ハイ、こちらはほぼ原寸大の画像になります。
真剣な泰継殿と、泣いてる…というより、びっくりしてる泉水(香集)ちゃんです。
なにか辛いことがあって、庭の隅でひっそり泣いていた香集ちゃんを、
泰継殿(推定75歳/以下、爺)が保護。
「涙を止めろ。森羅万象の気が乱れる。」
と、気を落ち着かせるために手から胡蝶を出してみました。
感情の起伏がなく、表情の乏しい泰継殿ですが、
どうしたら子供の涙を止められるのか、爺は爺なりに、
必死の様子を描いてみたかったのですよ。
遥か2ならではのネタですね〜vv
この絵を描く前に、荘子の斉物論の『胡蝶の夢』――荘子が蝶になって
百年を花上に遊んだと夢に見て目覚めたのに、自分が夢の中で
蝶になったのか、蝶が夢見て自分になっているのか判らなくなった――
という故事を見つけまして、泰継殿の手から舞う蝶はこれがヒントになりました。
物事を忘れることなく、事実を事実として受け入れている泰継殿ですが、
らしくもなく、泉水ちゃんにはたとえそれが儚い幻想であろうとも、
そんな美しい世界を見せてあげたかったと思われます。
考えてみれば、「事実を受け入れろ」といつも言っている
泰継殿ほど非現実な存在はないですよね。