慢性疾患コーナー


糖尿病

糖尿病は、一言でいえば「血糖値が異常に高くなり、尿にブドウ糖が排泄される状態で、その原因は、インスリンの不足のため、炭水化物をはじめ、たんぱく質や脂肪などの栄養素がうまく利用されなくなったため」です。

私たちは口から食物を摂取することで栄養を得ています。その栄養分の中でも糖尿病と深く関わる栄養素が糖質です。
糖質は体内でブドウ糖に変化して腸で吸収され、血糖として細胞に運ばれています。そしてその血糖が細胞でエネルギー源となるためにはインスリンというホルモンが必要になります。

インスリンは膵臓のβ細胞から分泌され血糖調節の役目を果たします。血糖が一定に保たれているのは、血液中の糖の供給と血液からの糖の消失のバランスが取れているからです。
しかし、体の中で何らかの原因でインスリン不足が生じると血糖が血液中に溜まってしまい、病気を引き起こしてしまいます。


◎糖尿病の種類

    ・インスリン依存性糖尿病
    ・インスリン非依存性糖尿病

◎特徴・原因

   (インスリン依存性糖尿病)

    ・急速に発症し、ケトーシスをきたす傾向が強いです。
    ・インスリン注射を必要とします。
     <原因・発症因子>遺伝、ウイルス感染、自己免疫機序

   (インスリン非依存性糖尿病)

    ・最も多く見られる糖尿病です。発症年齢は40歳代以降に多いです。
    ・ケトーシスの傾向は少ないです。
    ・食事療法、運動療法で管理できます。
     <原因・発症因子>過食、肥満、偏った食事の摂取、運動不足
                  精神的ストレス、頻回の妊娠、お産。

◎糖尿病に関わるホルモン

    ・インスリン
          膵臓のβ細胞から分泌されます。
          血糖値を下げる働きをする唯一のホルモンです。

    ・グルカゴン
          膵臓のα細胞から、分泌されます。
          血糖を上げるには重要な働きをするホルモンです。
          高血糖時には分泌を抑制し、低血糖時には分泌を亢進します。

◎症状
    ・多尿、頻尿になります。
    ・喉や口が渇きます。
    ・過食
    ・全身倦怠感
    ・目がかすむ。

◎合併症
     血管障害、神経障害、感染症

◎治療
          1、食事療法   2、運動療法   3、薬物療法

   1、食事療法

    ・食品交換表になれ、食事の質と量を検討し、その量を計算します。
    ・食事の味付けは薄味にします。砂糖、塩分の量に気をつけます。
    ・動物油を控え、植物油を摂取するようにします。
    ・野菜、きのこ類、海藻類を十分に摂ります。
    ・食事は時間をかけてゆっくりと食べます。
    ・肥満傾向にある人はなるべく標準体重に近づけます。週に1回は
     体重測定を行います。

   3、薬物療法

    ・インスリン
    ・スルホニル尿素剤
    ・ビグアナイト剤
       これらの薬剤は、食事療法、運動療法で十分なコントロール
       が得られない場合に対して行います。


高血糖が続くと、使われないブドウ糖はアルコール変性(ソルビドール)となり、血管や神経など組織を傷つけやすくなります。
そうして糖尿性白内障などを引き起こしてしまうのも糖尿病の怖さです。
糖尿病は、インスリン活性、合成の低下と免疫系の疲労が原因、これを正常に保つことで予防します。


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高血圧症

◎血圧とは
血液は心臓のポンプ作用によって心臓から全身の血管に押し出されてきます。
この血液が血管の壁に与える圧力のことを血圧といいます。
心臓から送り出される血液の量が多かったり、血管の壁が硬かったりしますと高血圧になります。

     



◎最大血圧と最小血圧
心臓は1分間に60〜80回の収縮・弛緩を繰り返し、血液を全身におくりだしています。
血圧は心臓が収縮するとき、最も高くなり、このときの血圧が最大血圧とよばれています。また心臓が弛緩するとき、血圧が最小になり、このときの血圧が最小血圧とよばれています。






◎高血圧の種類
3回以上の血圧の平均値が最大血圧で160以下、最小血圧で95以上の場合が高血圧症ですが、そのなかで腎臓やホルモンに異常があったり、腎血管が細くなっていたりして原因がはっきりしているものを二次性(症候性)高血圧と呼び、原因がはっきりしないものを本態性高血圧症と呼びます。

     



  1、二次性(症候性)高血圧

    @腎性高血圧
     糸球体腎炎、慢性腎盂腎炎、のう胞腎などで腎臓全体の働きが
     低下すると、塩分(ナトリウム)や水分を排泄する腎臓の機能が
     低下し血圧が上昇します。
     また、腎臓に血液を供給する血管(腎動脈)が動脈硬化や、生まれ
     つきの血管の異常、また動脈の炎症などで狭くなると腎臓から血
     圧を上げる物質(レニン)が放出され高血圧となります。
     この結果、腎臓にはしっかりと血流が流れるようになりますが、そ
     の他の臓器では血圧が高すぎる状態となります。

    A内分泌性高血圧
     ホルモンは血液中を流れて全身の臓器に達し、各臓器の様々な
     機能を調節する重要な物質の総称です。
     このホルモンのなかには、心臓、血管、腎臓などに作用し血圧を
     維持し重要な臓器にしっかりと血液を流し、立ちくらみなどを防ぐ
     働きを持つものも何種類かあります。しかし、これらの血圧上昇
     ホルモンが過剰に分泌されてしまうと高血圧になってしまいます。

  2、本態性高血圧

     遺伝的素因と日常生活上の不摂生(塩分の過剰摂取、ストレス、
     運動不足、アルコール、肥満など)が原因の場合、本態性高血圧
     と言われています。
     一般に血圧は年齢とともに上昇し、日常生活の不摂生も増えてくる
     ので、このタイプの高血圧は一般に中年以降に発症することが
     多く、糖尿病やその一歩手前である耐糖能障害あるいは高脂血症
     脂質代謝異常、肥満などの成人病を伴いやすいことが知られて
     います。

◎高血圧を予防するためには

    ・食べすぎをさけ、肥満をふせぐ。
    ・一日の塩分摂取量を減らす(普段の半分に)
    ・適度な運動をする。
    ・アルコールは控えめにする。
    ・ストレスをできるだけ解消する。
    ・定期的に血圧を測る。
    ・禁煙する。

◎主な降圧薬(高血圧治療薬)

  1、利尿薬: 血液中の過剰な塩分(ナトリウム)や水分を尿として排泄
          させ、血圧を低下させる薬。

    @サイアザイド系利尿薬
     穏やかな作用を持つ。(体内のカルシウムを増やす働きもある)
      ⇒副作用: 糖尿病の患者に大量に使用すると糖尿病が悪化
              することがある。
              尿酸値が上昇することがある。

    Aループ利尿薬
     強力な利尿作用を持つ。(心臓や腎臓の機能が低下し、むくみ
     などがある場合に使用することが多い)
      ⇒副作用: 血液中の塩分のバランスが崩れることがある。

    Bカリウム保持性利尿薬(抗アルドステロン薬)
     穏やかな作用を持つ。(他の利尿薬と併合して使用することが
     多い。心不全の改善作用がある。)

  2、交感神経抑制薬

    @β遮断薬 
     心臓に作用する交感神経の働き(β作用)をやわらげて、過剰な
     心臓の働きを抑え、血圧を下げる薬。狭心症や心筋梗塞の患者
     にとっては心臓を休ませることになるので好都合です。
      ⇒副作用: 脈が遅くなる。心臓の機能が低下することがある。
              喘息が悪化することがある。

    Aα遮断薬
     血管(動脈)に作用する交感神経の働き(α作用)をやわらげて、
     血管(動脈)を拡張させ血圧を下げる薬(血流が良くなる)。
     糖尿病や高脂血症に対しても良い効果を持つ。
     (前立腺肥大症に対する改善効果も持つ。)
      ⇒副作用: 立ちくらみや動悸が起こることがある。

