キン肉マンIII
黄金のマスク編
KINNIKUMAN 3
LSIGAME MAGIC PANEL/バンダイ


Written by T鈴木





リングに~~稲妻走り~~



誰が何と言おうと、筆者の少年漫画好きの原点は「キン肉マン」です。
丁度「コロコロ」や「ボンボン」の熱血ヒーロー漫画を読み飽きてきたころ、突如目の前に現れた得体のしれないブタ男。
カッコ悪い。
しかしどこか熱い。

………超硬度ダイヤモンドの鎧を覆った悪魔将軍と名乗る男。
そのダイヤの破片に全身を貫かれるブタ男。
「黄金のマスク編」と呼ばれるシリーズの、クライマックス戦。
それが病院の待合室に置いてあった「少年ジャンプ」で見た、キン肉マンとのファーストコナンタクトでした。

「何かグロい漫画だなぁ…」

当時はそんな感想しか持てませんでしたが、それから20数年、今では自他ともに認める「肉好き」です。
「キン肉マン」の為にジャンプを買い、「キン肉マン」と共に少年期を歩む。

現在でも続編「キン肉マンII世」が連載される等、まだまだ衰えを知らない「肉」ですが、今回はそんな「肉」ブームが最盛期だったころに発売された、奇しくも筆者の「肉」ファーストコンタクトでもあった「黄金のマスク編」を紹介しましょう。





マジックパネル



マジックパネルシリーズの進化
1作目「対決悪魔超人」では、ゲーセンのテーブル筐体のような形でしたが、今回はマジックパネルと言う、偏光フィルタを通すことによってカラー液晶に見えるという技術を採用しています。

この技術は「ウイングマン必殺デルタエンド」で既に採用されていますが、「ウイングマン」がパネルをプッシュアップさせる方式なのに対し、この「キン肉マンIII」は最初からパネルが固定される方式となっています(前作の「キン肉マンII戦え!ラーメンマン」も同様)。

「ウイングマン」と同じ金型を使った方が安上がりなような気がしますが、きっとメンテし易さや耐久力、コスト面でこっちの方が優れていたのでしょう(たぶん)。





キン肉マンGOファイト!



倒せる敵と倒せない敵を見極めろ。
生命維持カプセルに入っている正義超人たちを悪魔超人が狙ってきます。
あなたはキン肉マンを半円状に左右に動かし、悪魔超人の手から仲間の正義超人たちを守ってください。

登場する悪魔超人はスニゲーター、ザ・ニンジャ、ジャンクマン、プラネットマン、サンシャイン、アシュラマン、悪魔将軍、ネプチューンマンの8人。
が、実際にカプセルを襲ってくるのは、スニゲーター、ザ・ニンジャ、ジャンクマン、プラネットマンの4人のみ。
後の4人はひたすらキン肉マンの邪魔をするだけですので、敵の種類を見極め、攻撃対象を素早く判断せねばなりません。

なお、敵の前に行くと、自動でキン肉マンは攻撃してくれます。
タイプ的に「んちゃばいちゃ!」+「影忍者」と言った感じでしょうか。


※ちなみにネプチューンマンは原作「黄金のマスク編」にはまだ登場していませんが、今回は特別友情出演してくれたそうです(取扱説明書より)。さすが完璧超人!友情に熱い!(笑





ルール無用の悪の超人



カプセルにヒビが入れば危ない
敵の悪魔超人は、すべて3段階のモーションで動いています。
具体的に
①待機
②起動
③攻撃

の3つの段階で動くのですが、③の段階まで行かないと、キン肉マンは攻撃してくれません。

逆に、③の段階のまま放っておくと、カプセルが割れてミスになってしまいますので、この状態の敵を優先して倒さなければならないのは言うまでもないでしょう。



直接カプセルを攻撃しない、お邪魔超人たちも、同様に3段階のモーションを持っています。
このお邪魔超人たち(サンシャイン、アシュラマン、悪魔将軍、ネプチューンマン)は倒すことができませんので、ひたすらモーションを見極め、攻撃を回避しなければなりません。
具体的に言うと、2段階目まで行くと次は攻撃が来る可能性があるので(フェイントをかけてくる場合もあり)近寄らないか、素早く前を通り過ぎるようにしましょう。

お邪魔超人たちの攻撃をいかにして見切るか。
これがこのゲーム個略の大きな鍵なのだ!

