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2002年10月例会「雨
(こまつ座)

作/井上ひさし
演出/木村光一
出演/辻萬長、三田和代、ほか

〜あらすじ〜
 江戸両国の橋のたもと、雨宿りに入った金物拾いの徳は
奇妙な老人から声を掛けられた。 しきりに徳に話しかけ、
懐かしがっているこの老人は、物心ついてから
ずっと「拾
い屋」の徳を、羽前平畠藩の紅花問屋「紅屋」御当主、

左衛門と間違えているらしい。

 そもそも平畠藩は紅花で台所を保っており、「紅屋」とは
その平畠で
一番の大店。喜左衛門とは「紅屋」の娘おたか
もとへ二年前に婿入りした男とのこと。おたかは「平畠小
町」と歌に
うたわれる程の器量よしだと言う。その喜左衛門
が行方不明になっている
と言うではないか。徳の脳裏に一
つの思案が浮かぶ。


 しかし、たとえ姿かたちがそっくりで、生き写しの瓜ふたつ
かもしれぬが、徳は喜左衛門の事は何ひとつ知らない。そ
れにもうひとつ、言葉(方言)の問題…。


 桜の咲くのを追いかけて、とうとう奥州平畠までやって来た
徳。
江戸から遠くなるにつれ、言葉も様子が変わってきた。こ
れでは、
他人になりすますことなど出来やしないと、あきらめ
かけた
丁度その時、徳は村人に見つけられる…。

 井上戯曲と、木村演出が冴える傑作時代ミステリー。舞台
に降りしきる
雨はどんな結末を運んでくるのだろうか?
〜日程〜
会場 日程 昼の部 夜の部
安佐南 10/9(水) 18:30
アステール 10/10(木) 18:30
アステール 10/11(金) 13:00

画・安野光雅



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