  3、血管拡張薬: 直接、血管(動脈)に作用し、これを拡張させ血圧
             を下げる薬(血流がよくなる)。

    @ヒドララジン系
     妊婦にも安心して使用できる。
      ⇒副作用: 動悸、頭痛(脳の血管拡張による)が起ることが
              ある。

    Aカルシウム拮抗薬
     動脈壁の細胞へのカルシウムの流入を妨げ血管を拡張させる薬。
     心臓の動脈である冠状動脈も拡張させるので、狭心症の薬として
     も使われる。
      ⇒副作用: 動悸、立ちくらみ、顔のホテリ(顔の血管拡張)、
              頭痛(脳の血管拡張)が起こることがある。

  4、アンジオテンシン変換酵素阻害薬

     血管を収縮させ血圧を上昇させるホルモンであるアンジオテンシン
     の量を減少させて血圧を下げる薬(血流がよくなる)。
     心臓や腎臓への負荷を取る働きがある。
      ⇒副作用: 咳がでることがある。ごくまれに顔や口が腫れるこ
              とがある。

  5、アンジオテンシン受容体拮抗薬

     血管を収縮させ血圧を上昇させるホルモンであるアンジオテンシン
     の作用を妨げることで血圧を下げる薬。血流がよくなる。心臓や
     腎臓への負荷を取る働きがある。
      ⇒副作用: ほとんどないとされています。

 腎臓病

◎腎臓の働き
     腎臓にはまず第一に血液から尿をつくる働きがあります。
     私たちは、毎日栄養や水分をとり、それをエネルギーや体の成分
     に変えてはじめて生きていくことが可能なわけですが、この際
     必ず、栄養分の燃えカスや体に不必要な成分(老廃物)が
     できます。これらを過不足なくすべて溶かしこんで体の外に出すの
     が、腎臓の大切な役目です。

     腎臓は、毎分約1リットルの血液から約200万個の糸球体という
     濾過装置(フィルター)を通して100mlの尿のもとをつくり、腎臓の
     中の尿細管という複雑な配管装置を通して百分の一まで濃縮し、
     最終的な尿にします。

     そうして腎臓は、体の水分量と血圧を常に一定に保ち、ナトリウム、
     カリウム、カルシウムなどの塩分の量を一定に調節し、血液を
     弱アルカリ性に調整して、体内の恒常性(バランス)を保っているの
     です。
     それ以外にも腎臓は、血圧を上げるホルモン、血液の中の赤血球
     をつくるホルモンや、骨を強くする活性型ビタミンDをつくります。

◎腎臓病とは?
     腎臓が十分に働かなくなると、体に不必要な老廃物がたまりがちに
     なったり、逆に必要なものが尿に出ていったりして、体内環境の
     バランスが悪くなります。

     尿は腎臓をはじめ、体の変調を知るバロメーターです。健康な尿が
     つくれない状態がすなわち腎臓病で、尿にふだんは含まれない
     タンパク質や血液の混じった状態が、タンパク尿であり、血尿です。

     ただし、一時的にタンパク質や血液が混じってもすぐに腎臓病という
     わけではなく、運動後や風邪のときなど良性(機能性)のタンパク尿
     、血尿といって、特に病気がなくても出ることがありますし、また膀胱
     炎や尿路結石でも血尿が出ます。しかし、これら以外の多くの場合
     は、腎臓病、特に腎炎の可能性があります。

     腎炎のほとんどは糸球体(フィルター)が炎症を起こしてあれたり目
     づまりした状態になったりします。
     タンパク尿の量が多いと特にネフローゼ症候群ともいいます。また、
     腎炎以外に、高血圧、糖尿病、膠原病などのほかの病気が原因で
     起こる腎臓病もあります。

     ただ、ひとくちに腎臓病といっても千差万別で、一般にタンパク尿や
     血尿の程度に応じて、進む心配のほとんどない軽いものからすぐに
     入院治療が必要なものまであり、それを知るためには現状症状が
     なくても定期的にきちんと診察や検査を受ける必要があります。

◎腎臓病の症状と検査
     腎臓病の自覚症状はまず尿に現れます。
     ・尿の量が増えた(または減った)
     ・尿の回数が増えた(または減った)
     ・尿に濁りがある
     などです。
     腎臓病では尿量が減る場合と増える場合があります。尿が近いとき
     の原因で一番多いのは膀胱炎ですが、過度の精神の緊張でおこる
     こともあります。
     尿は濃くても透明なら心配はいりませんが、濁ったときは要注意で
     す。濃尿といって尿路のどこかに炎症が起きて尿に白血球がたくさ
     ん出ている場合や、また血尿やタンパク尿の場合もあります。

     むくみも腎臓病の大切な症状のひとつで、体の中の水分バランスの
     乱れから起こります。さらに、腎臓が悪いと高血圧になりやすく、ま
     た高血圧が腎臓病をさらに悪くするという悪循環を招きます。
     そのほか、貧血や、疲れやすくなったりします。ただ、腎臓病の多く
     はある程度進んでいてもほとんど自覚症状がなく、検査でしかわか
     らないため、油断は禁物です。

     腎臓病の検査には尿検査、血液検査以外に、超音波(エコー)、
     シンチなどの画像検査と、腎生検があります。腎生検では2〜3週
     間ほど入院し、針で腎臓の組織をごく一部取り出し顕微鏡の検査に
     回して、病気の種類や程度を明らかにし、治療を決めたりします。
     また、ごくまれに遺伝子の異常によっておこる腎臓病の可能性があ
     る場合は、採血して遺伝子診断を行います。

◎腎不全と透析
     腎臓病になったときには、病気を進行させないような生活習慣を身
     につけることが大切です。定期的な服薬と診察はもちろんのこと、
     一般的には無理をせず、睡眠不足や過労はさけ、食事に気をつけ
     ることが大切です。

     腎臓の一番大切な役目は体の成分を一定に保つことですから、腎
     臓の働きが落ちて腎不全になると、そのバランスがくずれます。
     そこで食事で入る量を上手に調節しないと、さらに腎臓に負担をか
     けて腎臓病を悪化させかねません。食塩、カリウム、リンなどの食
     塩や、タンパク質の制限、水分の調節がときに必要になるのはそ
     のためで、薬の治療と組み合わせ、専門家の指導による食事療法
     はきわめて大切な治療法です。
     
     腎不全でもこのような治療で安定した状態が続けば、必ずしも透析
     しなけらばならないことはありません。それでも腎不全が進行して尿
     毒症といわれる状態になると、透析という治療が必要になります。こ
     れには血液透析と腹膜透析とがありますが前者が一般的で、血液
     を腎臓の代わりをする器械に通してきれいにして再び体に戻すもの
     で、週2〜3回の治療をしながら社会復帰している方も大勢おられま
     す。

◎痛風と腎臓病
     尿酸は体の構成成分のひとつである核酸からできますが、食事か
     ら入る量が多かったり腎臓からの出が悪いと血中にたまり、高尿酸
     血症と呼ばれます。尿酸が足指などの関節内で結晶化して急性炎
     症を起すのが、痛風の発作です。痛風も放っておくと尿酸が腎臓
     の尿細管につまって働きを悪くし、痛風腎と呼ばれる状態になりま
     す。食事療法と、尿酸ができるのを抑えたり尿に多く出すような薬
     で治療します。
                


肝硬変

 慢性肝炎の状態が長く続くと肝硬変へ移行します。
 非活動性慢性肝炎から活動性慢性肝炎へ、活動性慢性肝炎
 から肝硬変へと進行していきます。
 肝硬変にも初期の代償性肝硬変と進行した非代償性肝硬変が
 あります。
 肝硬変は肝臓病の最終段階で、繊維化が進み肝細胞の壊死と
 再生が繰り返され、「肝再生結節」と呼ばれる塊のためにごつ
 ごつとした状態になります。

