要素です)。

魔法への影響

超能力への影響

効果をまとめた表

追加特徴

有利な特徴

社会的な特徴

呪文修得方式  様々

「それこそ呪文は無数にあると言って良いだろう。だが、触れることのできる者は僅かだ」

 そのキャラクターにとって、どのような呪文を学ぶ機会があるのかを表す特徴です。学ぶ事の出来る呪文が多ければ多いほど、取得するのに必要なCPは多くなります。
 「呪文修得方式」は「特殊な背景の」の一種ですが、頻繁に用いるため固有の名称を付けています。

情報屋  (変更特徴)

「書類を調べて三日も掛かった?ご苦労様。でも、彼に電話したら5分で済んだわよ」

 Basicに記載されている内容を若干変更します。
 それぞれの「情報屋」に対応する情報源となる情報を、具体的な技能から抽象的な〈情報〉へと変更します。これにより、各NPCの立場に応じた自然な情報収集が可能になります。
 特徴としての「情報屋」の〈情報〉の技能レベルと、情報屋になっているキャラクターの〈情報〉の技能レベルは食い違うことが有り得ます。例えば、情報屋になっているキャラクターが「情報屋」を取得しているキャラクターに真剣に対応してはいないような状況です。こうした食い違いでは、必ず情報屋になっているキャラクターの〈情報〉の技能レベルよりも特徴としての「情報屋」の〈情報〉の技能レベルの方が低くなり、上回る事はありません。情報屋が自分の限界を超えて情報を集めることはできないためです。従って、全ての情報屋には〈情報〉の最高技能値が存在することになります。

コネクション  様々

「持つべきものは友、か」

 「情報屋」は情報を教えてくれる友好的なNPCですが、「コネクション」(以下、「コネ」と略記)はより親密な関係にあるNPCを表します。情報を教えてくれるという事は「情報屋」と変わりありませんが、こちら側から積極的に働き掛ければそれなりの便宜を図ってもらえるという利点があります(時には対価を支払う必要があるでしょうが)。然し、「後援者」や「仲間」と違って、こちらの為に能動的に動くような事は自分の利害が大きく関係しない限りありません。「情報屋」と「後援者」「仲間」の中間の特徴と言えます。
 「コネ」は単に情報を与え、便宜を図ってくれるだけの存在ではありません。時には「コネ」から頼みごとをされることもあります。そうした依頼は断ることも出来ますが、断り続ければいずれ関係が消失するでしょう。
 「コネ」が発展して「仲間」「後援者」となる場合があるかも知れません。その場合は然るべき理由付けの後、差額のCPを支払ってください。
 「コネ」に支払うCPを計算する手順は、基本のCPが1CP増えることを除けば「情報屋」と同じです。

エージェントネットワーク  様々

「我々の仲間は何処にでもいる。そして常に我々と共にある」

 各地にキャラクターを援助する人物がおり、その人物と特定の方法で接触できることを表す特徴です。
 「エージェントネットワーク」を取得しているキャラクターが街に入ると、「エージェントネットワーク」は予め指定された性能の「コネ」に転化します。GMは「コネ」の対象が持つ能力を予め考えておいても良いですし、重要でなければランダムキャラクターとして処理しても構いません。
 街を離れると、CPを支払って固定していない限り、「コネ」は自動的に「エージェントネットワーク」に戻ります。そして次の街では、別の人物に「コネ」を取得することになります。
 「エージェントネットワーク」の取得に必要なCPは、それが転化する「コネ」を取得するのに必要なCPの25%増し(端数切り上げ)になります。

肉体的な特徴

精神的な特徴

呪文知識  10CP

「その呪文なら知っているよ。確か、君の師匠だったトロヤが50年前に編み出したのだったな」

 その世界で一般的に知られている多種多様な呪文について、広範かつ深い知識を身に付けていることを表す特徴です。「呪文知識」を取得したキャラクターが呪文の名前を聞けば、それがどのような呪文なのか直ぐに分かるでしょう。
 「呪文知識」を取得しているキャラクターは《対抗呪文》《呪文防御》等の呪文操作系に属する呪文を使う時に、自分が実際にCPを支払って修得していない呪文を対象にする場合でも、その呪文を1CP支払っているのと同じレベル、つまり「知力+魔法の素質のレベル-2(至難の呪文なら-3)」で修得していると見なすことができます。但し、見た事も聞いた事も無いような未知の呪文に対してはこの効果は適用されません。
 「呪文知識」を取得しているキャラクターは、〈即興呪文〉〈呪文行使法〉〈系統学〉〈呪文学〉の技能レベルに+1の修正を受けます。

