http://www.goo.co.jp/
http://www.goo.ne.jp/
さて、上のURLはどちらかが有名な検索サイト。そしてもう一方がアダルトサイト。
どちらがどちらかわかりますか?
まあ、これがわかりにくいし、
検索サイトに行くつもりでアダルトサイトを見てしまったら信用にかかわるよってんで
検索goo(http://www.goo.ne.jp/:NTT-X)
が
アダルトgoo(http://www.goo.co.jp/:ポップコーン)
を訴えたってニュースがあったんですね。
で、その判決が出たわけですけれども、詳しくは以下のページを参照して下さい。
これまでのところではアダルトgoo側が圧倒的不利な状況みたいですが、
これは果たして妥当なのかどうかが私にとっては非常に疑問です。
別にアダルトサイトを応援したいわけじゃないんですが、
どうしても力ずくでドメイン名を奪い取ろうとしているようにしか見えないんですよね。
というのも、検索gooの主張を認める理由が以下の通りだからなんですが、
それらに突っ込みながらその理由を紹介してみましょう。
-
NTT-Xは「goo」という商標を持ち、
企業努力によって「goo.ne.jp」をポータル・サイトとしてインターネット・ユーザーの間で著名なものとした。
そして「goo」および「goo.ne.jp」の名称は高い顧客吸引力を獲得しており、
NTT-Xはこの商標を継続して使用する正当な権利を有している。
↑
アダルトgooの主張によるとアダルトgooがドメインを取得したのは検索gooよりも前だし、
検索gooがgooを商標登録したのもアダルトgooのドメイン取得よりもあと。
ようするに、すでにあるサイト(アダルトgoo)に似たURLのサイト(検索goo)を立ち上げ、
商標登録し、そのあとに有名になって、
金と力でゴリ押しすれば先に他の人が取ったドメインでもなんでも奪い取れるぞってことでしょ?
ちなみにgooって商標はたくさんあります。
特許庁のページですが、ここで検索してみるといいでしょう。
アダルトgooが検索gooのロゴを使ったってわけじゃないし、ドメイン名まで規制できるものなのかなぁ?
また、URLっていうのはインターネット上の住所みたいなもんですから、
実際の住所にたとえてみましょう。
人口の多い福岡県春日市が人口の少ない愛知県西春日井郡春日町や兵庫県氷上郡春日町や岐阜県揖斐郡春日村などに向かって、
「春日って名前は俺のもんだ。ややこしいから違う名前に変えろ」
って言っているような感じに聞こえるんですかど、どうでしょうか。
-
インターネット・ユーザーが「goo.ne.jp」と「goo.co.jp」を誤認してアクセスする機会が多くあり得る。
↑
まあ、実際に検索goo側にアダルトgooに関する苦情がたくさん舞い込んでるらしいですが、
間違ってやってきたうえに間違ったところに文句をつける人たちにまで責任を負えるわけがありません。
先ほどの春日の例で言うと、
春日町としか住所を知らないで訪ねて行って、
愛知県に行かなきゃいけなかったのに兵庫県に行ってしまった人が愛知県に
「どういうことだ!?」っていちゃもんをつけてきた場合に、
愛知県は兵庫県に何らかの責任を負わなければならないってことなんでしょうか。
住所はきちんと調べましょうよ。
それでも間違われたくないのなら、後から名前をつける方が最初に気をつけるべきでしょうね。
-
間違って「goo.co.jp」にアクセスしたユーザーはアダルト画像に接することを避けられず、
NTT-Xの「goo」がアダルトコンテンツを発信していると誤認してしまうことがあり、
NTT-Xの社会的信用が毀損されるおそれがある。
↑
それに関してはすでに、対策が施されており、
アダルトgooのトップページにはアダルト画像は存在しませんね。
しかも、アダルトサイトだということはすぐわかる作りとなっており、
検索gooと間違えようがありません。
客をいかに惹きつけるかが問題のトップページで、
これだけの注意を払っているのですから、それ以上文句のつけようがありませんね。
もともと住所をよく調べもせずに兵庫県に向かっている人に対して、
県境で「西春日井郡春日町は愛知県にあります」って教えてくれているようなものです。
これ以上親切にはできないでしょう。
それでも検索gooがアダルトサイトだと勘違いするような人はインターネットを使わない方がいいと思いますが…。
-
「goo.co.jp」は独自のコンテンツを持たず、ユーザーをアダルト・サイトに誘導することのみを目的としている。
↑
ようするに転送ですね。
でも、それが目的のページは山ほど存在していると思いますが、そんなに問題なんでしょうか?
たとえば、
独自のコンテンツを持たないことを不正とするならこれらの例のような、
http://www.suzuki.ne.jp/、
http://www.tsuchiya.ne.jp/、
http://www.subaru.ne.jp/ などは
ドメインの不正な利用方法ということになるでしょう。
スバルの例では訴える者が存在しませんが、
管理が厳しくなったときにはドメインを当局に返すことにでもなるのでしょうか?
アダルトサイトに誘導することが問題であるなら、
検索gooからでもアダルトサイトに簡単に行けるって問題もありますしねぇ。
あれ?
検索gooがアダルトgooのドメイン(goo.co.jp)を奪い取った暁には、
http://www.goo.co.jp/ というURLにはなにか
http://www.goo.ne.jp/ とは違う独自のコンテンツを立ち上げるんでしょうか。
まさか、
http://www.goo.co.jp/ を開くと自動的に
http://www.goo.ne.jp/ に転送されるようなことはないですよね。
独自のコンテンツを持たないで他のサイトに誘導するのはドメインの不正な利用方法なんですから。
なんか、どれもこれも特に意味のある理由という感じがしません。
多分、本音で言うとアダルトサイトであることが一番の問題なのでしょうが、
アダルトサイトであるというだけではこんな無茶な判決を出すわけにはいかないので、
無理やり他の理由を持ってきてくっつけたという感じです。
アダルトgooは今回の東京地裁判決を不服として、東京高等裁判所に控訴したようですが、
最終的にはどっちが勝つのか気になるところです。
金と力のゴリ押しが勝つのはなんとなくいやだなぁ。
関係ないけど、
最初に出した記事の中に以下のような文がありました。
これは酷いサイトだ。記者も一度だけ引っかかったことがある。
検索サイト「goo」にアクセスしようとして、誤って「goo.co.jp」というURLを打ち込んでしまった。
すると、とんでもないアダルト・サイトが表示された。
しかも次から次へと猥褻な画像が掲載されたウインドウが開き、にっちもさっちも行かなくなってしまったのだ。
ウインドウを閉じても閉じても、新たなウインドウが開く。
記者が自宅で使っている5年前のパソコンは搭載メモリーも少ないためか、とうとう途中でハングしてしまった。
えーっと、
私も何回かひっかかったことがありますが(<1回じゃないのかよ馬鹿)、
「次から次へと猥褻な画像が掲載されたウインドウが開き」ってことはなかったなぁ。
今なら当然そんなことないしね。
この記事を書いた方、アダルトサイトだってわかってんのにあちこちクリックしたんじゃないのかな?
という疑問が頭をよぎってしまう今日この頃。…まさかね?