@原因

 肝硬変になる原因は肝炎ウイルス、アルコール、胆汁うっ滞、
 ヘモクロマトーシス(肝臓に鉄が溜まる病気)、ウィルソン病
 (肝臓に銅が溜まる病気)などがあります。
 C型肝炎ウイルスによる場合は感染から30年から40年で肝
 硬変へ進むと考えられています。

A患者数

 日本には肝硬変患者が約30万人いると言われています。
 ウイルス性が85%で約25.5万人、残りの4.5万人が
 アルコール、胆汁うっ滞などです。
 ウイルス性肝炎のうち肝硬変まで進行するのはB型とC型で、
 B型慢性肝炎の20%が、C型慢性肝炎の40%が肝硬変にな
 ると言われています。
 全肝硬変患者の65%がC型だと言われていますので、これが
 19.5万人、B型が20%で6万人ということになります。

B肝硬変の症状と合併症

(1)黄疸

 黄疸があるかどうかは血液検査でビリルビンの濃度を測ること
 で分かります。
 ビリルビンは赤血球が破壊されてできるヘモグロビンから作ら
 れており、肝臓の機 能が低下するとこれを処理しきれなくな
 るために、血中濃度が上昇します。
 正常だとT−Bil(トータルビリルビン)0.2〜1.2r/dlですが、
 黄疸があると1.2r以上に上がってきます。
 3.0r以上になると目で見て分かるようになると言われていま
 す。

(2)腹水

 腹水は腹腔内に溜まった水分やリンパ液です。
 肝硬変になると門脈から肝臓への血液の流入が悪くなり門脈の
 圧力が高く(門脈圧亢進症)なります。
 血液だけでなくリンパ液の流れも悪くなり、腹腔内へリンパ液
 が漏れだして溜まります。
 また、肝硬変のためにタンパク代謝ができなくなり、血液やリ
 ンパ液の中のアルブミン(血液の浸透圧を維持する成分)が減
 少し、血管やリンパ管から水分が漏れだし易くなります。
 血中アルブミン濃度が腹水の溜まり易い状態の指標になります。
 正常3.8〜5.1g/dlですが、3.0g以下になるとお腹が張った
 り、浮腫が現れるようになると言われます。

(3)肝性脳症

 肝硬変で肝機能が低下し、有害物質や老廃物を処理しきれなく
 なると、アンモニアなどの有害物質が血液の中に溜まって意識
 障害(肝性脳症)を起こします。
 門脈圧亢進症があると肝臓を通らない有害物質を含んだままの
 血液が全身に送られることによってもアンモニア濃度は上昇し
 ます。
 アンモニアの血中濃度は正常で14.0〜79μg/dlですが、
 100μg位で異常 行動を起こす人から300位になって異常
 行動を起こす人まで個人差が大きいようです。
 慢性的にアンモニア濃度の高い人はかなり高くなるまで異常行
 動を取らない傾向があるようです。

(4)食道静脈瘤

 肝硬変になると門脈圧亢進症のため、血液がパイパスを作って
 肝臓を通らずに心臓へ帰るようになります。
 バイパスは食道の静脈を通って大静脈へ至る道、へその静脈か
 ら腹壁の静脈を通って大静脈へ至る道、腸間膜静脈から直腸周
 囲痔静脈を通って大静脈へ至る道の3本 が主なルートだと言わ
 れています。
 胃から食道静脈を通るルートは食道の薄い粘膜の下を走ってい
 るため、細い血管を押し広げてできた瘤が破裂し易くなります。
 食道静脈にできた瘤が破裂すると、門脈圧が高いため、大出血
 を起こすことが多く、3割ぐらいが死亡すると言われています。

(5)原発性肝がん

 肝硬変になると肝がんになりやすくなります。
 統計的に肝がん患者の80%は肝硬変を併発していると言われ
 ています。
 ウイルス性の肝硬変患者は肝がんになりやすく、特にC型は肝
 がん全体の80%を占めていると言われています。
 原発性肝がんには肝細胞がん(90%)と胆管細胞がん(10%)
 があります。

(6)その他の症状

 1.くも状血管腫・・・首から肩、腕、胸などに蜘蛛状の細い
            血管が浮き出したもの
 2.手掌紅班・・・・・掌の周辺部が紅色になる
 3.腹部の静脈怒張・・腹から胸にかけて血管が浮き出る
 4.女性化乳房・・・・女性ホルモンの処理ができなくなるた
            め、男性でも女性のような乳房になる

C肝硬変の合併症の治療

 慢性肝炎の段階ならIFNのような薬で治る場合もありますが
、肝硬変になるとIFNでも治すことはできません。
 肝硬変そのものを治すことはできなくても、肝細胞がん・食道
 静脈瘤や他の合併症に 対する治療方法の進歩で、肝硬変患者も
 以前よりずっと長く生きられるようになりました。
 腹水があれば利尿剤やアルブミン製剤を使用し、塩分を制限す
 ることである程度コントロールできます。
 難治性の腹水に対して昔は、針を刺して抜き取っていただけで
 したが、腹水の中にはアルブミンなどのタンパク質が含まれて
 おり、腹水といっしよに抜き取ってしまえば益々腹水が溜まり
 易くなります。
 そこで現在では抜き取った腹水を、透析器にかけた後また静脈
 へ戻す方法(腹水濃縮再注入法)が一般的です。
 肝性脳症の場合は便秘をしないような食事療法と、アンモニア
 の吸収を抑える薬(ラクツロース)、血液中のアミノ酸のバランス
 を良くするアミノレバン注射などがあります。



 痛風
◎痛風の原因は?
痛風発作の原因は尿酸という物質です。尿酸はどんな人のからだの中にも一定量あって、血液などの体液に溶けて循環し、尿の中に濾し取られて捨てられます。ところが、何らかの原因で血液中の尿酸の濃度が上昇して飽和濃度を越えると、からだの中に蓄積してきます。溶けなくなった尿酸はナトリウムと塩(えん)を作り、結晶になります。尿酸の濃度が高い状態が続くと、この尿酸塩の結晶が関節の内面に沈着してきます。痛風発作は、尿酸塩に対してからだの防御機構である白血球が反応し、攻撃する時に起こります。

尿酸塩が関節に溜まると痛風発作になりますが、他の臓器にも溜まります。なかでも腎臓には尿酸が溜まりやすく、痛風発作のある人は腎機能に注意が必要です。さらに、痛風の患者さんでは心筋梗塞や、脳血管障害などの生命を脅かす成人病を合併する割合も高いのです。痛風発作の激痛は「尿酸が体に溜まっているよ、治療が必要だよ」という神様の警告と考えるべきでしょう。



◎尿酸って何?
さて、痛風の原因である尿酸とは何でしょう。「尿の酸だから尿の酸性度とかpHといっ
た類のものか」と考えそうですが、尿酸は炭素、窒素、酸素、水素の分子から出来た化学物質で、プリン体と呼ばれる物質のひとつです。プリン体には多くの種類があって、それぞれが多彩な作用を持っていますが、それらが最終的に分解され、尿の中に捨てられる形になったものが尿酸です。

尿酸の素になる物質は、DNAやRNAとよばれる核酸やATP(アデノシン三リン酸) という生体エネルギー物質ですこのような材料の老廃物として、普通の人の体内では一日約0.6gの尿酸が作られます。この尿酸の産出が多くなったり、排泄が低下すると尿酸は体内に蓄積し、痛風を起こします。要するに、尿酸はプリン体の老廃物、つまり、廃棄物であって、プリン体の「ごみ処理」問題がうまくいかないと痛風になるわけです。



◎尿酸値の正常値は?
健康診断、人間ドック、住民検診などの検査を受けると、検査結果の報告が来ます。痛風の原因である尿酸の血液中の濃度は、「尿酸値」や「血清尿酸値」と記入されています。男女ともにこの値が7.0 mg/dl以上では異常で、高尿酸血症と呼ばれます。痛風に関した医学研究が発表される学会の日本プリン・ピリミジン代謝学会でも7.0 mg/dl以上を高尿酸血症とすることが確認されました。

