エピソード6 ソングバード

                                                     1.新たなる冒険者登場

全ての冒険にも始まりがある…。またここにも新しい冒険者たちが生まれる…その物語を語ることにいたします。

※プレイヤーとキャラクターについての説明はこちらをご覧下さい。


niga:さて。待望のD&D3Eセッションです。メンバーが揃わず、エピソード5以降のストーリーが進めることができないので、今回から新キャラクターによる新ストーリーの開幕です。特に、当グループ初のスペルキャスターPCが登場です!どのような展開になるかDMとしても楽しみです。
88:DMのnigaさんよろしくね。楽しいものにしようね。
niga:そうだね。いや〜。D&Dできるなんて感動だね☆

88:では始まる前に、ここでキャラクターの簡単な紹介でもしましょうか。

いつもは肉弾戦キャラを好む88ですが、今回は初のスペルキャスター=ウィザードをやらせていただきます。種族はノームです。名前はオブリビオン。ノームは沢山の名前を持っているが、主に使用する名前がこれ。この名前もちょっと長いのでオブと名乗っている。中年ちょっと手前の男です。最大の特徴は筋力2!ラット並です。この非力さを補うためにオブは「ボクができないことは誰かにやってもらおう!(他力本願とも言う)」の精神で「召喚術」に特化したウィザードになりました。中でもお気に入りは【アンシーン・サーヴァント】。この透明な従者(オブは”メイドさん”と呼んでいる)と力を合わせて自分だけではできない力仕事をこなす。しかし、メイドさんと合わせても筋力合計4のため、子供以下の力しか発揮できないが…。
オブの旅の目的は「資金集め」。自分の発明工場を持ち、偉大な発明品を量産することが人生の目標。資金集めのための旅にでるのですが、1レベルウィザード一人では心もとないので一緒に冒険してくれる仲間を探すわけで。まずは「力強い前衛」(←ここ強調)、を獲得するためにある町へ向かいます。その町の名は…。

88:こんな感じで新ストーリーは始まる…。
niga:勝手に始めないように…。でも始まるんだけど。

裏コメント:約一年ぶりのD&D3Eセッション。遂に我慢できなくなって新キャラクターによる新章の開幕です。今回は”妖魔夜行”セッションで確立したツールとノウハウを基に、掲示板セッションでプレイしています。


■出会い。そして捕われる

DM(niga):それでは導入いきます。

召喚術師ノームのオブリビオンは一人の男を訪ねようとカルという国を目指していた。先輩のウィザードから聞いているその男は”さえずる小鳥”と名乗り、数々の冒険を経験しているという。駆け出しウィザードのオブリビオンとしてはぜひとも会って、助言を仰いでみたい人物だ。
風の噂で、”さえずる小鳥”はカルにいると聞いた。そろそろカル国境付近の町ドレールに着く頃だと思うのだが、森の中で一人迷ってしまった…。

裏コメント:”さえずる小鳥”はエピソード2に登場した人物です。

オブリビオン(88):開始早々いきなり迷子か(笑)。ここはどこ?てな感じで、とりあえず周囲の状況を確認。<視認>判定。
オブリビオン:d20=(7)=7
オブリビオン:ちと厳しいかな。アナグマ、ウサギなんかがいたら話しかけてみよう。

裏コメント:ノームは擬似呪文能力として一日に一回【スピーク・ウィズ・アニマル】が使用できて、穴を掘る哺乳類と話すことができるようです。

DM:オブリビオンは何の気配も感じずに森の中を少し進んで行くと、茂みをかき分ける音と共にアナグマ…ではなく、武装した集団と遭遇した。
オブリビオン:い、いきなりすか?
DM:初回にしてはちょっと過激な展開かな?集団は6〜7人の男で半数は中装鎧と武器を持っているが、半数は単純武器だけを持った者、中には農具のような物を武器代わりに構えている者もいる。
オブリビオン:この状況から推測するに、畑を荒らす大猪を退治しに来たか、はたまた村の娘を生贄に捧げるのがイヤで戦士を雇って大ガマを退治しに向かっているとか…。
DM:それいいね。そんなシナリオにしようかな。

