ノロジー風!? プラグコードの装着


< 能書き >

今をトキメク電装系チューンと言えば、アーシング、ホットイナズマ、
そしてノロジーホットワイヤーが有名ですね。

今回、原理をパクろうとしている本家ノロジーホットワイヤーの宣伝文句は
「蓄電効果でパワーアップ」と謳われております。

何故にプラグコードにアースが付いただけで蓄電効果があるのか??

あまり電装系チューンに激的な効果を期待しない私、9640でありますが、
長く取りすぎた暇な夏休みを利用して、チョイト実験してみることにしました。

名づけて「僕の夏休み-魅惑の電装系」の巻き・・・・です。


< 目 的 >

本物を購入するお金なんてとても無いので、
既に装着済みのRSコイル&プラグコードのアース処理を施して
効果の程を検証して見たいと思います。


< チョイス >

     <   チョイス   >



今回、私がチョイスしたのはコレ。

RS125用イグニションコイル と

平型の編線(恐らく8sq)です。

< 内 容 >

     <   工程 1   >

取り付け方法は・・・・・・。

と、いきなり完成図ですが、このネタについては、
Web上にてかなりの作成方法が紹介されており、
今更と言うことで割愛させて頂きました。

網線の真中にプラグコードを通して、外側から収縮チューブで
ガッチリ固定。

ちなみに、ポイントだけ言いますと、

・プラグコードが網線を貫通している長さ
・網線は収縮チューブでプラグコードにしっかり固定

が肝です。

自分で言うのも何ですが、期待していない分だけ、
編集が手抜きです・・・。

後は、普通に車体に装着し、アース線を、フレームやエンジン等の
グランドの落ちているところに固定します。

     <   原理 1   >

コレで終わり・・・・。

では、チョット悲しいですね。
ここで終わるアド通ではありません。

そういうわけで、冒頭の「能書き」で示した「蓄電効果」なる
物について考えて見ましょう。

この蓄電効果には、「LC共振回路」が深く関係している物と
思われます。

上の図が回路の例ですが、コレを今回作成したノロジー風の
プラグコードとLC共振回路に当てはめてみます。

プラグコードにはイグニションコイルが繋がっていて、
プラグコード側のコイルは、トランスで二次巻線で
まさにコイル”L”です。

コンデンサは、2枚の電極間に絶縁体(誘電体)を挟んだ物で、
これは、プラグコードの被服を絶縁体(誘電体)、
そして、プラグコードの芯線を片方の電極、
プラグコードに巻いた編線を反対側の電極と考えると、
コンデンサー”C”が成り立つと考えられます。

ちなみに、前項で記述したポイント、
「網線は収縮チューブでプラグコードにしっかり固定」
は電極間の距離が変わってしまうと、コンデンサ容量が変化して
してまうで、その防止の為、、、と言ったところです。

そしてプラグですが、この場合はスイッチと考えて良いでしょう。

結局のところ、蓄電効果って・・・となるのですが、
単純に共振回路作る為に追加したのがコンデンサなので
それを蓄電効果だと・・・・・以下自粛。

LとCの容量の組み合わせにより発振周波数は決まります。
LC共振回路に、電源を入力すると発振が発生します。

一度の電源入力では、いずれ回路上の抵抗により
発振は止まってしまいますが、今回の回路はイグニション上
の回路なので、エンジンが回っている限り、
点火の為に電源の入力は繰り返し行われるので、
発振は継続できるわけです。

この発振している周波数と入力となっている電源の周波数
(この場では回転数)が同位相になったらどうなるか?
(位相といっても入力電源は+だけですが・・・)

元々の入力の電圧+共振により発生した電圧が加算される
事になるので、増幅回路を用いた発振回路と同じ状況が
完成(要は点火電圧のアップ?)するのではないか?と思います。
・・・・相変わらずいい加減な理論だ・・・。

ここで、勘の良い人は気付くと思いますが、
この、ノロジー風のシステムはLとCの容量により定められた
共振点とエンジンの回転数が同調した時にだけ点火電圧が上昇して
パワーアップするものと考えられます。
・・・ちょっと無理なコジツケか・・・。

ですので、本来であればイグニションコイルの容量、
プラグコードに巻きつけたアース線で完成したコンデンサの容量を
計算すると、パワーアップする回転数が判ると思うのですが、
所詮、夏休みの適当な暇潰しの為、計算はしませんでした。
・・・・というか、出来なかった。。。

