リアブレーキシューの交換
< 能書き >
消耗品の代表とされるブレーキパットとブレーキシュー。
止まるための部品とあり、気にする方も多目の部品です。
こちらは、リアブレーキシューの交換の紹介です。
フロントのパットと違い、比較的、長寿のブレーキシューは
あまり交換の機会が無いものです。
そのためか、どうかは判りませんが、大抵のスクーターは
マフラー&リアホイールの脱着が伴うため作業が多様になりがちです。
それだけに意外とお店での工賃は高く、下手すると部品代を上回ります。
お小遣いを節約したい皆様、チャレンジされてみては・・・
< 目 的 >
以外と交換サイクルの少ないリアのブレーキシューですが、
消耗品である事に違いありません。
磨耗したブレーキシューを交換します。
< チョイス >
< チョイス >
今回、私がチョイスしたのはコレ。
デイトナ社製 Proブレーキシュー
本来であれば、メンテナンスのコンテンツですので、
純正部品でのご紹介となりますが、我がアドレス110、
個人的に純正リアブレーキの効きに不満を覚えており、
純正のブレーキシューの消耗を待たずしての交換となりました。
交換方法はなんら純正と変わりありません。
< 内 容 >
<初めに>
この作業はマフラーの脱着を含みます。
走行直後のマフラーは、非常に熱く、この状態で作業を行うと
やけどの危険性があります。
走行直後の交換作業は、お避け下さいませ。
< 工程 1 >
まずはマフラーからの取り外しから始めます。
車体下側を覗きますとマフラーフランジを2本のナットが
締め付けています。この2本を六角レンチ(ヘキサゴレンチ)
で外します。
< 工程 2 >
次にマフラーを止めているボルト2本を外します。
この時、2本目のボルトを外すとき、
既にフランジナットが外れているので
マフラーが脱落します。
2本目のボルトを抜く際はマフラーを
しっかり持って、慎重に作業してください
< 工程 3 >
マフラーを外した際、黄色○印部のところに
リング状のガスケットが着いていますが、
大抵はエンジン側に残っております。
失くさないように、保護して置いて下さい。ガスケットは、再利用しても問題ないと思いますが、
(私は豪快に再利用!)
排気漏れ等が気になる方は、購入することをお勧めします。
< 工程 4 >
次にリアホイールを外します。
赤○印のナットを緩めますが、リアブレーキを効かせながら
緩める事になります。
その際、少しでもブレーキを強く効かせられる様に、
黄○印部のアジャスターを締め込んでおきます。
後はホイールナットにメガネレンチをかけて、ブレーキレバーを
掛けたまま力いっぱいで緩めるのですが、コレが硬いです。
調子に乗ってジャンピングキックなどしよう物なら、スカをくらって
スネを強打するので気を付けて下さい。
ちなみに、私はこんな体勢で緩めております。
*アド通で私の胴体が被写体になっているのは
コレ一枚かも・・・・。
< 工程 5 >
ナットが外れる際にワッシャーも一緒に外れます。(黄色矢印)
見たところ歯付きでもスプリングでも無く
方向性は無いように思えますが、一応A面、B面を
確認し、わかるようにして置きましょう。
< 工程 6 >
コレがブレーキシューです。
片側を支点に反対側は平たいカムを
回すことにより、ブレーキシューを広げ、
制動力へと繋げます。
(ブレーキレバーを握ると動きがわかります)
この際、先ほど締めたアジャスターは元に戻しておきましょう。
< 工程 7 >
取り外しはこの様に簡単です。引っこ抜くだけです。
バネの力働いているので不慮の跳ね返りなどにより
怪我に注意して下さい。新しいブレーキシューを取り付け、逆手順で組み付けを
行えば完了です。ブレーキシューについているスプリングですが、再利用も
可能な気も致しますが、新品交換することをお勧めします。
< 工程 8 >
ブレーキシューを取り外したら、エンジン側を清掃します。
ブレーキクリナー等で汚れ(ブレーキカス等)を除去します。
清掃後は写真のシューを動かすカムと支持点に少量のグリス
を塗布しておきましょう。
余り沢山塗布すると、ブレーキシューに廻り込んで
効かなくなるのでご注意を。
< 工程 9 >
ホイールのドラム内もブレーキクリーナー等で
綺麗に洗浄しておきましょう。
< 工程10 >
新品をつけるとこんな感じです。
直ぐ汚れますが・・・・。
ちなみに先ほど文面で説明したブレーキの動作原理。
写真の丸印を見ると判ると思いますが、
ブレーキレバーを引く事で、
カムが回りシューが広がっているのが判りますね。
< 工程12 >
ホイールを外した状態です。折角なので普段見えない部分を
観察し、異常など無いか確認するのも良いかと思われます。
異常が無ければ、後はホイール組み付けとなるのですが、
忘れてならないのが、ホイールを外すときに締めこんだ
ブレーキのアジャスター。
コレを緩め忘れると、ブレーキシューは広がったままなので
ホイールが嵌りません。
後は分解の逆手順で組み立てて完了です。
< 結果 1 >
約6000km走行後です。
私の使用パターンはほぼ市街地走行の通勤のみ。
発進停止が多く、ライディングスタイルが
リアブレーキを多用するので、比較的寿命は短めかもしれません。
新品と比較するとこんな感じです。
右が使用済みですが、溝が完全に無くなっている方は
上側になる部分です。
一見、まだいけそうですが、この状態でアジャスターの調整メモリは
一杯の状態でした。
写真では醜いですが、新品に比べてかなり薄くなっています。
< 注意事項 >
速度を落とす為の重要部品です。
作業に関しては、十分ご注意下さい。
また、マフラー等を扱うので、走行直後など作業しないようにしましょう。
新品のブレーキシューについては、初期は当たりが出ていなく、
本来の制動力を発揮できません。
100km程度の慣らし運転をお勧めします。
慣らしを急ぐ為、急制動等でいきなり高温にさらしますと
摩擦材が台座から剥離したり、クラックの原因となりますので
ご注意下さい。
< 使用する材料 >
・純正リアブレーキシュー
< 使用する工具 >
・6mmヘキサゴレンチ(6角レンチ)
・10、12、14、17mmメガネレンチ
< 使用するケミカル >
・特になし
(汚れが酷い場合はブレーキクリーナー)
< 参考文献 >
・特になし
< インプレ >
メンテナンスですので特にインプレはございません。
私9640はノーマルのブレーキシューの制動力に不満を感じ
効きの良い社外品を装着しております。
紹介は↓↓↓コチラ