裏コメント:今回は掲示板セッションということで、結構その場の成り行きでシナリオを考えながら進めてみました。

オブリビオン:いずれにしてもボクにやましいところはないのだ。普通にいこう。「助かりました。ボクはドレールという町へ行く途中で迷ってしまったのです。どなたか道を教えていただけませんか?」
DM:「この辺りをうろついているとは怪しい奴。貴様は邪悪軍の者か?」と集団の者たち。
オブリビオン:「邪悪軍」とは、あからさまに悪の組織っぽいネーミングだな(笑)。
DM:それ以上の細かい設定は今のところない!集団の者たちはオブの言葉に聞く耳を持ってないようだね。ここで【知力】判定お願いします。

オブリビオン:d20+4=(9)+4=13
オブリビオン:【知力】判定いまいちだな…。
DM:【知力】判定結果13なら、オブにはこの辺りの一般常識程度の知識は十分にある。現在のカルは、強力なリッチが率いるゴブリンども、ジャイアント、アンデッドたちの邪悪な軍団の侵攻を受け始めているという。人間たちの中にも強力な悪の力に魅了されて邪悪軍に加わる者もいるという噂だ。よってこのカル国境付近も緊張感が高まっているのだろう。

裏コメント:賢明な読者の方はお気づきかもしれませんが、この世界観は幻の”エピソードX”と同一です。というより、全てのエピソードは同じ世界で展開されているわけなんですが…。

DM:なんでこんな剣呑な地帯に迷い込んだりしたのかね?君は。
オブリビオン:神(DM)の策略以外のなにものでもないでしょう…。

オブリビオン:まあ、この連中はボクを悪のウィザードと勘違いしている訳か。えらい所に来てしまったもんだ。「ボクはこれから”さえずる小鳥”というノームに会いにドレールという町へ行く途中なんです。なぜこの辺りをうろついているかというと・・・迷子です。純粋に」
DM:…。「我々はドレールの保安局と自警団の者だ」と言って、オブからは目を離さず、ヒソヒソと相談を始めた…。「そんなに怪しい奴には見えんがな…」「いやいや…」。

DM:すると、茂みの中からのっそりと大柄な人間の男が大きな犬を引き連れて現れた。その男は筋骨隆々としており、眼帯をしていて片目だ。保安局の者とオブの間に立ち、その鋭い片目で辺りをギロと見渡し、おもむろに背負った革鞘から二本のシミターを抜き放った!
オブリビオン:保安官、明らかに怪しいヤツが現れましたよ。
DM:保安局の者たちからも「おお!」というどよめきが。そして男はオブに振り返り、ニヤリと漢の笑みを浮かべて…。バタリっ!とその場にぶっ倒れた☆

オブリビオン:人をビビらせといて、いきなりそれかよ!さらに連れの犬はキャンキャン鳴いて遠くへ去って行く…。
DM:行ってしまうのかーっ?!まだ犬の描写してないのに…。まあ、というわけで犬はどこかに去ってしまいました。
オブリビオン:保安官、この男とりあえず取り押さえましょう。
DM:「おう。そうだな…、貴様もなっ。怪しい奴らだ!まとめて引っ捕らえろーっ!」。
オブリビオン:ちょっと待てーっ!「奴ら」ってなんだよ、「ら」って。オレも入ってるのかよ!!

DM:…というわけで、オブとぶっ倒れた男はドレールの保安局の男たちに捕らえられてしまったのであった。
オブリビオン:今日の呪文に「スリープ」を入れるかどうか宣言しようと迷ってたところだったのに…。まあ、町に行けるのだからよしとしよう。
DM:そうだね。本日の呪文も決めておいてね。
オブリビオン:それでは、本日の呪文を決定しよう。0レベル呪文【デイズ】、【フレア】、【レイ・オブ・フロスト】。1レベル呪文【アンシーン・サーヴァント】、【メイジ・アーマー】×2。
DM:ぶっ倒れた謎の男の本日の魔法。0レベル呪文【ガイダンス】×2、【キュア・マイナー・ウーンズ】、1レベル呪文【キュア・ライト・ウーンズ】×2。

裏コメント:この魔法がどのように活躍するのでしょうか?

