エピソード13 マジックブルーケース

                                                        3.襲撃に次ぐ襲撃

物語は急展開。そしてかつてない恐ろしい敵がパーティーを襲います。

※プレイヤーとキャラクターについての説明はこちらをご覧下さい。


■声の波紋亭

DM:“声の波紋亭”です。店内は朝からにわかに賑わっている。人間以外にも、オークやオーガなどの人型生物もいる。君たちはテーブルに座って入口を見ている。すると、白い毛皮の装束を着て浅黒い肌をした、いかにもドルイドという感じの青年が入ってくる。息が上がっており、汗ばんだ肌に白い砂埃がこびりついている。
オブリビオン:お?来たのかな。

ドルイドの青年が店内を見回していると、バウワウ!と2匹の痩せた犬が走り込んでくる。犬がドルイドに飛びついた刹那、犬はドルイドもろとも爆裂し黒煙と炎に包まれた!

一同:なにーっ!?

黒焦げになったドルイドが君たちのテーブルの傍に投げ出される。その手には装飾が施された青い“箱”を掴んでいた。

DM:急展開ですが(汗)。反応お願いします。
フィルバート:なんだ!?なにごとだっ。相棒(マーキュリアル・グレートソード)を持って立ち上がります。
オブリビオン:犬の相棒とドルイドが派手にじゃれるという、ヴァーホーV世のグライダー墜落登場シーンに継ぐお笑いキャラ登場か!?と思いきや、本当に襲撃されてたんですね。

ナイロ:このドルイドを襲わせた人物がいるかもしれません。警戒を!この人が私達の探しているドルイドではないですか?駆け寄り身体の様子を伺います。『リング・オブ・マイナー・エレメンタル・レジスタンス』を見せて探しているドルイドなのか確認します。
リラ:”箱”を確保するのは私の仕事。とりあえず何も考えず手に取る。
DM:ドルイドの青年は最後の力を振り絞って言う。 「あなたたちが”テックル”の使者か…よかった。”嘆きの森”を救ってほしい。この”箱”の中の”種”を”嘆きの森”に届けて…」。ドルイドの青年はリラに”箱”を手渡して息絶えた。

オブリビオン:箱の確保はリラに任せて、辺りに怪しい者がいないか<視認>判定します。
オブリビオン:1d20=(19)=19
オブリビオン:おお、出目がいい♪
DM:周りに怪しい者はいないようだ。

フィルバート:ナイロ!怪我人(ドルイド)と店のみんなは任せた!剣を抜き、”声の波紋亭”の入口へと突進してみんなの壁役になろうとする。
ジョナサン:入口に対してドルイドの遮蔽になる位置に立ちます。相手が”箱”を狙うなら、ここにいるのが賢明か。
DM:店の中は黒煙が立ち込めて騒然としている。外には店の中を覗こうと野次馬が集まっているが、店の中に入ってこようとする者はいない。
フィルバート:ジョナサンがいるので、フィルは安心して飛び出せますね。守り系のミッションだとファイターがいると大変心強いです。どうやら他に怪しい奴がいなそうなので、剣を構えたまま待機。他に敵はいないようだぜ。

オブリビオン
:特に怪しい奴はいないみたいだね。どうやら2匹の犬はこのドルイドを追いかけ続けていたのかもしれないな。店の中は黒煙が立ち込めて騒然としている状態か。では、歩腹前進でリラの元へ向かったという事で。 ”箱”を手にしたリラの方に近付きます。
ナイロ:未だ警戒をしなければならない状況なので、息絶えたドルイドの青年には短い祈りを捧げます。遺体についてはお店の方に任せます。嘆きの森に…。依頼は”箱”を”テックル”に持ち帰る事ですがどうしますか?
オブリビオン:ボクたちは依頼どおり、”テックル”のアニッコ先生に”箱”を届けようよ。アニッコ先生は”箱”の秘密を知ってるみたいだったから、彼(死んだドルイド)の意志を伝えれば、何か分かるかもしれないよ。

