アタリを入れたら、消失点がどこにあるのか探します。 …と、いっても、初めは迷うかと思いますので、
まずは、全体的な背景(この絵の場合は部屋)の消失点の位置を決めていきましょう。
↓の赤線ように、天井や梁、床の線など角度のついたアタリ線を延長させてみると、ある一点に向かっているのがわかると思います。
(延長線が原稿用紙からはみ出してしまう場合は、いらない紙などを原稿の裏から継ぎ足して線を描きます。)
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この、延長線が交差した点が消失点(この場合は 部屋の消失点)です。
慣れないうちは 線を延長しても一点に集まらず、線と線の間が開いてしまうことがあると思います。
その場合は、絶対に変えたくない線(例えば天井と床の線など)を2本選び、その2本の線が交差したところを消失点にします。
これが一点透視です。
ちなみに、この消失点から真横に引いた線(水色の線)が視点の高さ(アイライン)です。
さて、これで部屋のパース(角度)は決まりました。
次は、几帳や枕、褥など器物の消失点を探します。 (奥にある厨子(書棚)は壁に面しているので、部屋の消失点と同じです。)
こうした器物や小物は、部屋の消失点と同じにすると 妙に整いすぎな部屋になってしまうので、生活感を出すために
わざと斜めに配置しました。 なので、消失点もそれぞれ違ってきます。
ただし これらの消失点は、視点の高さの線上のどこかにあります。 ↓こんなカンジ。
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透視画法は一点透視がどういうものなのか理解できれば、二点透視・三点透視も描けるようになるかと。
理解ができても消失点をズバリと決められるようになるには、とにかく「何枚も描くこと」だと思います。
もしも描いた背景に違和感を感じる時は、消失点の位置が違うのかもしれません。
その時は消してまた描き直しましょう。
このような頁を作っておきながら何ですが、作画過程や透視画法の本を読むよりも、
描くこと、描き直すことの繰り返しからのほうが、得るものが沢山あると思います。
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