グリス封入プーリー
< 能書き >
アドレス110のウェイトローラー(以下WR)は
グリスレスタイプが採用されています。
WRにグリスを塗布するとプーリーとランププレートに挟まれ極圧下で
動いているWRの動きがよくなり、変速がスムースになります。
グリスは2輪量販店などで見られるWR専用グリスなどあり、
塗布すると効果がありますが、
少量しか塗布できないので効果が持続出来ません。
大量に塗布すれば、高回転で回っている物なので、
たちまち部品の隙間から遠心力でグリスが飛び出しクラッチケース内は
グリスだらけになってしまいます。
私も諦めて、ほぼグリスレスの状態でしたが、この度、カローラさんのHPで
グリス封入プーリーの紹介がされており、真似してみることにしました。
< 目 的 >
プーリーの遠心力でグリスが飛び出ない加工を施し、
大量のグリスをプーリー内に閉じ込める事により
グリスによる潤滑効果の長期持続を狙います。
< チョイス >
< チョイス >
今回、使用するのは、後期型(SK−1)のノーマルプーリー。
写真の黄色丸をご覧になるとお判りかと思いますが、
壁が聳え立っております。
< 内 容 >
< 工程 @ >
まず、車体より、プライマリープーリーを外します。
プライマリープーリーの外し方のわからない方はコチラ
↓↓↓
ウェイトローラーの交換
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< 工程 A >
今回は、発案で無いので、サクット行きます。
私は8Φのシリコンチューブを使用しました。
まず、シリコンチューブを半分に切断します。
< 工程 B >
WRとプーリー内部にたっぷりグリスを塗布しておきます。
初回、私は、亀プーリーに付いて来たWR専用グリスを入れました。
その後、有機モリブデン系のグリスを中心に色々実験しております。
切断したシリコンチューブをプーリーの外周の長さにあわせます。
< 工程 C >
そのままシリコンチューブがズレない様に、
ランププレートとストッパーを取り付けます。
この、「ズレない様に」と言うのがポイントで、
コレに失敗すると隙間が出来てしまい、
その隙間からグリスが漏れて来る事になります。
ストッパーを固定の際、シリコンチューブの厚み分を稼ぐため、
0.8mm厚のワッシャーを噛まします。
< 工程 D >
ここで、一応、完成になるのですが、このままですと
次回、メンテナンス時にシリコンチューブが外れてしまいます。
そこで、シリコンチューブを塩化ビニル系の接着剤で
プーリー本体に固定してしまいます。
コレで更に密閉度もUPです。
接着剤が乾燥するのを待ち、元通りに組んで完了です。
< 注意事項 >
工程4でも記述いたしましたが、
プーリーとシリコンチューブの隙間が「キモ」です。
< 使用する材料 >
・SK−1用 プライマリープーリー
・シリコンチューブ 8Φ 50cm
・塩化ビニル系接着剤
・0.8mm厚 平ワッシャー
< 使用する工具 >
・+ドライバー
・ハサミ
< 使用するケミカル >
・パーツクリーナー
・有機モリブデン系 グリス
< 参考文献 >
・文献的には特にありませんが、
今回はカローラさんのHPにて勉強させて頂きました。
< インプレ >
装着後、2〜3日(距離で20〜30km)慣らし運転をして、
全開走行して見ました。
感覚で言うと、発進から70km/hくらいまでは変速が
スムーズになった感じがあり車速が気持ちよく乗って行きます。
ですが、変速がスムーズになった反面、
70km/hからの伸びが鈍くなったような感触があります。
実際にタイムを計測しても、70〜90km/hの区間タイムは悪化していました。
また、グリスの量を変えて見ましたが、あまり調子こいて大量にぶち込むと、
逆効果の様です。
その他、以外に良いフィーリングだったのが、2輪用のチェーンルーブ。
いたずら半分で入れたのですが、以外に良い感触で、お気に入りです。
とにかく、低速〜中速の加速レスポンスはGOODの一言です。
私の通勤路は、国道など速度の乗る道路は滅多に使用せず
STOP&GOが多いので、もってこいのチューンです。
装着後、約200km程走行して点検の為、クラッチカバーを開けてみました。
心配したグリスの飛びはなさそうです。