 例を挙げましょう。
 魔術師カロンは「呪文知識」を取得しています。彼の知力は14、「魔法の素質」のレベルは1です。彼は《光》に対して《対抗呪文》を使おうとしています。彼は《光》を修得していませんが、「呪文知識」を持っているためあたかも《光》を14+1-2=13レベルで修得しているかのように《対抗呪文》を唱えることができます。

才能/盗賊の才能  20CP/Lv

 次の技能にボーナスのある「才能」です。余りにも範囲が広い「才能」であるため、何らかの外的要因により賦与されるのでなければ取得することはできません。
 〈軽業〉〈演技〉〈登攀〉〈嘘発見〉〈変装〉〈言いくるめ〉〈窃盗〉〈偽造〉〈身振り〉〈隠匿〉〈情報分析〉〈尋問〉〈脅迫〉〈読唇術〉〈鍵開け〉〈声真似〉〈観察〉〈すり〉〈毒物〉〈探索〉〈捜索(Liteでは発見)〉〈尾行〉〈追跡〉〈罠〉

超人的な特徴

その他の特徴

未覚醒の素質  2CP/Lv

「一目でこの指輪の力を見抜くとは!どうやら君は素晴らしい才能をお持ちのようだ」
「本当ですか?」
「如何にも。尤も、それを君が実感できるようになるには少々骨の折れる思いをする必要があるかも知れんが」

 表出していない「魔法の素質」です。取得するには、0Lvの「魔法の素質」を既に取得していなければなりません。「未覚醒の素質」を取得した場合、後からCPを支払うことにより「未覚醒の素質」を「魔法の素質」に置換することができます。必要なCPの量は、置換したい1Lvごとに「魔法の素質を1レベル上昇させるのに必要なCPから2を差し引いた値」CPです。
 「未覚醒の素質」を取得した者は"魔法の素質"判定の目標値に、本来の「魔法の素質」のレベルに加えて「未覚醒の素質」のレベルを加えることができます。然し、「未覚醒の素質」のレベルを呪文の技能レベルに加えたり、呪文の前提条件として扱うことはできません。

 例を挙げましょう。
 魔術師カロンは、限定されていない「魔法の素質」を1レベルで持ち、更に「未覚醒の素質」を2レベルで持っています。彼が「未覚醒の素質」を1レベル分だけ「魔法の素質」に置き換えようとするならば、「魔法の素質」1レベル分の10CPから2CPを差し引いた8CPを支払わなければなりません。2レベル分を一気に置き換えようとするならば、その倍の16CPが必要です。
 カロンが魔化を施された人形を目にしました。彼の"魔法の素質"判定の目標値は、10に「魔法の素質」と「未覚醒の素質」のレベルの合計を加えた値、13です。然し彼が呪文を覚えようとする際に知力に加えることのできる値は、「魔法の素質」のレベル、つまり1だけです!

魔法祝福/呪文系統  5CP

「与えられた力とは言え、貴重な力であることに変わりは無い」

 何らかの外的要因によって、呪文を行使する能力が向上している事を表す特徴です。普通の特徴とは異なり、CPを支払うだけでは取得する事はできません。基本的に、ある集団に属するキャラクターが持つ基本セットの中で用いられます。
 選択した呪文系統の呪文全ての技能レベル、及びその系統に属すると考えられる即興呪文の判定に+1の修正があります。また、対応する呪文系統の〈系統学〉にも+1の修正があります。

