燃調DATA
2003/01にボアアップしてから約半年、毎日の環境を
記録しながら、マシンの調子を記録してしてきました。
見た目つまらないデータですが、ひょっとしたら参考になる方も
いらっしゃるかもしれないので、一応公開しますね。
<計測期間>
2003/02/03 〜 2003/08/02
<計測条件>
AM8:30〜9:00 の定置観測
<基本的マシンスペック>
シリンダー : キタコ
キャブ : ケイヒンPE24
エアクリ : 穴あけ+ノーマルフィルター
プラグ : #7
<表記号補足>
天気 : ○=晴れ △=曇り ×=雨
小開 : スロットル閉 〜 約20%
中開 : スロットル開度約20% 〜 70%
全開 : スロットル開度約70% 〜 100%
×=カブリ、機関停止 △=重い ○=普通 ◎=快調
気温:(℃)
湿度:(%)
気圧:(hPa)
空気密度:(kg/m3)
DATE 天気 気温 湿度 気圧 空気密度 MJ SJ 小開 中開 全開 2003/2/3 ○ 2.9 47 1014.4 1.280 108 55 ○ × × 2003/2/4 △ 3.6 42 1014.9 1.278 105 55 △ △ ○ 2003/2/5 △ 3.6 70 1011 1.273 105 55 △ △ ○ 2003/2/6 ○ 3.5 73 1015 1.278 105 55 △ △ ○ 2003/2/7 ○ 3.8 40 1019 1.282 105 55 ○ △ ○ 2003/2/10 △ 9.2 64 1016 1.254 105 55 △ △ △ 2003/2/19 ○ 4.5 75 1010.3 1.268 105 55 △ ○ ○ 2003/2/20 △ 4.7 81 1005 1.261 105 55 △ △ △ 2003/2/21 ○ 5.7 28 1014.2 1.267 105 55 ○ △ ○ 2003/2/24 × 2.7 64 1009.7 1.276 105 55 × ○ ○ 2003/2/25 ○ 3.5 85 1014.9 1.278 105 55 ○ ○ ○ 2003/2/26 ○ 6.7 58 1012.6 1.261 105 55 ○ △ ○ 2003/3/3 △ 7.7 49 994.6 1.234 105 55 ○ ○ ○ 2003/3/4 ○ 3.4 30 1004.2 1.265 105 55 ○ ○ ○ 2003/3/5 ○ 3.1 44 1020.1 1.287 105 55 ◎ ○ ◎ 2003/3/7 × 4.1 89 999.9 1.257 105 55 × △ ○ 2003/3/10 ○ 4.3 41 1019.2 1.280 105 55 ◎ ○ ○ 2003/3/11 ○ 3.7 38 1020.9 1.285 105 55 ◎ ○ ○ 2003/3/12 ○ 3.8 39 1025.4 1.290 105 55 ◎ ○ ○ 2003/3/13 ○ 4.4 49 1030.2 1.293 105 55 ◎ ○ ○ 2003/3/14 ○ 4.4 43 1030 1.293 105 55 ◎ ○ ○ 2003/3/17 ○ 5.9 83 1014 1.266 105 55 ◎ ○ ○ 2003/3/18 △ 5.3 73 1012 1.266 105 55 ○ ○ ○ 2003/3/19 △ 5.6 56 1016.2 1.270 105 55 △ ○ ○ 2003/3/20 ○ 6.8 30 1013.8 1.262 105 55 ◎ ○ ◎ 2003/3/24 ○ 11.1 52 1015 1.244 105 55 △ △ ○ 2003/3/25 × 10.6 84 1009.5 1.240 105 55 △ △ ○ 2003/3/26 ○ 12.3 46 1010.9 1.234 105 55 ○ ○ ○ 2003/4/4 ○ 7.9 55 1009.9 1.252 102 52 ○ ○ ○ 2003/4/7 ○ 10.5 40 1015 1.247 102 52 ○ ◎ ○ 2003/4/8 △ 16.0 52 1005 1.211 102 52 ○ ◎ ◎ 2003/4/9 ○ 12.1 44 1003 1.225 102 52 ○ ◎ ◎ 2003/4/10 ○ 8.9 34 1020 1.260 102 52 ◎ ◎ ○ 2003/4/11 ○ 10.5 43 1021 1.254 102 52 ◎ ◎ ◎ 2003/4/14 △ 13.7 48 1010.8 1.228 102 52 ◎ ◎ ◎ 2003/4/15 × 13.5 71 1016 1.235 102 52 ○ ○ ○ 2003/4/16 ○ 13.8 64 1019 1.237 102 52 ◎ ○ ○ 2003/4/17 ○ 17.6 57 1010 1.211 102 52 ○ ○ ○ 2003/4/18 ○ 19.9 54 1003 1.193 102 52 ○ ○ ○ 2003/4/21 × 11.1 64 1003 1.229 102 52 ○ △ ○ 2003/4/22 ○ 12.0 40 1021 1.248 102 52 ◎ ○ ○ 2003/4/23 △ 14.0 69 1015 1.232 102 52 ○ ○ ○ 2003/4/24 △ 17.5 73 1007 1.207 102 52 ○ ○ ○ 2003/4/28 ○ 15.8 57 1017 1.226 102 50 ○ ○ ○ 2003/5/2 ○ 14.8 29 1014 1.227 102 50 ◎ ○ ○ 2003/5/6 ○ 17.8 64 1012 1.212 102 50 ◎ ○ ○ 2003/5/7 △ 20.9 73 1006 1.192 102 50 ◎ ○ ○ 2003/5/8 △ 16.2 75 997.6 1.202 102 50 ◎ ○ ○ 2003/5/9 ○ 12.3 45 1012.4 1.236 102 50 ◎ ○ ○ 2003/5/12 △ 17.3 70 1021 1.225 102 50 ◎ ○ ○ 2003/5/13 ○ 18.3 63 1019 1.218 102 50 ◎ ○ ○ 2003/5/14 △ 18.8 63 1015 1.211 102 50 ◎ ○ ○ 2003/5/15 × 16.4 86 1004 1.208 102 50 ○ ○ ○ 2003/5/16 × 16.1 78 1003 1.208 102 50 ○ ○ ○ 2003/5/19 × 16.7 81 1007.1 1.211 100 50 ○ ○ ○ 2003/5/20 △ 17.1 79 1005.9 1.208 100 50 ○ ○ ○ 2003/5/21 × 17.8 62 1007.5 1.207 100 50 ○ ○ ○ 2003/5/22 ○ 17.4 63 1012.2 1.214 100 50 ○ ○ ○ 2003/5/23 △ 16.4 64 1015.9 1.223 100 50 ○ ○ ○ 2003/5/26 △ 15.6 72 1014.3 1.224 100 50 ○ ○ ○ 2003/5/27 △ 17.5 77 1012.1 1.213 100 50 ○ ○ ○ 2003/5/28 △ 20.0 62 1014.1 1.206 100 50 ○ ○ ○ 2003/6/2 ○ 20.4 47 1001 1.188 100 50 △ ○ ○ 2003/6/3 ○ 18.8 73 1006.2 1.201 100 50 △ ○ ○ 2003/6/4 △ 20.2 54 1002.3 1.191 100 50 △ ○ ○ 2003/6/5 ○ 19.5 67 1006.4 1.198 100 50 △ △ ○ 2003/6/6 ○ 21.8 67 1008.2 1.191 100 50 △ △ ○ 2003/6/9 ○ 18.5 69 1015 1.213 100 50 ○ ○ ○ 2003/6/10 △ 18.4 66 1013 1.211 100 50 ○ ○ ○ 2003/6/11 △ 20.2 68 1009 1.198 100 50 △ ○ ○ 2003/6/13 × 23.5 79 1004 1.179 100 50 △ ○ ○ 2003/6/16 × 22.7 75 1009 1.188 98 50 ○ ○ ○ 2003/6/17 × 23.0 81 1009 1.187 98 50 ○ ○ ○ 2003/6/18 △ 23.3 79 1007 1.184 98 50 ○ ○ ○ 2003/6/19 ○ 24.2 72 1005.1 1.178 98 50 ○ ○ ○ 2003/6/20 ○ 26.4 62 999.2 1.162 98 50 ○ ○ ○ 2003/6/23 △ 21.1 77 1005.4 1.191 98 50 ○ ○ ○ 2003/6/24 × 21.9 80 1000.4 1.182 98 50 ○ ○ ○ 2003/6/25 × 22.5 79 996.9 1.175 98 50 ○ ○ ○ 2003/6/30 △ 23.5 68 1001.7 1.177 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/1 △ 20.4 78 1004.1 1.192 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/2 △ 20.9 70 1006.8 