Rhodantheさんからのご提供記事です。ハッキリ言って、これは凄いです。地味目であまり一般受けしないであろう点と言い(失礼)、そのために注ぎ込まれた惜しみない技術と言い、イジリの極意の感があります。私は、こういうの好きです(というか、もはや尊敬)。以下、Rhodantheさんのレポートです。マニアックでディープな世界を、ご堪能下さい。
先般、ヘッドライトを、BOSCHのGOLF4専用HIDヘッドライトAssy(リトロニック)に換装しました。特別仕様車など標準でHIDヘッドライトを装着している車には、ヘッドライトウォッシャとハイトコントロールが備わっていますが、後付けではこれらの機能がありません。私が住んでいる神戸では、年に1〜2回、霜が降りる程度で、ヘッドライトウォッシャを使う機会は殆ど無さそうですが、ハイトコントロールは欲しいところです。
換装したHIDは、その明るさ・クオリティ等たいへん満足で、その分、他車に迷惑をかけない配慮も重要かと思われました(何故か高い位置についているフォグランプとか、ロービームなのにハイビームのように眩しい車も散見されますが、私は好みませんので)。HIDヘッドライト装着車のオーナーの中には、こまめにライトを消灯する方もいらっしゃいますが、点灯・消灯を繰り返すと、せっかくのHIDヘッドライトの長寿命というメリットが薄くなりますし、安全の面からも、停車中の消灯は良いと思えません。
その点、純正HIDヘッドライト装着車はヘッドライト高さが自動調整になっており、調整ダイヤルはありません。私の推察では、車体前後の傾きセンサと車速パルスなどで光軸が常に一定の高さになるように、また、停車中は光軸を下げるなどの動作をしているのだろうと思います。まずは、この自動調整機構の純正部品を取り付けているオーナーは居ないかと、国内・海外のサイト(こちらなど)を検索したのですが、残念ながら見つからず、ならば「無ければ作る」ということで取り掛かりました。以下、今回製作しました、簡易型オートレベライザ(ハイトコントローラ)について、ご紹介します。
まず、車が前後に傾くときというのは、(難しい話は抜きにして)乗員や荷物が重いときや、路面が傾斜しているときなどです。このうち前者は、その都度ヘッドライト高さ調整ダイヤルを回せば良いことです。後者は・・・センサの取り付けなどを考えたら小技じゃなくなりそうなので、今回はパスします。その代わりに、停車中の動作、例えば、信号待ちの時には光軸を下げて、自車をアピールしつつ、対向車への眩しさを軽減させるようなものを、と考えました。
具体的な仕様は次のとおりです。
【1】ヘッドライト点灯時、車速パルスとフットブレーキの状態を調べ、車速パルスに変化が無く(停車中)、フットブレーキが踏まれている状態が一定時間(6〜7秒)以上続くと、自動的に
ヘッドライト高さ調整ダイヤルを標準位置より下向きの定位置に合わせたのと同じ動作をさせ、条件が当てはまらなくなると、直ちに本来の位置に光軸を戻す。
【2】ストップ&ゴーの繰り返しで、上記の動作を頻繁に起こしたくないときの為に、動作の有効・無効スイッチをつける。
【3】動作中はインジケータで運転者に知らせる。
あと、
【4】いかにも「後付けしました!!」というのは格好悪いので却下。
今回は、有効・無効スイッチとインジケータを車の何処かに取り付ける訳ですが、違和感なく取り付ける為のアイディアを頂こうと、色々なGOLFのオーナーサイトを訪れたとき、ヘッドライトスイッチを弄っているものを見つけました。こちらもしくはこちら(内容はほぼ同一)です。私はこういうのが好きで、試しにヘッドライトスイッチを外してみました。外し方は、こちらが参考になります。
上の写真ヘッドライトのスイッチを外してバラしたものです。ここでピンと来ました。写真の矢印のところに筒状になったプラスチックがありますが、ここにシャーシ取付け用のLED付きプッシュスイッチがスッポリ収まりそうです。
実際にスイッチを取り付けたのが上の写真です。あとは、スイッチの頭を少し出すように、透過照明用のカバーに穴を開け、ハウジングを閉じます。これで、有効・無効スイッチとインジケータのでき上がりです。
配線は4芯のフラットケーブルを使います。 プッシュスイッチの端子に線を半田付けしたら、筒に押し込み、写真黄矢印の基板上部スリットと、コネクタ側のカバーにあるスリットを通して外に出します。組立完了したものが、右の写真です。使用した材料や道具は、概ね以下のとおりです。
スイッチ | LED付きプッシュスイッチ(オルタネイト) ※押すとON、もう一度押すとOFFになるタイプ |
配線材 | 4芯フラットケーブル(1メートル程度) |
その他 | 熱収縮チューブ |
工具類 | 精密ドライバ(−) 精密作業用ヤスリ、リーマまたはドリルの刃 etc. |
(このページは、掲載している方法および結果を保証するものではありません)