逆の理論で考えると、パワーアップしたい回転数に、
発振回路のLとCの共振点を持ってくれば良いのですが、

コイルLとコンデンサCの共振点の公式は、
 
 F(Hz)=1/(2π√LC)
 
でFはプラグの点火数。(単位はHzなのでrpmから要変換)
Lの容量は不明なのですが、この場は、IGコイルなので
固定数値。

残るはCとなりますが、この中で唯一容量を変化させられる
材料となります。

Cの容量を変化させるには、コードに巻きついた網線の
長さを変更すれば恐らく誘電率を変化させられることが出来、
共振点のコントロールが出来ると思うのですが、
網線がどのくらいの長さで、どの程度の容量のコンデンサになるか
判りません。  (詳しくて暇な方計算して教えて下さい)

本家のワイヤーを装着したインプレなどを見ると、
意外にも「全域で物凄いパワーアップ!」と言うのは少なく、
「中速トルクが向上した・・」等の、ある一部の領域での
パワーアップのインプレが多い事から、やはり、
共振点が関係しているのではないかと思います。

ただ、コレって発振器ですからね・・・。
ノイズを発生さている訳です。
しかもパワーアップをさせるため増幅させているのですから・・・。
ハイテク装備の少ないアドレスならともかく、
最近のCPU搭載のハイテク大型バイクや
オーディオ製品の搭載した車などに装着して
本当に平気なの???っていう疑問があるような・・ないような・・。

まあ、コレはあくまで私の勝手な解釈と考察なので、
本当の理論を知っている方は情報をお待ちしております。
 

     <   原理 2   >

そして、実はコチラが本命? と思ったもう一つの考えられる原理。

先にも述べましたが、IGコイルは一種のトランスです。

CDIで放出した電力を一次側(L−1)に流し、誘導起電力により
2次側(L−2)コイルに電力を発生させます。

コイルの巻き数云々、電圧の上昇云々はWeb上で十分に手に入る
情報なので割愛します。

コレの進化型のお話です。
聞きなれない名称かもしれませんが、

「調相結合トランス」と言います。

コレは、私が数年前、仕事で液晶表示のバックライトのインバーター
電源の調べ物をしている時に出会った技術なのですが、
内容を知った瞬間、「コレは!?」と思いました。
詳しくはココを↓↓↓

調相結合トランスの原理

要は、一次側の発生した磁束の位相に対して
遅れて発生する二次側の磁束の位相を、
二次側に接地した容量性負荷のコンデンサで
二次側の磁束の位相を一次側の位相に合わせて
やろうと言うものです。

コレにより、一次側、二次側の磁束の結合が高くなり、
二次側での誘導起電力の上昇につながり、より高い昇圧比が
得られる・・・・・結果になるそうです。


< 注意事項 >
高電圧部品なのでくれぐれもエンジン動作時には作業しないで下さい。


< 使用する材料 >

・RS125 ’03(NX4)用 イグニションコイル
・アース用網線(8sq)
・ターミナル
・収縮チューブ


< 使用する工具 >

・プラスドライバー
・6mmヘキサゴレンチ(六角レンチ)
・ラジオペンチ
・ニッパー
・カッター


< 使用するケミカル >

・パーツクリーナー(必要に応じて)


< 参考文献 >

・ 株式会社テクノリウム Webサイト


< インプレ >

んで、、、、、肝心な効果の程ですが・・・。

あれだけのウンチクを述べておいてナンなんですが、
やっぱり体感出来ません。

なんとなく、中間の吹けップリが良くなったような・・・気もしますが、
正しい計算式を用いて理論的に作成していないので、
恐らく「気」だけでしょう。

言ってしまうと、ただのシールド線になっただけかも知れませんね。
・・・・車重増・・・だけか・・・。

結構良い価格で販売されている「本家」は
きっちり計算されているのでしょうか?
しかも車種ごとに・・・・。気になりますね。

「本家」の場合、装着するとなるとプラグコードも新品になるので、
当然それなりの低抵抗コードでしょうから、
プラグコードによるパワーアップ感も当然・・・・・以下自粛。

本気で計算して、爆発的なパワーを得る事が出来る人を熱望です!