大型二輪に乗りたいと思う理由は様々だと思いますが、一般的なものとしては
 力強い走りを体感したい
 ロングライドを楽に過ごしたい
などが挙げられるのではないでしょうか。

まず大型バイクに跨ってみて一番感じるのはやはりパワーの差。これは歴然です。
普通二輪の感覚でアクセルを開けると、思った以上にバイクの力を感じると思います。
ある程度普通二輪に乗ってからの大型二輪の場合は特にそれを強く感じると思います。

しかし、逆に言うと、パワーがあるということは、細かくていねいな操作が要求されるということ。
もちろん、どの排気量でも丁寧な操作は必要ですが、大型排気量となると動きが大きく表れるので、
より慎重にならざるを得ません。今まではごまかせていた操作が通用しなくなります。
そういう意味では、大型に乗る人は、バイクの動きにより敏感な感覚を持つといってもいいかもしれません。


○大型二輪に乗るには

大型二輪に乗るには大型二輪免許が必要になります。

以前は「限定解除」という方法でしか大型二輪免許は取得できませんでした。(いわゆる「一発試験」)
この試験はかなりの難関で、その狭き門をくぐり抜けた人だけが、晴れて大型二輪免許を取得することができた為
限定解除をした人は尊敬のまなざしでみられたものです。(女性の場合は「限定解女」なんて言われ方も)

しかし、1996年9月の免許制度改正により、指定教習所での実技試験免除制度が開始。
大型二輪(免許)が一気に身近になりました。
つまり、欲しいと思えば、誰でも大型二輪免許を取得することができるようになったのです。

教習所で大型二輪免許取得できるようになってからは、取得者もかなり増えているということから、
大型は欲しいけれど、限定解除は無理だから
と諦めていた方が多いということでしょう。

しかし、少々言葉がきつくなりますが、裏を返せば今は
"バイクスキルのない人でも大型に乗れる、乗っている"
ということでもあります。

以前は、限定解除という超難関を突破した人のみが乗ることが許されたもの。
つまり、大型二輪免許を持っている方、また乗っている方というのは、中型(普通二輪)などで
しっかり基礎を身に着けた、広い意味での「バイクにきちんと乗れる人」でした。

しかし、今はいきなり大型二輪免許を取る人も珍しくなく、初めてのバイクが大型バイクという人もいるほど。
言葉は悪いですが、教習所の卒業検定に合格しただけで、バイクスキルはもちろん、
公道経験がまったくない、もしくは、多少はあるけれど・・・という方も、大型に乗っているということです。

もちろん、このこと自体が悪いわけではありません。
指定教習所でしっかりと練習を積み検定を受け
この人は公道で走れる力が十分に身に付いた
ということを認められて卒業し、免許を受けるわけですから、何の問題もありません。
ただ、いわゆる昔の「大型ライダー」とは違うということを、バイクに乗る側も、車に乗る側も(特に車側でしょうか)
きちんと理解する必要があると思います。


○女性はどうしてもハンデをかかえています

女性がバイクに乗る・・・
スタート地点で、残念ながら男性とはすでに差があります。
これは技術のことではありません。体格や基礎的な筋力のことです。
しかし、これはバイクに乗る上で、大きなハンデです。
女性がバイクに乗るという事は、男性のそれとは全く違います。

バイク選びにしても、男性ならどんなバイクも、好みで選んだものにたいていは乗ることができます。
足つきなどで諦めることは少ないでしょう。しかし女性はそうはいきません。
特に小柄な人の場合、足つきの面での折り合いに苦労することが多く、
どうがんばっても乗れないバイクも存在します。

そして一番のハンデは筋力差。
多少身長に恵まれていて、小柄な人より足つきでの苦労が少なかったとしても、
一般の女性は、当然ながら男性より筋力がありません。
男性なら気にも留めないようなこと、難なくできることに、とても苦労します。

取り回しはもちろん、運転中、男性なら力でフォローできるところが、女性は転倒につながったりもします。
(これは足つきが悪いせいもあります)

取り回しでは苦労するでしょうし、バイクを止めることひとつをとっても、
後のことを考えてバイクを動かさなくてはいけません。
男性なら苦もなく上げられる段差や傾斜、砂利道など、女性には歯が立たない場合も珍しくないからです。

女性が大型バイクに乗るとなれば、やはりそれなりに「がんばらないと」いけません。

しかし諦めることはありません!!!
まして、筋力トレーニングで体を鍛えるというような、特別な努力なんて何もいりません。
色々な工夫することで、小柄で非力な女性でも、そして、特別に運動能力が高いわけではなくても、
大型バイクを操ることができます。本当です。

私は、お世話になっているバイクショップの店長さんに
「バイク半分・人間半分」
とよく言われましたが、その通りだと感じています。

大型バイクは、特別な乗り物ではありません。仲良くなる方法はたくさんあるんです。

自分には無理だと、はじめから諦めてしまわないでほしいです。

一歩踏み出して、大型バイクに跨って下さい。
世界観が変わりますし、バイクに対する意識も大きく変わると思います。


ぜひあなたも、大型ライダーの仲間入りをして、バイクと仲良くなって、楽しい思い出を作ってください♪