よく検査結果の報告用紙には正常値とか標準値などが書かれていて、血清尿酸値の場合、男性で3.8〜7.5 mg/dl、女性で2.4〜5.8 mg/dlと記載されていることが多いのですが、これは参考程度に留めておいて結構です。

尚、血清尿酸値が低い場合もあり、1.5mg/dl以下を低尿酸血症と呼びます。低尿酸血症の人の一部には尿路結石が起こることがあります。


◎尿酸値を上昇させる要因

尿酸値を上昇させる要因を列挙してみます
1)遺伝的な要因
病気は遺伝的素因に環境からの影響が加わって発病します。痛風の場合にも遺伝的体質が関連します。約20%ぐらいの痛風の患者さんには父親や叔父さん、従兄弟に痛風もちがいます。

2)食生活の問題
食事内容によっては尿酸値は上がりますが、厳密なプリン体制限は実際には困難で、長続きしません。最近では「これは食べてはいけない」という食品の制限はあまり指導しなくなりました。

それよりも食べる総量を制限することが大切です。痛風の患者さんの60%には、肥満があり、肥満度が大きいほど尿酸値は高くなります。また肥満は痛風の人に多い合併症の大敵です。
食事を減らし、よく歩き、標準体重を守ることが大切です。よく噛んで味わって食べるように注意しましょう。

3)飲酒の問題
アルコール飲料を飲むと尿酸値は一時的に上がります。アルコールが体内で分解される時に尿酸が作られること、その際にできる乳酸が体内に尿酸を蓄積すること、一部のアルコール飲料には尿酸の元になるプリン体が多く含まれていることなどがその主な原因です。アルコールが代謝されるときに尿酸値が上がるので、どんな種類のお酒でも尿酸値や痛風にはよくないわけですが、尿酸の素になるプリン体を含む量は種類によってかなり違います。プリン体は、ビールに最も多く含まれ、ウイスキー、ブランデー、焼酎などの蒸留酒はあまり含まれていません。

4)ストレスや、行動パターン
ストレスは尿酸値を上昇させるようです。運動もやり方次第では尿酸値を上げ、特に激しい運動は尿酸値を一時的に上昇させます。発汗や下痢で脱水状態になったときも血清尿酸値は上昇します。

5)他の病気の影響
腎機能が低下したり、血液の病気があったりすると尿酸値が上がることがあります。悪性腫瘍が原因で高尿酸血症になることもありますので注意が必要です。

6)薬剤の影響
薬剤の中には、尿酸値を上昇させるものがあります。
サイアザイド系降圧利尿薬(フルイトランなど)
ループ利尿薬(ラシックスなど)
喘息の治療薬のテオフィリン(テオドールなど)
結核治療薬のピラジナマイド(ピラジナミドなど)
少量のアスピリン(小児用バファリンなど)
その他、薬剤ではありませんが健康食品といわれるものの中に、核酸成分を大量に含むものを毎日食べ続けて尿酸値が高くなることがあります。



◎日常注意するポイントは?
尿酸値を下げるためには次のような点で日常生活の注意をしてください。
1)肥満を解消すること。
総カロリーを制限する、偏食を避け、多品目を少量づつ、ゆっくり噛んで、食べることが大切です。

2)アルコール飲料を控えること。
一気のみしない、たくさん飲まない、休肝日を設ける、ビールばかりにしないことを気を付けましょう。

3)積極的に水分を摂取すること。
季節を問わず尿が一日2リットル以上になるようにすることが理想ですが、少なくとも毎日2リットル以上の水分をとること。

4)軽い運動を行うこと。
ウォ−キングなどの有酸素運動は尿酸値を上げず、痛風の人に多い高血圧などの合併症にも有効です。

5)精神的ストレスをうまく緩和すること。
のんびりゆっくり型のストレス対策が必要です。



 メニエール病
●めまいの原因
 めまいが起こる原因は様々で、その原因によって「悪性のめまい」と「良性のめまいに大別されます。
・悪性のめまい:脳腫瘍や脳血管障害などの命に直接かかわるような病気が原因で起こるめまいを言います。 めまい以外に「意識が薄れる、頭痛、物が二重に見える」などの症状があるときは、すぐに医療機関を受診しましょう。
・良性のめまい:メニエール病、頭位めまい症、中耳炎、起立性調節障害、心身症などが原因で起こるめまいで、すぐに命に直接かかわるものではありませんが、進行すると日常生活に支障を来す場合もあります。

●メニエール病とは
 メニエール病とは、耳のいちばん奥にある「内耳」の病気で、原因ははっきりわかっていませんが、過労やストレスがきっかけとなって起こると考えられています。またメニエール病は「メニエール気質」と言って、性格が几帳面な人や融通のきかない人、小さなことに思い悩む人に多いと言われています。

●メニエール病の症状
・回転性の激しいめまい:自分や周囲がぐるぐる回るような激しいめまいが特徴です。
吐き気や冷や汗、動悸を伴うことも多く、めまいの持続時間は30分から数時間、めまいの起こる頻度も連日起こるという人から、月に1回または年に1回という人まで様々です。
・耳鳴りや難聴を伴う:めまいが起こる前に、たいてい耳鳴りや難聴、耳が詰まった感 じなどの症状が現れます。また、たいてい片方の耳に起こりますが、その後、20〜30%の人がもう片方の耳にも起こります。

 メニエール病は進行性の病気です。多くはめまい発作を繰り返すたびに症状が悪化し 、進行の早い人では5年から10年で日常生活に支障を来すほどの高度の難聴になってしまうこともありますので、放っておかずに耳鼻科を受診するようにしましょう。


 尿路結石
1.どんな病気?
 尿路結石とは、尿中のカルシウム、マグネシウム、尿酸などが腎臓で結石
となり、尿管や膀胱などにつまって激しい痛みを起こす病気です。痛みは脂
汗をかくほど激しく、尿はにごり、血尿になることが多くみられます。
 結石ができた場所によって腎杯結石や腎盂結石、尿管結石、膀胱結石、尿
道結石などと呼ばれています。

 
2.どうしてなるの?
 リン酸カルシウム塩、シュウ酸カルシウム塩、尿酸塩などは尿が濃くなる
と結晶をつくりやすくその結晶が大きくなったものが結石です。また、食べ
物に含まれるカルシウムの代謝がうまくいかずカルシウムの排泄が多いとカ
ルシウム結石ができ、尿酸の排泄が多いと尿酸結石ができます。
 しかし、結石のできる理由ははっきりわかっていません。
 
3.生活習慣改善アドバイス
● バランスのとれた食事を摂るように心がける。
● 尿が濃くなると結石ができやすいので、水分を充分に補給する。
  結石をつくりにくくし、結石の自然の排泄を促す。
● からだを動かすことで代謝や排泄をスムーズに行う。

4.早期発見が鍵です!
 年に一度の健診で、血液生化学検査や尿検査で尿路結石の有無を確認しまし
ょう。
 結石は一度発作を起こすと再発しやすいので、痛みを起こしたら症状が治ま
っても必ず検査を受けましょう。結石が残っていないかどうかを調べる検査に
は、腹部X線検査や腎盂・尿管造影検査があります。


 前立腺肥大
 前立腺肥大とは、男性の尿道をとりまく前立腺が肥大して、尿道を圧迫し、
排尿障害を起こす病気です。尿が細くチョロチョロとしか出なかったり、排
尿に時間がかかったり頻尿になります。残尿しやすくなるため、細菌が感染
して膀胱炎を起こすこともあります。加齢とともに進行する老化現象でもあ
り、50歳以上の男性に多くみられます。
 
2.どうしてなるの?
 前立腺は男性ホルモンの支配を受けている臓器です。年をとって男性ホル
モンの分泌が低下し、ホルモンバランスが崩れてくると前立腺の表面の組織
が萎縮し、内部の組織が肥大して起きます。しかしその原因はよくわかって
いません。

3.生活習慣改善アドバイス
● 不摂生な生活やストレスが病気を悪化させるので、健康管理に気をつけ
る。
● 前立腺肥大のある人は、長時間座ったままの姿勢でいると前立腺がうっ
血して炎症を起こすので注意する。
● アルコールは悪化要因になるため控える。
 
4.早期発見が鍵です!
 おかしいなと思っても受診するのをためらっていると、腎盂腎炎や水腎症
(腎盂に水が溜まる病気)などを合併し、腎臓障害を起こす恐れがあるので、
早めに泌尿器科で診てもらいましょう。直腸内触診や尿道・膀胱造影検査、
尿検査などで診断されます。前立腺がんと区別するためには組織検査を行い
ます。



 ガン
ガン発生のメカニズム 
  • 誰でもガン遺伝子を持っている!

