9.冷却ファン (1/2ページ)

 CDチェンジャを取り付ける際に、既に取り付けてあったカーナビ本体が邪魔になって下にズラしたのですが、写真のような状態になってしまいました。ここのスペースは三角形なので、ナビを下に移動すればするほど後ろの方に行ってしまい、これ以上いくとDVDが取り出せなくなりそうだったので、結局この写真の位置になったわけです。カーナビとCDチェンジャの隙間は1cm程度。チェンジャ側の発熱は僅かなので、まあこれでも大丈夫かなと思ったのですが、甘かったようです。夏になったら、ナビが暴走するようになってしまいました。勝手に再起動がかかったり、描画ができなくなったりといった具合で、本体を触ると、あっちっちーの状態になってましたので、こりゃ熱問題だなということになりました。

 このナビは小型化に力を入れて造られたようで、どうやら熱設計はもともとギリギリみたいです。おそらく、開放空間に置いた状態で、環境温度も30〜40℃くらいまでしか保証してないんじゃないでしょうか。本体の天板を開けてみると、発熱量が大きいと見られる部品が3つ並んでいます。2つはIC(たぶんCPU)で、もう一つは下の方からアルミ板で引っぱってきています(電源系でしょうか?)。この3つにシリコンの熱伝導パッドを乗せて、筐体(アルミの天板)に熱を伝えて外部に逃がす設計です。そのアルミの天板は0.6mmくらいの薄板で、しかも発熱源がこんなに密集してたら、十分に放熱できっこありません。こりゃ暴走するわ、って感じです。

 でも、天板を冷やせばいいってことは分かったので、外から風をあてれば十分イケそうです。一般に密閉空間への実装では、ファンで強制的に内気循環しただけでも装置の温度上昇値は半分以下に下がります。なので、内気循環だけでも十分だとは思うのですが、できれば外気を送り込んでやった方がより冷えやすくなります。はじめ、ユーティリティスペースの蓋に穴を開けて、トランク側の空気を引き込もうと思ったのですが、それだとカーナビの天面に直接風があたりません。また、ファンがトランク側に向くと、安全のためにフィンガーガード(もちあみ)をつける必要があったりして、面倒です。

    

 っで、いろいろ検討した結果、リアサス上部の空間から吸気することにしました。ファンは、パソコンショップで普通に売ってる、PC用の12Vのファンです。ここのスペースに合うサイズで、80角25mm厚の、ごく一般的なものにしました。冬場はファン不要なので、スイッチをつけて季節に応じてON/OFFしようかとも思いましたが、きっと面倒くさくて2年目くらいからはON/OFFし忘れるのが目に見えているので、温度センサー付きのものを選びました。センサ付きファンはべつに特殊なものではなくて、PCショップとかで普通に売ってます。上の写真は、近所のヤマダ電気で売ってるところをコソッと撮ってきたものです。左写真の左側のはセンサなしで右側のがセンサ付き、センサ付きの方で1500円くらいでした。24℃だと1800回転、85℃で3100回転と書いてあります。で、このファンを下写真の位置に取り付けました。

    

 この手のファンの期待寿命は数千時間程度なので、保守対象扱い(つまり簡単に交換できる構造)にするのがベターです。とくに、PC用とかの安物はバラつきも大きいので、はずれを引くと千時間以下で寿命が尽きることもあります。走行距離に換算すると2〜3万キロしか持たない場合も十分あるわけです。従って、ファンをつける場合に接着剤とかを使って、永久的にくっつけちゃうと後で困ったことになります。ここでは、四隅のネジで、内装材に止めています。ちゃんと固定されるか心配したのですが、止めてみると意外としっかり固定されましたので、これで良しとしました。内装材をカットした部分が少し不細工に見えたので、厚手の黒フェルトで枠を作って貼りました。この状態でネジを外せば、ファンを交換できます(実際、最初につけたファンはセンサが不良で、買い直して交換してます)。

 ファンの電源は、カーナビのメイン電源から分岐して取りました。カーナビはACC電源から取ってるので、つまりエンジンがかかってる間は常にファンが回りっぱなしです。電源線は途中にフューズとか入れずに分岐したので、万が一ファンがショートモードで壊れた場合はナビのメインフューズが飛びますが、まあそれでもとくに不都合はないでしょう。一応途中にコネクタを返して、脱着はできるようにしておきました。

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