不利な特徴

社会的な特徴

肉体的な特徴

精神的な特徴

超人的な特徴

その他の特徴

追加技能

学術系技能

論理学  精神(知力)/難  技能無し:知力-6、他の学術系技能-5

「詰まり、私の考えは誤っていると?」
「遺憾ながら。我々が後件肯定の誤謬と呼ぶ所のものですな」

 推論の規則である論理を扱う学問です。論理学自身の内容に関する問題に答えたり、与えられた推論が妥当なものであるか否かを判断することができます。
 数学の未発達な世界では、論理学は命題論理の規則と、無数の三段論法を用いて誤った推論を避け妥当な論証を行うための技術です。より抽象的で柔軟な記号論理学(数理論理学)が発明されると、論理学はより厳密な体系となり、また〈数学〉を〈数学/数理論理学〉と自発的に専門化することができるようになります。

宗教学  精神(知力)/難  技能無し:知力-6

「勘違いしないでくれ。私は君の信仰の是非を論じるつもりは無いんだ」
「然し」
「単純にだね、信仰という現象そのものに強い興味を惹かれている、ただそれだけなんだよ」

 宗教という対象を客観的に考察する学問です。その世界で信仰されてきた様々な宗教に関する知識を持っていたり、それらに関する分析に習熟していることを表します。体系の内部から考察を行う〈神学〉とは異なり、〈宗教学〉は体系の外部からの客観的な分析を基礎に据えています。
 この技能は、様々な文化が等しく考察の対象となるような世界にしか存在しません。一つの宗教勢力が人々の思想の基礎となっている社会では、〈宗教学〉が発展する望みは薄いでしょう。

社会系技能

情報/種別  特殊

「人の上に立って生きると言う事は、情報の渦の中に叩き落されるということと同じなのよ」

 現在の立場において「知っていると考えられる」情報をキャラクターがどれだけ容易に引き出せるかを表す、"抽象的な"技能です。組織に所属しているキャラクターが自分の組織が保有している情報にアクセスしたり、商人が得意先からどれだけの情報を引き出しているかを考えるときに用います。
 この技能には難易度は無く、またCPを支払って技能レベルを伸ばすこともできませんが、状況による技能判定への修正は存在します。
 〈情報〉の技能レベルは、自分が所属する組織やグループの中における階級によって変化します。低い階級の人間は高いレベルの〈情報〉を持つことはできませんし、逆に高い階級の人間は高レベルの〈情報〉を有しているのが普通です。また、自分が所属していない組織やグループの〈情報〉を持っているということは普通有り得ません。「情報屋」の記述を参考にしてください。
 〈情報〉によりどのような情報を得ることが出来るのかは、WMの指針は存在するかもしれませんが、最終的にはGMの判断に委ねられます。同じ業種の人間であっても、巨大組織に所属しているならば様々な情報にアクセスできるでしょうが、小さな組織では多くの情報が集まっているとは考えにくいでしょう。然し、弱小組織の人間は巨大組織の働きアリが見過ごしているような些細な事を気に留めているという可能性は大いにあります。
 〈情報〉は各キャラクターの立場によって異なる技能として扱われ、知ることの出来る範囲も深さもそれぞれ異なります。何らかの組織に所属しているキャラクターであれば、その組織について専門化した〈情報〉になるでしょうし、酒場のマスターならばそれこそ「酒場の主人」に専門化した〈情報〉になるでしょう。

 〈情報〉の成功度と与えられる情報の質については、次の指針を参考にしてください。

成功度(*1)情報の質
〜-3極々一般的な情報
-2〜-1情報の裏打ち
0〜3目的とする情報に辿り着くためのヒント、ほのめかし
4〜6目的とする真相
7〜真相と、真相の裏にある意図や根本原因など
Critical成功度7〜の場合に加え、GMは適宜情報を追加しても構いません

 (*1) 負の値は失敗度を表します

盗賊系技能

聞き込み  精神(知力)/並  技能なし:知力-5、〈言いくるめ〉-3、〈外交〉-3

「騎士長様の読みどおりでしたね、こんなに早く証言が集まるとは」
「無闇やたらに聞いたって時間掛かるだけだからな、ココを使えよ」
(こめかみを人差し指で叩くガルブレイス)

 何らかの出来事についての情報を、人々から聞き込みで集める際のテクニックを表します。
 この技能の判定に成功すれば、短時間で目的とする情報を的確に収集することが出来ます。