DM:そういうわけで、形はどうあれオブはドレールに向かいます。


■取調べの結果は?

DM:シーンは変わって、ドレール保安局の留置所だ。留置所で一日経ってしまった。そのうちにオブは軽い尋問を受けた。<交渉>判定お願いします。
DM:d20+2=(18)+2=20
DM:保安局の男の尋問は巧みなようだ。
オブリビオン:d20+1=(20)+1=21
DM:おお。すげーな。
オブリビオン:どうだね、私は無実なのだよ。はっはっは…。
DM:オブは、邪悪軍とは何も関係ないという印象を保安局の者たちに与えることができた、実感があった。

DM:しかし。同じ留置所に放り込まれている、くつろぎ放題の男。例のオブと一緒に捕まった男だ。「ガハハハー。三食昼寝付きとはなんとも快適!」。寝ている時も訳の分らない寝言がうるさい。名前はリリィ・オンザヒルと言い、この男もオブと入れ替わりに尋問を受けたりしていた。

裏コメント:オブリビオンを一緒に捕まったこの男が、もう一人の新しい冒険者です。

DM:そして。保安局の尋問官が君たちの留置所の前に現れた…。
オブリビオン:始めに言っておくが、ボクはこいつ(リリィ)と無関係です(キッパリ!)。
DM:「ううむ…」と尋問官。感がよいね、オブ君。
リリィ(NPC):水臭いことを言うな。友よ。
オブリビオン:おっさんは黙っててくれよ!勘違いされるだろーが!!尋問官、このおっさん何者なの?
DM:「その男は一応ドルイドらしいぞ。捕まった時は空腹と疲労で倒れていたのだ。ドルイドがなんで森の中で空腹になるのかは不明だがな…。あと。その男は記憶が曖昧で以前の事をほとんど覚えていないみたいだな」と尋問官。

裏コメント:パーティーがスペルキャスターのみというのは…。どんな展開になるのでしょうか。

DM:「最近はドレールにも邪悪軍に加担する者がはびこり始めて無法地帯と化しつつある。我々が怪しい輩を捕らえても追いつかない状況なのだ。しかし、オブリビオン殿。どうやら君は邪悪軍とは無関係のようだな」と尋問官。
オブリビオン:尋問官殿、どうやらあなたの人を見る目は確かなようだな。では、このドルイドとボクを直ちに解放してくれないか。
DM:「だがしかし、そのリリィ殿はどうやらアビサル(奈落語)を解するようだ。アビサルはデーモン族が使う言葉だ。さらに夜中にリリィ殿がその恐ろしいアビサルを叫んでいるのを看守が聞いているのだ。その点は見過ごすことができない」と尋問官。
リリィ:ぬおーっ!記憶がー!何も覚えておらんっ。
オブリビオン:と、アビサルで叫ぶ。
DM:ぬっ?!「ほらほら、今も」と尋問官。
オブリビオン:絶対ワザとやってるな、このおやじは。
DM:自分でやらしたんだろーがっ!

DM:「というわけで。オブリビオン殿とリリィ殿。君たちはカルの首都の牢獄に移送されることになった。そこで改めてより厳しい尋問が行われる。最悪の場合は…処刑…もありうるだろう。私は君たちの無罪を信じている…」と尋問官は去って行く。
オブリビオン:って、ちょと待てー!勝手に去るなっ!ここがドレールなら”さえずる小鳥”というノームに会わせてほしい。それに…何度も言うが、なんでこのおっさんとオレは同一に扱われてるんだよっ!
DM:「だってそのリリィ殿が、『オブはワシの仲間だ』って言い張るんだもん。あと”さえずる小鳥”…?知らんな」と尋問官の別れの一言。
オブリビオン:オブって、おっさんに名乗った覚えはないぞ!



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