 われわれの体は、約60兆個の細胞からできており、これらの細胞のどれかががん細胞になります。細胞には核と膜があり、すべての核の中にがん遺伝子があります。細胞のがん化は、この核と膜の変化によります。

 がん細胞の誕生は、普通の状態では活動していないがん遺伝子を目覚めさせることから始まります。

 このがん遣伝子を目覚めさせるのが発がんイシエーターです。発がん誘起物質、ときにわかりやすく”発がんしかけ人物質”と呼んでいます。

 がん細胞の大きな特徴は、限りなく増える(自律性増殖)、隣の組織や臓器に入り込んで増える(浸潤)、遠くの臓器に飛ぴ火して増える(転移)ことです。とにかくがん細胞の特徴は、増殖力が強いことです。

 普通の細胞であれば、細胞同士がくっつき合った場合、それ以上に細胞が分裂して増えることはありません。ところが、がん細胞の場合は細胞同士がくっついても増えていきます。これはがん細胞の核と細胞膜に変化が起こったためと考えられており、このような変化によってがん細胞は無限に増えていくのです。隣の臓器に入り込み、あるいは遠くの臓器に飛ぴ火して増えていきます。

 発がんイシエーターによって発がん遣伝子が働きだした細胞に、さらに細胞膜を変化させ、細胞を無限に分裂させる物質を発がんプロモーターといいます。ときにはわかりやすく”発がん促進人物質”と呼びます。

  • がん遺伝子の目覚めとがん細胞の完成

 発ガンしかけ人物質によって細胞遺伝子に変異が起こり、細胞のガン化が始まります。しかし、一般には遺伝子の小さな変化は、細胞の持つ遺伝子修復酵素が修理してしまいます。

 そこで、細胞ががん細胞となりきるためにはガン遺伝子が修理されないことが必要であり、それには細胞に細胞分裂が起こることが必要です。ひとたび細胞分裂でがん化したがん細胞は、ふたたぴ普通の細胞に戻ることはありません。

 こうしてできた細胞を「ガン化の始まりの細胞(initiated cell)、あるいは「ガンの芽の細胞」と呼びます。顕徴鏡で見ると、正常の細胞に比べて核が大きく、専門家の病理学者は、こういう細胞を異型細胞と呼んでいます。この細胞に、さらに発ガン促進人物質が作用し完成されたガン細胞ができ上がります。

 発ガンしかけ人物質のように、細胞に対し突然変異を起こさせる物質を、突然変異原物質と呼びます。発ガンしかけ人物質は突然変異原性を持っていますが、だからといって、突然変異原性を持っている物質のすべてが発ガンしかけ人物質だということではなく、〃がん遺伝子を清性化させる突然変異原物質〃が発がんしかけ人物質なのです。実然変異原物質は、微生物や培養細胞を使ったテストで比較的簡単に見つけることができます。 

 さらに、異型細胞の細胞膜に作用して異型細胞をがん細胞に変える物質が、発がん促進人物質です。

 このようにがん細胞が完成するまでには、正常細胞に発がんしかけ人物質が作用し、細胞分裂を伴いながら異型細胞ができ、そこに発がん促進人物質が作用するというように、多くの段階を必要とします。

  • 発がん物貿は体内にもある

 発がんしかけ人物質と発がん促進人物質はわれわれの身のまわりにたくさんあります。自動車の排ガスやタバコのタールに含まれるベンツピレン、かつて食品添加物として使われ発がん性が見つかって使用禁止になったAF2、魚や肉の焼け焦げにできる発がん物質トリプp1・p2などの化学物質があります。紫外線、放射線が発ガンしかけ人物質として作用することもあります。B型肝炎ウイルス、へルペスー型ウイルス、パピローマウイルス、成人T細胞自血病ウイルスなども発がんしかけ人物質です。

 発がんしかけ人物質には、そのままで直接細胞の遺伝子に働くものもあれば、ある臓器で代謝、活性化されて構造を変え、初めてある臓器の細胞にだけ働くものもあります。

 発がん促進人物質の場合は、発がんしかけ人物質ほどはっきりしていませんが、やはり特定の臓器に働く場合が多いようです。

 性ホルモンは子富、乳腺、前立腺、こうがん睾丸などの生殖器の細胞に、胆汁に含まれる胆汁酸は大腸の細胞に働く発がん促進人物質で、われわれの体が作り出す内因性発がん促進人物質といえます。

 人工甘味料のサッカリンは瞭胱(ぼうこう)に、便用禁止された農薬DDT、BHC、断熱剤のpCB、鎮静剤のフェノバルビタール等は肝臓に、ハズの木の実に含まれるハズ油、放線菌が作るテレオシディン、藍藻が生産するアプラシアトキシンはいずれも皮膚の細胞に働く発がん促進人物質です。これらは外因性発がん促進人物質といいます。

  • わからない胃がんの発がん物質

     子宮頸がんの細胞を調べると、しばしばパピローマウイルスの遺伝子が見つかります。パピローマウイルスは皮膚がんの発がんしかけ人物質ですが、どうも子宮頸がんの発がんしかけ人物質でもあるようです。

     へルペスー型ウイルスもはっきりしませんが、子宮頸がんの発がんしかけ人物質、発がん促進人物質として働いているのではないかと考えられています。タバコを吸う女性は吸わない女性に比べ、子宮頸がんが約1、6倍多いといいます。

     タバコを吸う女性は、性行為に伴ってパピローマウイルス、ヘルペスー型ウイルスに感染するチャンスが多いともいえます。喫煙者の血液や尿の中に、発がん物質のニトロソアミンが多いという事実もあり、またタバコタール中の発がん性芳香族炭化水素、芳香族アミンが血液に吸収されて膣に分泌されている可能性を示すデータもあります。

     乳がんの発がんしかけ人物質としては、原子爆弾の放射線がいちばんはっきりしています。

     ネズミなどの実験では、乳がんウイルスや化学物質が乳がんの発がんしかけ人物質になることがわかっています。しかし、人間の場合には乳がんの原因となるウイルスや化学物質は見つかっていません。

     女性ホルモンが乳がんの発がん促進人物質として働いているらしいことは、経目避妊剤を服用している女性に乳がんの罹患率(りかんりつ)が高い事実からわかっています。

     わが国で乳がんが多くなっていることは、食生活の欧米化によって女性の体格が向上したこと、女性ホルモンの産生が多くなって初経が早まり閉経が遅くなっていることなどからもうかがい知ることができます。

     肝臓がんの発がんしかけ人物質としては、B型肝炎ウイルスが知られています。B型肝炎ウイルスによって慢性肝炎にかかると、肝臓細胞の遺伝子の中にB型肝炎ウイルスの遣伝子が取り込まれ、「がんの芽の細胞」ができます。さらに、DDT、BHC、pCB、バルビタール、トリハロメタンなどが発がん促進人物質として作用し、肝臓がん細胞ができ上がるのです。

     皮膚がんの発がんしかけ人物質としては、紫外線があります。大腸がんの発がん促進人物質としては、胆汁酸があります。しかし、皮膚がんの発がん促進人物質、大腸がんの発がんしかけ人物質がどんなものであるか、また、日本人に多い胃がんの発がんしかけ人物質、発がん促進人物質がなんであるか、その正体は残念ながらわかっていません。