フィルバート:追っ手がここまで来てるってことはそうそうのんびり構えているわけにはいかなそうだな。
リラ:”箱”の真贋に加えて”箱”の目的まで気にしなきゃいけないとはね。実はアニッコ先生もキュプラ男爵も邪悪軍側ってオチはないだろうね。とはいえ、”箱”を届けるのが仕事だしね。すぐに出ようか?店の裏口あたりから。
ナイロ:視界が悪い状況でじっとしているのも分が悪いですね。外に出ましょう。
ジョナサン:確かに。これだけの大事を起こしておいて、更なる敵襲がないというのも変です。だから外に出るのは賛成です。

DM:みなさんそれぞれキャラが立ったロールプレイで素晴らしいですね。では。パーティーの方針がうまくまとまったようですので、”声の波紋亭”から外に出たことにします。君たちは難なく脱出した。”声の波紋亭”の喧騒から離れた場所に落ち着く。さて、どこに向かいますか?

パーティーは相談した結果、”テックル”のアニッコ先生のもとに”箱”を届けることにした。


■再び”テックル”へ

タングの城壁をくぐり抜け、再び君たちは”テックル”の要塞に入る。迷宮のような通路を奇跡的に抜け(笑)、壁一面に植物とパイプが絡み合うように張り付いている部屋に入る。

そこには驚愕すべき光景が待っていた。アニッコ先生はぐったりと床に倒れている。

フィルバート:おお!アニッコ先生っ!?

それを見下ろす冒険者風の男とローブで身を包んだ2人。3人は君たちの方へ振り返る。冒険者風の男が言う。
「なんだ貴様ら。…ジョナサン?」
ジョナサンには分かる。冒険者風の男はランフォートだ。

リラ:はて、どこかで聞いたような声ねぇ。
オブリビオン:お前たちの方こそ何者だよ。・・・え、ジョナサンの知り合いなの?
ナイロ:店でドルイドを襲った仲間かも知れませんね。

同時にローブで身を包んだ2人が足音も無く、滑るように君たちに向かってくる!

DM:ここでお待ちかね(笑)?の戦闘に入ります。イニシアチブ判定をお願いします。
ジョナサン:こういう日が来るのも、意外に早かったか…。

DM:各自イニシアチブ判定を行う。判定の結果、行動順は以下の通り。

リラ:相変わらずイニシアチブだけは高い目が出る。
DM:ジョナサンとオブリビオンの順番はイニシアチブが同じですが、【敏捷力】の高いオブリビオンの方が先ですね。マップは以下です。

DM:床が茶色の部分が移動可能です。ローブの2人は銀の駒A、Bです。パーティーの布陣は前衛、後衛で配置しました。ジークンドーは「バォォー!」と咆哮を上げる!リニューアルしたパーティーの戦術がどのような効果が上げるか楽しみですね。

■対ランフォート隊 第1ラウンド 〜攻撃の効かない敵〜

リラ:火の粉は降り掛かる前に払いのけるっ。襲ってくるそぶりを見せた段階で返り討ちにされても文句は言えないのよっ。手荷物をフリーアクションで落としてウィップ・ダガーを抜きながらC5まで移動、そのままローブAに対して振り抜く!
リラ:1d20+6=(3)+6=9
DM:ウィップ・ダガー本邦初公開!かっこいい。しかし、それでは当たらないです。ウィップの先に付いたダガーが飛ぶが、目標には当たらず、リラの手元に戻る。
リラ:せっかく立ちすくみで急所攻撃乗るのにがっかり。ふてくされたい…。

DM:ジークンドーの行動です。G7に移動してローブBに爪攻撃。

シークンドーの攻撃は命中!巨大な手の爪がローブを引き裂く。

DM:ローブが払いのけられた後の空間には人型の影のようなものが浮かび上がっている。ローブBはシャドウだ!ジークンドーの攻撃が効いているようには見えない。シャドウについての知識が欲しい方は行動順に標準アクションで<知識(宗教)>判定してください。

ナイロ:移動アクションで盾装備。標準アクションで【スピリチュアル・ウェポン】を発動。ローブBのシャドウに攻撃!

