風 誘 讃 花 |
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信じられないことですが、今、私の手のひらには紋白蝶が佇んでいます。実は先ほど車で20分ほどの郊外にある畑から |
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蝶にしてみれば、早いところ家の外に出して欲しいのが本音かも知れません。でも、滅多にお目にかかれないチャンスを逃す わけにはいきません。取り敢えずじっくりと観察することにしました。 驚いたことは、紋白蝶が想像していたよりもずっと小柄だったことです。菜の花畑の周囲を飛び回る蝶は、その勢いもあって かもっと大きいサイズだと考えていました。羽の模様ももっとはっきりしているとばかり思っていたのが、ソフトパステルで描いて ちょうど良いくらいの柔らかさでした。 それにしても・・・・と思うのは、どうしてこんなに良いタイミングで蝶と接することができたのでしょう。先刻学習したばかりの蝶 図鑑によれば、蝶々は卵を産むと間もなく死を迎えるそうで、自然界ではその死骸を蟻たちが巣に運んでいく姿が見受けられる そうです。そういえば目の前の蝶がおとなしいのは、間もなくその時を迎える準備をしているからかも知れません。 「 好きなだけうちにいてくれていいからね」 蝶を菜の花の上に移し替えながら、そっと語りかけたことでした。 ※ トップページでお知らせしましたように、風誘讃歌は今回40回をもちまして終了致します。 次回からは 「 そよ風に乗って 」 と題してアトリエマネージャーの独り言を連載致します。 3年余にわたる長き間、風誘讃歌を見ていただき、ありがとうございました。 |
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