テクノネット社 本文へジャンプ
TECHNO-NET レポート

BIO JAPAN 2016 レポート(2)


BIO JAPAN 2016レポート(2)は、団体の活動をとりあげます。

3) 日本橋から

4)ME-BYO JAPAN

3)日本橋から

 私たちの事務所のある日本橋には、薬品関係の企業が多いことで知られている。日本橋発のバイオ、ライフサイエンス拠点がこの6月からスタートした。日本橋地区の大地主で、コレド室町を始め日本橋再開発の中心となっている三井不動産とアカデミア有志が中心となって設立された、一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J)という。理事長は、岡野栄之氏(慶應義塾大学医学部長)。
 医薬関連企業が集積する日本橋エリアを拠点に、産官学連携によるライフサイエンス領域でのオープン・イノベーションを促進し、新産業創造を支援する活動を開始する、という。日本橋には、3か所の拠点を持ち、そのうちひとつは、日本橋ライフサイエンスビルと名付けられている。
 これから、本格的に活動を開始、イベントを実施していくという。
 日本橋からの情報発信に期待したい。

 付記 日本橋が医薬品産業の拠点であることが端的にわかるのが、日本橋にある薬祖神社の存在だ。この神社はつい最近まではビルの屋上にあり、年1回の大祭のとき以外は参拝できなかった。本年10月、日本橋コレド室町裏に設けられた芽吹きの森に移転、10月14日には、新社殿での大祭が行われた。    


 日本橋 薬祖神社の祭礼 2016年 10月14日


4) ME-BYO JAPAN

 本年のBIO JAPANの会場の一部を使って開催されたのがME-BYO JAPANである。
欧文で表記しているので、何のことかよくわからなかったが、ME-BYOは日本語では未病、これでも何のことかよくわからないが、要するに「ここまでは健康、ここからは病気と明確に区分できるわけではなく、健康と病気の間で連続的に変化しており、その状態を『未病』と呼ぶ」ということらしい。
 
 神奈川県では、超高齢社会を乗り越えるため、産・学・官と連携し,この未病(ME-BYO)」 をコンセプトとした取り組みを進めている。具体的には、健康と病気の間で連続的に変化する状態である未病を基軸に、新たなヘルスケア・社会システムを実現する様々な先進技術の追求や未病のサイエンスの確立などを目指している。
 「BioJapan2016」内スペースに「未病ゾーン」を設置し、 協賛企業様による最先端の未病製品・サービスを一堂に集めたのが「ME-BYO JAPAN」である。

 最初は、BIO JAPANのつながりで見ていたが、より一層社会に開かれた展示になる可能性があることに気付いた。あらためて、未病といわれると何か新しいことのように思えるが、健康であることを維持するためのあらゆる活動がそこには含まれるはずだ。

 今回の展示、発表は、神奈川県が進めているMR-BYOサミット協賛企業が中心であるが、スマホを使っての健康管理、介護ロボットなど先端技術の応用が目立った。
 しかし、もっとも注目を集めたのは、富山県の展示であった。富山は江戸時代から、薬の生産、販売が大きな産業であった。各家庭にまで入り込んだ、富山の薬、家庭に常備薬を置くというシステムは、未病につながるものではないだろうか。新しい薬の開発はもちろん重要であるが、家族の健康を支えるシステムをどう作り上げていくかも大きなテーマである。
                                       (八代 啓一)


   

ME-BYO 富山県の展示、家庭薬の袋をもらってきました。



本ページトップへ

続けて BIO JAPAN レポート(3) アカデミーの展示、発表 公開予定です。
   

BIO JAPAN レポート(1)はこちら