1.193 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/3 △ 21.3 73 1008.2 1.193 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/4 × 23.2 75 996 1.171 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/9 △ 20.0 74 1011.5 1.202 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/10 △ 21.9 86 1011.7 1.195 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/11 ○ 25.9 74 1007 1.173 98 50 △ ○ ○ 2003/7/14 × 18.9 69 997.9 1.191 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/15 △ 19.9 59 1001.1 1.190 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/16 △ 22.0 58 1004.8 1.186 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/17 △ 21.3 55 1009.2 1.194 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/18 △ 20.7 74 1011.1 1.199 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/22 △ 20.0 74 1011.7 1.202 98 50 ◎ ○ ○ 2003/7/23 × 18.9 77 1012.9 1.209 98 50 ◎ ○ ○ 2003/7/24 × 19.8 80 1005.3 1.196 98 50 ◎ ○ ○ 2003/7/25 △ 21.0 79 1003.7 1.189 98 50 ◎ ○ ○ 2003/7/29 △ 23.5 76 1004.4 1.180 98 50 ○ ○ ○ 2003/7/30 × 23.9 81 998.5 1.171 98 50 × ○ ○ 2003/7/31 △ 24.9 71 1001.6 1.171 98 50 × △ ○ 2003/8/1 △ 23.4 76 1005.5 1.182 98 50 △ △ ○
ただ、データだけではツマラナイですよね?
そこで、チョット面白い解析をしてみました。
空気密度とMJの関係です。
冬は気温も低気温、低湿度で空気中の水分も少なく膨張も小さい為
空気密度は高めになります。
空気密度が高いと何なのか?
簡単に言うと空気の中の酸素濃度が高いとでも言っておきましょう。
酸素濃度が高い=より沢山のガソリンが酸素と融合出来る。
って感じでしょうか・・。
同じ空気の体積でより多くのガソリンを燃やせれば、必然とパワーも
高くなりますね。
気温は低い方が良い。なんてのはここから来ています。
冬に計測を開始した時、空気密度は大体、1.285kg/m3でした。
この時の丁度いいMJは#105。コレを基準とします。
それが夏になり、8月になると空気密度は、大体1.175kg/m3程度、
MJは#98で濃い状態です。
計測終了後の8/2以降でMJは#95にして調子良くなっています。
このことを踏まえ、表にしてみると・・・
推奨MJ 空気密度 減衰率 105.00 1.285 100.00% 104.59 1.280 99.61% 104.18 1.275 99.22% 103.77 1.270 98.83% 103.37 1.265 98.44% 102.96 1.260 98.05% 102.55 1.255 97.67% 102.14 1.250 97.28% 101.73 1.245 96.89% 101.32 1.240 96.50% 100.91 1.235 96.11% 100.51 1.230 95.72% 100.10 1.225 95.33% 99.69 1.220 94.94% 99.28 1.215 94.55% 98.87 1.210 94.16% 98.46 1.205 93.77% 98.05 1.200 93.39% 97.65 1.195 93.00% 97.24 1.190 92.61% 96.83 1.185 92.22% 96.42 1.180 91.83% 96.01 1.175 91.44%