      発がん物質を体に入れない

     発がんしかけ人物質、発がん促進人物質が正常な細胞をがん細胞に変えていきます。それでは、がん細胞を作らないようにするにはどうしたらよい1かを考えてみましょう。

     がん細胞を作らない方法の第一は、発がんしかけ人物質と発がん促進人物質をできるだけ取り込まないことです。そのためにはなにが発がんしかけ人物質であり、なにが発がん促進人物質であるかを知ることです。

     たとえば、タバコタールの中には発がんしかけ人物質と発がん促進人物質の両方が含まれています。タバコを吸うことは、同時にこの二つを体内に取り込むことです。事実、タバコを吸っている人の尿中には、細胞の遺伝子に変異を起こす突然変異原物質が排泄されていますし、血液中のリンパ球に染色体の変化が見られます。また、血液中、尿中に発がん物質のニトロソアミンが検出されたとlいう報告もあります。

     タバコを吸うと、タバコタールが直接触れる上部気道や上部消化管に作用するだけでなく一タバコの発がんしかけ人物質、発がん促進人物質が血液中に吸収されて遠くの臓器まで運ばれて作用しているのです。喫煙者には、肺がん、喉頭がん、食道がんのほかに、膀胱がん、子富頸がんが多いというデータがあります。

  •  ケガ・炎症部でがんは増殖する

     がん細胞を作らない方法の第二は、むだな細胞分裂を起こさないことです。発がんしかけ人物質が細胞遺伝子に作用しても、その細胞が分裂しなければ遺伝子に起きた変異は一時的なものですんでしまいます。また、細胞分裂が起きても、臓器の正常な部分に起きたものであるなら、仮にがん細胞ができても、がん細胞はそのまま脱落したり吸収されて消滅してしまいます。

     ところが、臓器などの正常でない部分、たとえば傷がついたり炎症が起きている所、すなわち、異常な場所で細胞分裂を繰り返している部分にがん細胞が発生すると、がん細胞は急激に増殖します。昔から慢性炎症や治りにくい外傷にがんが発生しやすいというのは、このような機械的刺激が発がんを促すということを指しています

 免疫活性食品の活用
免疫力とは?
人間の体には生まれながらにして「免疫」という力が備わっています。ケガをした時に血が止まったり、傷口が治ったり、風邪をひいた時に薬を飲まなくても治ったりした経験は誰もが持っているでしょう。これが免疫力と呼ばれるものです。
しかし、体が強い、弱いなどと言われるように、免疫力には個人差があります。
免疫力の強い人は、弱い人と比べて、病院で同じ治療をしても早く治ったり、薬の副作用が少なかったりします。同じ治療や薬でも、治り方に個人差があるということです。というのは、ケガや病気を治しているのは薬や手術ではなく、私たち自身の免疫力だからです。ですから、免疫力を高めて維持することは、あらゆる外敵から身を守るために、不可欠なことなのです。
現代医学のガン治療法
この数十年間、現代医学はガンの治療に対して、主に次の三種類の療法を組み合わせるか、あるいはその単独による療法を行ってきました。
@外科的療法で、手術によってガン患部を除去する方法。
A化学的療法で、抗ガン剤によってガン細胞を駆逐する方法。
B放射線療法で、放射線によってガン細胞を破壊する方法。
しかし、ガンを克服して健康を回復させるための、これらの治療法が逆に患者の生活や生命に大きなダメージを与えてしまうという大変な矛盾をはらんでいるのも事実のようです。
Quarity Of Lifeの改善
QOL(Quarity Of Life)は「生活の質」と訳されます。
 手術や抗ガン剤、放射線治療などによってもたらされる患者さんの生活の質の低下を重視し、「患者さんの心身をできるかぎり快適に保ち、快適さを向上させることこそが治療にとってもっとも重要である」とする考え方に基づくものです。
 QOLの低下は、多くの場合に免疫力・生命力の低下をもたらしかねません。QOLの向上を目指すことは、とりもなおさずガンの治療の土台となるのです。
 現代医学では、術後の再発や転移の予防に、多くのケースで抗ガン剤が投与されます。しかし化学療法はガン細胞だけでなく、正常な細胞、特に分裂の盛んな骨髄や消化管、髪の毛の細胞などを直撃します。
 その結果、骨髄抑制(白血球、赤血球の減少)、下痢、嘔吐、食欲不振、脱毛などの副作用は避けられません。
 AHCCやメシマコブを飲み始めると、多くのケースで、食欲が出てくる、脱毛が少ない、顔色が良くなる、体重が増える、白血球の減少が少ないなど、抗ガン剤の副作用が軽くすむようになります。
ガンは、一般的に進行にともなって食欲が低下し、心身のさまざまな部分に苦痛や不快を感じ、また活力も低下してしまいます。
 AHCCやメシマコブには、こうしたQOLの低い状態を改善し、抗ガン剤や放射線の副作用を軽減する報告が多く寄せられています。ガン患者さんが、AHCCやメシマコブを飲み始めると間もなく食欲を回復し、苦痛が軽減され、活力を取り戻すという例が非常に多く、化学療法が極めて効果的にできるようになるとされています。
放射線治療においても副作用があらわれがちですが、AHCCやメシマコブは放射線治療の副作用の軽減にも効果を発揮します。
 代替療法に熱心な医師の中には「体の中にガンがあるとしても、苦痛なく元気に過ごせて、延命できるならよい。ガンという病気は、そんな姿勢を土台にしてこそ治癒の可能性も高まる」と語る例もあります。QOLの向上は、ガン治療の最重要課題だといってよいでしょう。


使われている免疫活性食品・抗腫瘍食品
AHCC
AHCC(Active Hexose Correlated Compound=「活性化糖類関連化合物」)は、キノコの菌糸体(「根」に当たる部分)を大型タンクで長期間培養して抽出した物質です。
 AHCCには、人間が生来持っている『免疫』の働きを高める作用があり、がんを始めとする生活習慣病の改善に役立つとして、基礎研究や臨床試験が最も進んだ機能性健康食品です。
AHCCは数多くの薬学的研究や医学的研究に加え、臨床医によって盛んに使用されていて、健康食品としては例を見ないほど作用機序の解明が進んでいます。
 1986年にアミノアップ化学の研究者たちによって開発され、使用され始めた直後から臨床例の報告が相次ぎ、そのメカニズムが解明されるにつれ、がんの予防、改善、治療に活用できる機能性食品として脚光を浴びるようになりました。
 現在では、海外を含め700を超える医療機関で「がんに対して有用な健康食品」として治療に併用されています。特にAHCCイムノメディックは、医師によって臨床の現場で使用され、医学的・薬学的にその効果が検討されてきた健康食品、という特徴があります。

AHCCの作用
@AHCCはどのようながんに使用されているか?
これまでに報告されたがんとしては、以下のものがあります。
脳腫瘍(原発性脳腫瘍、転移性脳腫瘍)、頸頭部がん(舌がん、中咽頭がん、下咽頭がん)、甲状腺がん、肺がん、食道がん、胃がん、大腸がん、肝臓がん、胆のうがん、胆管がん、膵臓がん、乳がん、卵巣がん、子宮がん(子宮頸がん、子宮体がん)、骨肉腫、白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病)、多発性骨髄腫、悪性リンパ種。この中でとくに報告数が多いものとしては、肝臓がん、乳がん、肺がん、子宮がん等があげられます。
AHCC使用後の調査については、AHCC単独使用ではなく他の治療と併用していたり、統計的に解析できる症例数が揃わないなどの問題があり、はっきりしたことは分かっていません。しかし、長年にわたる追跡調査の結果、術後肝細胞がん患者に対して延命効果があると報告されています。

AAHCCを飲めば、必ず免疫(細胞性免疫)が上がるか?
サイトカイン産生能などの検査結果では、たいていの場合に免疫が上がることが確かめられています。
免疫の力は、身体の中の病原菌や異物と戦って処理したり、身体の働きを正常に戻そうとする力ですから、結果的に病気を治す補助になるのです。また、多くのお医者さんが患者さんに治療の補助として勧めておられます。
ただし、服用する方の状態や服用方法の違いなどによっての個人差は十分考えられます。したがって、「必ず」とは言えません。体質や病態によってはほとんど無反応の場合もあります。その場合には他の健康食品を併用するなどの工夫も必要です。

