動かし方も決まったので、次はどうやって作るかです。今回必要となる、車速パルス・ライトスイッチ・フットブレーキの信号と、ヘッドライト高さ調整用の信号線、電源は全て運転席の周囲にあります。運転席下部には、大容量のリレーやヒューズがあるのですが、幸い、結構な空きスペースがあるので、そこに設置することにします。この部分を外すのは結構大変で、掲示板でアドバイスを頂いたのですが、私はこれに一番時間を取られました。その時見つけたこちらのサイトに、カバーを外した写真がありました。(このサイトですが、「凄い」です)
作るときは、部品点数を減らして小型にするのと、メンテナンスフリーを目標にしました。先に書いた仕様のものを作るなら、汎用ロジックIC(74シリーズ)を使えば簡単ですが、安く部品点数も減らせるので、今回はMicrochip Technology社のワンチップマイコン、PIC12C509Aを使いました。PICについて興味のある方は、こちらなどをご覧ください。
また、リレーは機械的接点の無いフォトMOSリレーを使いました。フォトMOSリレーは、1a1bタイプのものを1c接点として使い、仮に電源が入っていなくても本来の動作(手動操作)はできるようにしています(各接点のON/OFF時間の違いにより、接点が開放・短絡するのを気にされる方がいるかも知れませんが、今のところ、これによる不具合はありません)。なお、今回は、松下電工のAQW654を使いましたが、入手できない場合はNECエレクトロニクスの他社相当品リストをあたるか(こちら)、小型メカニカルリレーでも構いません。
つぎに、プログラムについてですが、これは一定時間(約3.6ms)ごとに信号の状態を見ています。本来なら、走行中に周波数カウンタで車速パルスを測るべきでしょうが、あいにく手元に無いので、インターネットで検索し、こちらの情報などを参照しました。GOLFの車速パルス発信仕様が、これ同じかどうかは知りませんが、150km/hで125Hzならサンプリング周波数は250Hz以上ということで、f=1/0.0036
≒ 277Hzにしています。そうして作ったプログラムはこちらです。なお、PIC12C509Aは、プログラムの書き込みが1回限りなので、製作途中にはフラッシュメモリ版のPIC12F629やPIC12F675を使うのが良いと思います(若干のソース変更が必要です)。
| ワンチップマイコン | Microchip Technology PIC12C509A |
| フォトMOSリレー | 松下電工 AQW654 |
| フォトカプラ | シャープ PC817 |
| 3端子レギュレータ | 7805 |
| トランジスタ | 2SC1815 などの小信号用 |
| ダイオード | 1S1588 などのスイッチング用 |
| その他の電気部品 | ICソケット8P,16P R,Cは回路図を見て適当に |
| コネクタ | DIN8P,5P オス・メス1組 |
| 機構品等 | ヒートシンク、シリコングリス 金属ケース・スペーサ・ネジ類 熱収縮チューブ 基板保護スプレー(Hayacoat) 接着シール材 絶縁シート(基板とケースの絶縁用) |
(注) DIN8Pコネクタには2種類あり、一部ピンの間隔が異なるため、オス・メスの種類を揃える必要があります。
基板に取り付ける部品は、殆ど汎用品ですので、手元に同じ部品が無ければ、適当な相当品を選んでください。取り付けとテストが終わったら、基板についた松ヤニなどの汚れをキレイにして、基板保護スプレーを両面に塗布します。また、金属ケースに放熱用、コネクタ・基板取り付け用の穴を開け、基板の取り付けと、基板とコネクタの配線をします。コネクタの何番ピンが云々…というのは、自由に決めて構いません。最後に、ナットやコンデンサに接着シール材を付け、使用中に緩みや外れが無いようにします。
次は、ケーブルの製作と配線です。材料は、以下のものを使用しました。ケーブルを製作するとき、コネクタの付け根はあまり曲げたくなかったので、タイラップで縛って、自己誘着テープを巻いておきました。写真のように、電源と信号線にはギボシ端子をつけます。
| ヒューズホルダ、平型ヒューズ(小容量のもの) |
| ギボシ端子(オス・メス、2分岐用メス) |
| 配線コネクタ(分岐用ワンタッチ式) |
| 熱収縮チューブ・タイラップ |
| 自己誘着テープ(古河電工 エフコテープなど) |
配線は、まず、車速パルスと電源(アクセサリ電源)から始めます。これらは全てオーディオの配線から分岐させます。どこから取るかという情報は、SONYのME Informationから入手できます。
オーディオを取り外すとき、取り外し工具を持っていない方は、要らないカードを切って代用する方法がありますが、カードに厚みがあって片側しか挿しこめなかったので、別のもの(コンピュータにPCIなどの拡張カードを差したときに余るスチールの目隠し板を切ったもの)で代用しました。
他の信号線も同様に、分岐または線を切断してギボシ端子を付けます。ライトスイッチの信号は、写真黄矢印の"8"のピンから取り、フットブレーキの信号は、写真赤矢印の2ピンのコネクタの片側から取ります。なお、フットブレーキの信号を取るとき、万一、元の線が切れるとストップランプが点灯しなくなるので十分に注意してください。
最後に、ヘッドライトスイッチを取り付けるとき、そのままではフラットケーブルを通す隙間が無いので、ヤスリで削って隙間を作ります。その後、フラットケーブルは、先に作ったケーブルに半田付け&熱収縮チューブで絶縁します。これで完成です。
後は実際に走らせて見て、信号待ちのたびに楽しみましょう。
(このページは、掲載している方法および結果を保証するものではありません)