魔法系技能

魔法学/文明(/種別)  精神(知力)/至難  技能なし:知力-7

「確かに魔法が起こす奇跡は素晴らしい。だが、魔法とは何かを深く考える事は更に素晴らしい」

 魔法という手続きそのものについての体系だった学術的、理論的な知識を表します。魔法の原理や、諸呪文が引き起こす現象についての質問に答えることができます。文明レベルが10を超える世界では、〈魔法学〉は〈魔法原理学〉と〈魔法現象学〉の二つに分化するため、どちらかに専門化する必要があります。

系統学/文明/種別  精神(知力)/難  技能なし:なし

「魔法学が木の幹ならば、系統学は枝に当たる」
チョークを置くと、魔術師はこう続けた。
「呪文と言う葉は枝に茂るのであって幹に茂るのではない」

 呪文という体系の中での、言わば「分野」を表す各系統についての理論的知識を表します。〈魔法学〉よりも〈系統学〉の知識は幾分実践的な意味合いを帯びており、その系統に属すると考えられる呪文の開発等に影響を与えます。(〈魔法学〉が総合的な理学的知識、〈系統学〉が各分野に対する工学的知識を表現すると類推することが出来ます。)
 〈系統学〉は、各系統ごとに専門化する必要があります。

呪文学/文明/種別  精神(知力)/難  技能なし:なし

「呪文は知なり。知は力なり」

 個別の呪文についての、詳細な学術的知識を表します。多用される呪文に関しては、それを独立して研究する価値があると認められているために生じた分野(技能)です。
 〈呪文学〉は一つ一つの呪文ごとに専門化する必要があります。

魔法生物学/文明  精神(知力)/難  技能なし:知力-6

「魔法は神秘に満ちているが、同時に危険を孕んでもいる。良いな?」
「存じております」
「だがな、生命とは更に神秘的で危険に満ちた存在なのだ!その両方を備えた存在については言うまでもあるまい」

 魔法を用いて創造された生命体に関する学問です。
 魔法生物の創造法やその判別、能力、危険性等を判断することが出来ます。

即興呪文(/種別)  精神(知力)/至難  技能なし:なし

「己の思うがままに呪文を組み立てる。気ままな魔法を扱うには相応しいやり方だと思わんかね」

 即興呪文を行使するにあたって必要となる技術と知識を表します。品詞技能(名詞技能と動詞技能)の基準値となります。〈即興呪文〉の技能レベルには「魔法の素質」のレベルが加算されます。
 〈即興呪文〉の技能レベルは、「知力+魔法の素質のレベル」が上限になります。「呪文知識」を持っていれば、技能レベルの現在値と上限値にそれぞれ+1することができます。
 Apocalypse-300-では、「シェール=フェルム正教会(正教会)」「シェリル=フェルム教会(広教会)」のどちらかに専門化する必要がありますが、実質的な効力に優劣はありません。また、正教会か広教会で然るべき訓練を受けた者、つまり即興呪文を行使することができると取得している「呪文修得方式」の中で明記されている者でなければ、この技能を修得する事は出来ません。

追加呪文

魔化系

《高速魔化》(至難)  特殊

「集中せよ、集中せよ。汝が力を素早く畳み込め」

(持続):――  (準備):――
(消費):――
(前提):「魔法の素質」3Lv、《魔化解除》《魔化停止》
(魔化):――
(効果)
 《魔化》の儀式を素早く行えるようになります。魔化を行う際に、魔化する呪文を修得している魔術師が同時に《高速魔化》を15レベル以上で修得している場合、一回一回の儀式に要する時間が半分になります。つまり、「手軽で危ない魔化」であれば必要エネルギー100点に付き30分、「ゆっくり確実な魔化」であれば"必要エネルギーの半分"人日の時間で魔化を行うことができるようになります。助手が《高速魔化》を修得している必要はありません。品物に封じ込める呪文を唱える本人が修得していさえすれば十分です。
 《高速魔化》の技能レベルが20を越えていれば、必要な時間は四分の一になります。以降、5レベルごとに更に儀式の時間は半分になります。
 魔術師が修得している呪文の技能レベルが平均して高く、かつ《高速魔化》が存在する世界では魔法の品物が極めて安価になる可能性が考えられます。