BAHCCの作用には個人差があるのか?
年齢や生活環境、病気の有無、体質などは個人ごとに違いがあり、AHCCの作用が体感できるかどうかの個人差は起こり得ると思われます。健康食品全般に言えることですが、これを飲んだら間違いなく全ての人の免疫力が上がるとは言い切れません。
一般的にAHCCの場合、たいていの方が飲みはじめて1週間程度で食欲の増進などQOLの改善が確認されます。これらの個人差を科学的に見極めるためには、血液検査によって免疫の指標の変動を測定する必要があります。ご自身の作用の実感については、まずは3ヶ月間を目安に試してみてください。

DAHCCは免疫系以外には作用しないのか?
臨床研究によって、免疫系以外にも作用することが分かっています。たとえば、胃腸の調子がよくなって食欲が回復・増進したり、また、がんによる痛みが緩和したり、精神を安定させて養生に効果があったとの報告もされています。
AHCCは、私たちの体を全体として調整し、機能を高める働きがあると考えられます。

EAHCCによって、どのような体調の変化が予想できるか?
飲み始めて数日から数週間でQOL(生活の質)の改善があると報告されています。たとえば、食欲増進、快眠、快便、抗がん剤の副作用軽減などが確認されています。また、がんの疹痛の緩和や延命効果なども報告されています。
科学的なデータとしては、病院などの検査で、AHCCを飲み始めて数ヶ月のうちに血液中の免疫指標が上昇してくるなどの報告があります。他方で湿疹やかゆみなどが現れたとの報告がありますが、これらとAHCCの作用との関連は分かっておりません。一般にそのような反応は重篤な副作用にいたることはなく、自然に消滅する反応であると考えられています。

フコイダン

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メシマコブ (SHOME)
メシマコブ培養菌糸体・シイタケ培養菌糸体・酵母エキス・ビタミンCメシマコブは傘の表面は黒〜褐色、内側のひだに独特の黄〜茶色の剛毛がみられ、桑に寄生することから「桑黄」と呼ばれるキノコの種類です。キノコは細い糸のような菌糸体を出して繁殖する植物です。シイタケや霊芝といった、すでによく知られたキノコもこの担子菌類の仲間です。
腫瘍阻止率の高さで医療現場でも抗がん剤や化学療法における副作用の軽減として治療に用いられています。

メシマコブは、中国では古くから医薬書「本草網目」に、血尿、月経不順、リンパ腫、子宮不正出血、排尿異常、胃痛、下痢、抗腫瘍などに効用があると記されていました。
日本でも利尿作用のある漢方薬として用いられてきましたが、最近ではメシマコブの免疫力を高める作用が注目され、抗ガン作用、アレルギー疾患にも効果があるといわれています。韓国では抗癌剤の原料として認可されています。
メシマコブの形態は、ツリガネタケ、ツガサルノコシカケ、コフキサルノコシカケ等に似ているために、それらのキノコがメシマコブと間違えられることもあります。乱獲後は野生で茸の形(子実体)をした一定の大きさのメシマコブはほとんど見る事が出来ず、現在では名前の由来となった長崎県の女島(メシマ)でも採取出来ません。そして、メシマコブは子実体の人工培養が大変難しいキノコでもあります。

GCPゲノムマックス
大豆のイソフラボンとキノコの担子菌多糖類を含む天然抗腫瘍物質です。イソフラボンは自然の状態では消化吸収されにくい形をとっています。
そこでキノコの一種である担子菌と発酵させ、吸収されやすい形にしたものがGCPです。
大豆抽出物のイソフラボンには、配糖体とアグリコンという2つの構造があります。
 多くの大豆加工食品にはイソフラボンが含まれていますが、とりわけ味噌にはガン予防効果があると日本癌学会でも報告されています。しかし、イソフラボンには配糖体がついているため、生体で吸収されにくく、抗腫瘍効果を得るためには、大量摂取が必要になります。
 そのため、特殊な技術でキノコの担子菌とイソフラボンを混合培養して、生体に吸収されやすい抗腫瘍物質「GCP」が注目されています。
 GCPの主体は、ゲスティニンと呼ばれる有効成分で、さまざまな機能が報告されていて抗腫瘍をはじめとして、新生血管抑制作用、高脂血症、心疾患などに有効とされています。

がんはある程度成長すると、体内の既存の血管に自ら新しい血管をのばして、そこから栄養を摂り大きくなります。これを、腫瘍の血管新生といいます。
 腫瘍血管新生を抑制すれば、がんを兵糧攻めにし、がんの増殖を抑えることができます。腫瘍血管新生の抑制は、副作用のない、新しいがん治療法として注目されています。

GCPは、イソフラボン・アグリコン、特にゲニステインや多糖体を多く含み、がんや心疾患、更年期障害、骨粗鬆症など、多岐にわたる疾病予防効果が期待されています。

◆がんの予防
 GCPは、乳がんや前立腺がんのようなホルモン依存性のがんになるリスクを、弱エストロゲン様作用や抗酸化作用により軽減することが期待されます。

◆がんの治療
 腫瘍が成長するには、腫瘍細胞を養うため多くの新生血管を必要とし、そこを悪性新生物が行き来します。ゲニステインは血管新生を抑制することがよく知られており、また担子菌多糖類はいくつかの抗腫瘍因子を持っています。GCPは、血管新生抑制作用およびアポトーシス(悪性細胞自滅)促進作用の両方で発揮します。

◆更年期障害、骨粗鬆症の予防
 女性における骨粗鬆症は、生理との関係が深く、エストロゲンの欠乏は骨量の低下を促進します。イソフラボンのようなGCPに含まれる植物エストロゲンによる女性ホルモン様作用は、ホルモン補充療法により、更年期障害同様に骨粗鬆症も予防できます。

GCPには、血管新生抑制作用と腫瘍細胞のアポトーシス誘導作用が、いくつかの研究によって認められています。
 一方、AHCCはインターロイキン12などのサイトカインの産生を増強したり、マクロファージ、LAKおよびNK細胞の活性を高めて免疫応答を増強させます。
 GCPおよびAHCCはどちらも抗腫瘍活性を示すことから、GCPおよびAHCCの併用による抗腫瘍効果の相乗作用が期待されます。
 AHCCとGCPの併用ががんに対し相乗効果を示すのは、まずGCPがアポトーシスを誘導し、腫瘍が小さくなった後、AHCCによって賦活された免疫システムによって、腫瘍はさらに小さくなると考えられます。
SHE M-アクティブ
M−アクティブは鉄分、カルシウム等体にとって必要不可欠な栄養素が豊富に含まれているアッケシソウから作られた新物質SHEを主原料とした健康補助食品です。
アッケシソウから抽出された「SHE」にはマイエロイド系がん細胞に対する分化誘導効果、増殖抑制効果、貧食力促進効果、IL‐1ベーター生成促進、腫瘍壊死因子(TNF)アルファ生成促進、
また、インターフェロンガンマとの併用によるNO生成促進など、幅広い機能、効果が確認されています。
また、その他にもベタイン、コリン、免疫活性物質なども豊富に含まれている事をが確認されています。特にベタインは肝臓機能の回復と中性脂肪の除去作用に優れていると言われています。
このように「SHE」は、肝臓の中性脂肪減少、脂肪の蓄積予防、貧血と便秘対策などさまざまな効果を効率よく取り入れる事の出来る健康食品です。
サメの軟骨SHOサメ1500
鮫軟骨には、健康保持に欠かせない栄養分が豊富にふくまれています。
サメ軟骨の中で、我々に有効に働く主役成分は、一般にネバネバ物質とよばれている「ムコ多糖」と推測されています。それが新生血管を阻害するようです。
ガン細胞は大きくなる時に「新生血管造成因子」と呼ばれる物質を放出して、近くの血管につながる自分の新しい血管を勝手につくります。そして、そこから栄養を補給し、大きくなるのです。


メシマコブQ&A
Q メシマコブの名がつく製品は、どれも同じ?