と、この様になります。
冬場の空気密度1.285kg/m3 に対し、
夏場の空気密度1.175kg/m3の、空気密度の比率を計算します。
表でも判るとおり、夏場の空気密度は冬場の約91.44%であることが判ります。
それを冬場のベスト(一応濃い目です)MJ#105と夏場のMJに割り当てます。
#105に91.44%を割り当てると#96.01となります。
計算上では、この数字に近いMJをつけると調子が良くなる訳です。
現に、空気密度1.175kg/m に対し、MJ#98 では重かったエンジンの回転が
MJ#95にしたら調子が良くなったのを考えると、大体、目安になっている事が
納得できます。
また、最初の表の春先や初夏の辺りの空気密度とMJの関係を見てみても
大体、計算通りのラインに沿っています。
10年位前から、キャブを弄ったバイクは、この計算法を使っていますが、
ほぼ、外れる事無く、焼きつきなどのトラブルもなく過ごせています。
ただ、コレはあくまでも、観測箱の中の気温、湿度、空気密度のデータから
割り出したもので、実際のバイクの走行する状況とは少し違います。
晴れや曇りなどの、エンジンの吸う空気にあまり混ざり物のない環境は
ほぼ適用できるのですが、一番違うのが雨天の時です。
雨天時は、エンジンが吸い込む空気に、走行中に発生した水しぶきや
細かい雨など、湿度以上の水分を吸い込むことになります。
ですので、吸気系のチューニングレベル(水の吸い易さ)に応じて
雨の日は、更にMJを絞ってあげる必要があるのです。
雨天時の調子はこんな感じです。
コレは2月〜3月にかけて同じMJでの天気に対する計測データです。
同じ様な空気密度でも、雨天はあからさまに調子が悪いのが伺えます。
天気 気温 湿度 気圧 空気密度 MJ SJ 小開 中開 全開 雨 4.1 89 999.9 1.257 105 55 × △ ○ 雨 4.7 81 1005.0 1.261 105 55 △ △ △ 雨 2.7 64 1009.7 1.276 105 55 × ○ ○ 雨 3.6 70 1011.0 1.273 105 55 △ △ ○ 雨 10.6 84 1009.5 1.240 105 55 △ △ ○ 雨 3.5 73 1015.0 1.278 105 55 △ △ ○ 雨 4.5 75 1010.3 1.268 105 55 △ ○ ○ 雨 3.6 42 1014.9 1.278 105 55 △ △ ○ 雨 9.2 64 1016.0 1.254 105 55 △ △ △ 雨 11.1 52 1015.0 1.244 105 55 △ △ ○ 雨 3.5 85 1014.9 1.278 105 55 ○ ○ ○ 雨 7.7 49 994.6 1.234 105 55 ○ ○ ○ 雨平均 5.7 69 1009.7 1.262 - - - - - 路面Wet曇 6.7 58 1012.6 1.261 105 55 ○ △ ○ 路面Wet曇 3.4 30 1004.2 1.265 105 55 ○ ○ ○ 路面Wet曇 5.3 73 1012.0 1.266 105 55 ○ ○ ○ 路面Wet曇 5.7 28 1014.2 1.267 105 55 ○ △ ○ 路面Wet曇 5.9 83 1014.0 1.266 105 55 ◎ ○ ○ 路面Wet曇 5.6 56 1016.2 1.270 105 55 △ ○ ○ 路面Wet曇 3.8 40 1019.0 1.282 105 55 ○ △ ○ 路面Wet曇 12.3 46 1010.9 1.234 105 55 ○ ○ ○ 路面Wet曇平均 6.1 52 1012.9 1.264 - - - - - 路面dry晴&雲 3.7 38 1020.9 1.285 105 55 ◎ ○ ○ 路面dry晴&雲 4.3 41 1019.2 1.280 105 55 ◎ ○ ○ 路面dry晴&雲 6.8 30 1013.8 1.262 105 55 ◎ ○ ◎ 路面dry晴&雲 3.1 44 1020.1 1.287 105 55 ◎ ○ ◎ 路面dry晴&雲 3.8 39 1025.4 1.290 105 55 ◎ ○ ○ 路面dry晴&雲 4.4 43 1030.0 1.293 105 55 ◎ ○ ○ 路面dry晴&雲 4.4 49 1030.2 1.293 105 55 ◎ ○ ○ 路面dry晴&雲平均 4.3 41 1022.8 1.284 - - - - -
どうでしょう?? キャブのセットでイマイチきっかけが掴めない方、
参考になりそうですか?
ただ、コレはあくまで私9640が独自に行っているセッティングのノウハウで
本当(どれが本当か判りませんが・・)の理論とは違う可能性もあります。
あくまで参考程度と言う事で・・・。