《魔化安定》(至難)  特殊

「あれは悲惨な事故だった」
一口紅茶を啜り、トロヤが呟くように続けた。
「この呪文さえ学んでおれば、幾十もの貴重な才能を失わずに済んだものを」

(持続):――  (準備):――
(消費):――
(前提):「魔法の素質」3Lv、《魔化停止》《魔化解除》
(魔化):――
(効果)
 《魔化》の儀式をより安全に、確実に行えるようになります。魔化が成功したかどうかの技能判定を行う際に、魔化する呪文をかける者がその呪文を16レベル以上で修得し、かつ《魔化安定》を15レベル以上で修得していれば、出目16が成功に、出目17が単なる失敗に、18がファンブルになります。
 《魔化安定》を20レベル以上で修得している魔術師の場合は、更に安全性が向上します。成功は出目16まで、出目17が失敗であることは変わりありません。変化があるのは出目18の場合で、もう一度魔化の判定をやり直し、それにも失敗した時に限ってファンブルとなります。この二度目の判定に成功した場合は通常の失敗として扱われます。
 《高速魔化》ほどではありませんが、この呪文が存在する世界でもやはり魔法の品物の価格は下がるでしょう。特にパワーストーンの価格には劇的な影響を及ぼすはずです。

死霊系呪文

《ヴァリエ作成》(至難)  通常

(持続):一日  (準備):五分
(消費):200・半(広教会の装身具を身に着けていれば10・半)
(前提):《再生》《霊媒》
(魔化):《ヴァリエ作成》の効果を永続させる。必要エネルギーは消費の50倍
(効果)
 ヴァリエと呼ばれる特殊なアンデッドを作成するための呪文です。ヴァリエとなるためには、原型をとどめた(つまり、HPが最大HP×-10を下回っていない)死体と、その死体の宿主であった者の精神体(霊魂)が必要です。呪文が成功すれば、一秒ごとに1HPの割合で肉体が修復されていき、HPが完全に回復した時点で意識も取り戻します。失敗した場合は何も起こりません。ファンブルすると肉体が塵となって消えてしまう上、霊魂との接触が途絶えてしまい、同じ術者がこの世に呼び戻すことはできなくなります。
 ヴァリエの外見は生前の姿と同一であり、記憶や技能、特徴など全てを保持しています。呼吸も食事も不要ですが、意識的に空気を吸い込んだり食物を摂取したりすることは可能です。体温は平熱付近に保たれており、傷を受ければ血が流れ出ます――然し、出血によるペナルティは受けません。
 魔化によらずに生み出した場合、維持を続けていても作成から一ヶ月でヴァリエは崩壊を始め、数分後には塵と霊魂だけになります。術者が維持を打ち切っても即座に崩壊が始まります。崩壊に際して霊魂が苦痛を感じる事はありません。
 術者が《精神感応》を修得していれば、言葉にしなくとも自分が作り出したヴァリエと常に意思の疎通を行うことができます。この精神的な繋がりは距離を無視して保持されます。
 また、術者が《魅了》を修得していれば、ヴァリエが術者に「逆らい難い」感情を抱くようにすることができます。ヴァリエは自我を保っていますが、術者の意志に逆らうことができなくなります。

《ルヴァリエ作成》(至難)  通常

(持続):一日  (準備):一時間
(消費):300・同(広教会の装身具を身に着けていれば15・半)
(前提):《ヴァリエ作成》《石を肉》
(魔化):《ルヴァリエ作成》の効果を永続させる。必要エネルギーは消費の50倍
(効果)
 肉体が残っていない霊魂に仮の肉体を与え、ヴァリエとしてこの世界に呼び戻す呪文です。こうして呼び戻されたヴァリエは、肉体が残っていたものとは区別してルヴァリエと呼ばれます。
 《ルヴァリエ作成》は、術者が霊魂の存在を感知してさえいれば行使することができます。成功すれば土が人の形を取り、それが肉となって、一時間後には死の直前の肉体が復元されると同時に意識を取り戻します。失敗すると何も起きません。ファンブルすると、同じ術者が同じ霊魂に対して《ヴァリエ作成》《ルヴァリエ作成》を試みる事はできなくなります。
 一度呼び戻されてしまえば、後は《ヴァリエ作成》と同様です。《精神感応》や《魅了》による取り扱いも《ヴァリエ作成》に準じます。

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