メシマコブについては、韓国生命工学研究所の兪益東(ユウイクドン)博士らが世界各地から13種類のメシマコブを採取して調べたところ、韓国で採取したPL2およびPL5という菌株に突出した抗ガン作用があることがわかりました。
DNA鑑定では、従来すぐれた抗ガン作用をもつとされてきたATCC26710という菌株の近縁種であることも判明してます。
PL2,PL5の菌株は、製薬メーカーの韓国新薬が開発した培養技術によって量産が可能になりました。
そして、その熱水抽出物をエタノールで処理し、エタノールに溶けない成分を、乾燥して粉末化したのが、同国で医薬品の許可を受けた「メシマ」なのです。
「メシマ」はエタノール処理によって吸湿性が抑えられたため、純度100%の製品に仕上がっています。
最近は、韓国と同様、日本でもPL2、PL5ではない菌株からつくられた類似品が、メシマコブや桑黄などの名で販売されていますが、「メシマ」とはまったく別のものです。
ちなみに、韓国から輸入され日本で販売されている「メシマ」には、登録商標のRマークがついています。
また、メシマ普及協会が考案したシールが貼られていますから、購入する際の目安にするとよいでしょう。

  Q 日本では医薬品になっていないの?

「メシマ」は、1993年に韓国政府から医薬品の認可を受けていますが、日本では同じものが健康食品として扱われています。これには、日本の認可制度の問題が絡んでいます。
日本では「一薬品一症状」、つまり、一つの薬品(成分)が、風邪なら風邪、ガンならガンという一つの疾患(症状)に対応していることが審査基準をパスする条件になっています。
「メシマ」にはたくさんの有効成分が含まれています。成分が複数であるうえ、ガン以外の諸疾患(症状)にも有効性認められることから、「一薬品一症状」という認可に適合していないとも考えられます。
また、ご存知のように、日本では認可がおりるまでに10年前後の歳月を要します。
さらに開発コストも莫大な額にのぼり、結果的にそれが製品価格に跳ね返ることが少なくありません。
さらに、メシマを予防目的につかうという、積極的な意味も考えて、あえて医薬品の認可申請をおこなっていないというのが、日本の販売代理店の見解です。

  Q どんなガンに利用しても大丈夫?

「メシマ」には、全身の免疫機能を改善する働きがありますが、この働きをガンの治療などに応用したのが「非特異的免疫療法」です。
この非特異的免疫療法とは、全身をくまなくパトロールしている免疫細胞群を総動員して、弱っている身体の修復作業(ガンの退治など)に当たらせるのが特徴です。
特定の臓器や組織にできたガンをねらい撃ちする「特異的免疫療法」とちがい、身体のどこかにできた不特定多数のガンに効く可能性があります。
どんな種類のガンにも効くという期待をもって「メシマ」を利用されてはどうかと思います。

  Q 末期ガンにも効果があるの?

末期ガンでも腫瘍の消失や縮小といった著効があることは確かです。しかし、年齢(高齢)や過去に受けてきた治療内容、本人の心の持ち方などにより、必ずしも「大丈夫」と太鼓判を押せるわけではありません。
末期ガンに対して、「メシマ」に最も期待されているのは、副作用の軽減、QOLの向上、延命効果などです。
臨床観察に当たってきた医師の報告からもうかがえるように、「メシマ」には、ガン特有の痛みや吐き気、倦怠感、食欲不振、体重減少などの諸症状を緩和する効果があります。この結果、一般の治療だけで済ませた場合に比べ、穏やかで充実した余生を過ごされる患者さんが多く見受けられます。
「メシマ」は、患者さん本人だけでなく、看護や介護に当たる周囲の人たちにも、大きなメリットをもたらしているように思います。

  Q ガンのほかにどんな病気に有効?

免疫調整作用のある「メシマ」には、免疫機能の問題によって生じるさまざまな病気を改善する可能性が秘められています。
現在も、韓国や日本で生活習慣病などに対する有効性が調べられていますが、これまでに自己免疫疾患の一つであるT型糖尿病に著効があることが、マウスを使った研究で明らかにされています。
また、「メシマ」の愛用者からは、筋無力症や掌蹠膿疱症、慢性関節リウマチなどの自己免疫疾患が改善したという声がよく聞かれます。「体調がよくなった」、「風邪を引かなくなった」という例は枚挙にいとまがなく、今後もいろいろな改善例があがってくるものと思われます。
現在、「メシマ」は世界特許を申請していますが、その特許の範囲には、エイズ(後天性免疫不全症候群)に対する効果も含まれています。これも「メシマ」が免疫調整に深くかかわっている一つの証明といえるのではないでしょうか。

  Q 副作用の心配はないのか?

「メシマ」に細胞毒性がないことは、過去におこなわれた研究で十分立証されています。実際、「メシマ」の利用者から副作用がでて困ったという苦情はでていませんし、「メシマ」を患者さんに投与している医療機関からは下痢の症状が数例報告されただけで、それも整腸剤併用で解決されています。
抗がん剤などの副作用を軽減することはあっても、「メシマ」自体が身体に害をおよぼすようなことは、まずありえないといってよいでしょう。安心してご利用いただけます。

  Q 他の薬などと一緒に飲んでも大丈夫?

大丈夫です。ガンの患者さんのなかには、病院で抗がん剤の治療を受けながら「メシマ」を服用している方が大勢います。「メシマ」には、抗がん剤の効果を高め、その副作用を軽減する働きがあるからです。
また、病院の処方薬や市販薬、ほかの健康食品との同時摂取についても、現在問題となる事例はありません。

  Q どれくらいの期間、服用すればいいの?

ガンは全身病であり、免疫機能が低下すれば、衰弱した臓器や組織に容赦なく攻め入ってきます。
その意味で、安全策はどんなにとりすぎても、とりすぎるということはありません。
現在腫瘍があり、その腫瘍を今以上に大きくしたくない、快適な余生を送りたいといった気持ちがあるのでしたら、できるだけ長く続けられることをおすすめします。
予防としてお使いになられる方は、毎日1〜2袋を摂ることをおすすめします。

新生血管抑制作用
大豆抽出物のイソフラボンには、配糖体とアグリコンという2つの構造があります。
 多くの大豆加工食品にはイソフラボンが含まれていますが、とりわけ味噌にはがん予防効果があると日本癌学会でも報告されています。しかし、イソフラボンには配糖体がついているため、生体で吸収されにくく、抗腫瘍効果を得るためには、大量摂取が必要になります。
 そのため、特殊な技術でキノコの担子菌とイソフラボンを混合培養して、生体に吸収されやすい抗腫瘍物質「GCP」が注目されています。
 GCPの主体は、ゲスティニンと呼ばれる有効成分で、さまざまな機能が報告されています。抗腫瘍をはじめとして、新生血管抑制作用、高脂血症、心疾患などに有効です。

 AHCCメシマコブが免疫賦活作用をメインとするのに対し、GCPはガン新生血管抑制作用を柱とする抗腫瘍効果と、担子菌培養による免疫賦活作用を併せ持つことに大きな特徴があります。動物による実験データでは、AHCCやメシマコブとGCPの併用により、抗腫瘍効果が相乗的に増強されることもわかってわかっています。

 「新生血管抑制作用」というと、サメの軟骨がその代名詞のようによく知られています。しかし、効果を期待するためには大量摂取が必要で、その独特の香りと量のため、かなり飲みづらいのが難点です。
 GCPは、サメの軟骨に比べると少量の摂取で同等の効果が期待でき、さらに免疫賦活作用も期待できる食品です。
 婦人科系のガンや前立腺ガンなどのホルモンに影響される腫瘍や、肺ガン、更年期障害などの有効例が報告されています。AHCCやメシマコブとの併用が効果的ですので、いざというときの備えとして、ぜひ、記憶にとどめておいてください。




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