3段階のモーション





ラスト5秒の逆転ファイター



1000点到達ごとに委員長が現れ、「ガンバレ!」と応援してくれます。
その際500点ボーナスが入るのですが……これどう見てもキン肉大王ですよね(笑
説明書に「委員長」と書いてあるのでしょうがないのですが、この大らかさ、いい加減さがいかにも当時の電ゲーって感じで微笑ましい感じがします(と言っても、ゆでたまご先生の作品自体が大らかだった気が…笑)。

1ピクセルでも不具合があると死ぬほど文句を言われる現在だったら考えられないことでしょうが(笑

委員長(てかキン肉大王)登場。





だってオラ人間だから…



「キン肉マンIII」のパッケージ。
というわけで、見かけによらず、このゲームは難易度が高い!
慣れないうちは、1000点行くのもやっとな感じがします。

理由はハッキリしていて、とにかくお邪魔超人たちの動きが読みずらい!
と言うのも、どいつもこいつも攻撃モーションが極端に小さく、ネプチューンマンや悪魔将軍なんて、「チョコン!」とローキックをしてくるだけ(笑
もうちょっとオーバーアクションしてくれれば、避ける余裕が生まれてくると思うのですが…

とは言っても、画面上に同時に攻撃してくる悪魔超人の数は2体までですので、それを頭に入れておけば割とサクサクと進めるはずです。
原作のキン肉マン同様、奇跡の逆転ファイターとなって、カンスト(19990点)を目指そう!





オマケ・超人大全



このゲームに登場する超人たちを大紹介!
君の好きなキャラクターはいるかな!?





キン肉マン
本名・キン肉スグル。
稀代のダメ超人だったが、仲間との友情パワーと、持ち前の火事場のクソ力で、次々と強敵を倒す。
必殺技はキン肉バスター、キン肉ドライバー、48の殺人技。
テリーマン
アメリカ出身の正義超人であり、キン肉マンの無二のパートナー。
登場時は嫌なやつだったが、子犬を救って超人オリンピックを失格になるなど、優しさと奥ゆかしさを見せる。
必殺技はカーフ・ブランディング、スピニング・トゥ・ホールド。
ブロッケンJr.
父親ブロッケンマンをラーメンマンに惨殺され、復讐に燃えるが失敗。
その後和解し、アイドル超人軍団入り。
必殺技はベルリンの赤い雨。
ウルフマン(アニメ版:リキシマン)
キン肉マンと同じ日本代表の超人。
作品中、通算3度も死亡するが、その度蘇る不屈の男。
必殺技はルービックキューブ張り手、合掌ひねり。
ウォーズマン
ロシア出身のロボ超人。本名ニコライ。
残虐ファイトに徹していたが、キン肉マンとの戦いを通じてクリーンファイトに目覚める。
必殺技はパロスペシャル、ベアークロー。
キン肉大王
本名キン肉真弓。
スグルの父親であり、キン肉星の大王。かつては超人オリンピックの優勝経験も持つ。
得意技はアイアンクロー。
アシュラマン
3面に6本の腕を持つ魔界のプリンス。
何度も正義超人に挑戦してきた生粋の悪魔だが、最後は改心して正義超人入り。
必殺技は阿修羅バスター、竜巻地獄。
サンシャイン
アシュラマン同様、悪魔騎士の首領格。
全身砂でできており、ジェロニモを苦しめるが、超人タッグ編で完璧超人に惨殺される。
必殺技は呪いのローラー。
悪魔将軍
悪魔超人最後の将。その正体は、平和の象徴であるはずの「黄金のマスク」。
骨格を持たない軟体超人であり、そんな技を受けても痛みを感じない。
必殺技は地獄の断頭台、地獄の九所封じ。
ネプチューンマン
一切の感情を排除した完璧超人の首領。
その正体はかつてロビンマスクのライバルであった、イギリス出身の超人、喧嘩マン。
必殺技は喧嘩ボンバー、喧嘩スペシャル。
プラネットマン
黄金のマスクを奪った6人の悪魔騎士のひとり。
その正体は太陽系10番目の星、惑星バルカン。
必殺技はプラネットリング。
ザ・ニンジャ
同じく6人の悪魔騎士の1人。多彩な忍術でブロッケンjr.を苦しめるが敗北。
のちに再登場し、キン肉マンソルジャー率いる「超人血盟軍」入り。
必殺技は順逆自在の術。
ジャンクマン
同じく6人の悪魔騎士の1人。
血の海地獄でロビンマスクを苦しめるが、「逆タワーブリッジ」に敗北。
必殺技はジャンククラッシュ。
スニゲーター
同じく6人の悪魔騎士の1人で最初にキン肉マンと戦った。
あらゆる爬虫類に変身でき、その正体は巨大な恐竜の足だった。
必殺技は地獄の宇宙遊泳。





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