ナイロの手の平から、[力場]で形成されたコアロン・ラレシアンの聖剣“サハンドリアン”が放たれたっ!

DM:【スピリチュアル・ウェポン】とは!素敵な呪文ですね。
ナイロ:G8に“サハンドリアン”を移動。シャドウを攻撃。
ナイロ:1d20=(12)+1=13
DM:命中です。シャドウに【スピリチュアル・ウェポン】はかなり有効ですよ。ダメージお願いします。
ナイロ:1d8=(2)=2
ナイロ:ダメージは2です。
DM:シャドウの影が苦しんでいるかのように揺らぐ。

フィルバート:アニッコ先生の仇だ!!俺の剣で黙らせてやるぜっ!
DM:まだアニッコ先生の生死は不明です(汗)。
フィルバート:激怒と≪強打≫4点でランフォートを攻撃します。F9に移動しつつランフォートめがけて渾身の一撃。

しかし、攻撃ロールのダイス目は1。

フィルバート:ぐはっ!自動的失敗ですか。
DM:凄まじい突進力だが、マーキュリアル・グレートソードは空気を焼くかの如く空振り。うーん。作戦は素晴らしかったです。「うわ!なんて太刀筋だ?!おいシャドウ、このオークを殺してくれっ」とランフォートは絶叫する。

DM:ローブAはE6に移動。ローブがするりとはだけて正体が露になる。またしても人型の影、シャドウです。フィルバートは機会攻撃が可能です。
フィルバート:シャドウへの機会攻撃はパスです(笑)。ランフォートを倒すのに集中していますので、機会攻撃は彼にのみ行います。
ジョナサン:私もシャドウに対して機会攻撃が発生しているはず。
DM:おお!そうですね。スパイクト・チェインですからね。どうぞ。
ジョナサン:1d20+4=(11)+4=15
DM:機会攻撃は命中です。しかし、スパイクト・チェインに手応えはなかった。
ジョナサン:…普通の武器は効かないようですね。
一同:!?

DM:ではシャドウAはジョナサンに接触攻撃。
DM:1d20+3=(11)+3=14
DM:命中!影の手のような部分がジョナサンに触れる。

ダメージロールの結果、一時的【筋力】ダメージ1。ジョナサンの【筋力】は13になる。続くシャドウBのフィルバートへの接触攻撃は、攻撃ロールのダイス目が1。

DM:自動失敗。くやしーっ!
ジョナサン:一時的【筋力】ダメージ了解しました。頑張って荷物減らしたのに、また中荷重に逆戻りです(笑)。

オブリビオン:ボクのキャラからするば、ここはあえて<知識(宗教)>判定をします。敵の特徴を分析してパーティーに弱点を教えるといった役回りでいきます。
DM:ここであえてロールプレイ重視で来るとは?!その意気やよし!
オブリビオン:1d20+6=(2)+6=8
DM:…オブは焦っているのか、シャドウについて何も思い出せない(涙)。
オブリビオン:何だあいつはっ?み、見たことない敵だよ〜(笑)。

ジョナサン:≪攻防一体≫2点、防御的戦闘でシャドウを攻撃します。
ジョナサン:1d20−1=(12)−1=11
DM:これは外れですね。次はランフォートの行動です。素早くスパイクト・チェインを構えて、フィルバートに攻撃。

この攻撃は空を薙いだ。

オブリビオン:おお。ランフォートもスパイクト・チェインなんだね。
DM:うん。ジョナサンがアドリブでスパイクト・チェインの師匠だと言ってたからさ。
オブリビオン:伏線を拾ったか。
DM:ふふふ。第1ラウンド終了。少しは敵の性能も分かってましたかね。


■対ランフォート隊 第2ラウンド 〜マーキュリアル・グレートソード爆裂!〜

DM:マップは以下です。

リラ:結局こうなるのね…。ウィップ・ダガーをその場に落として、腰の『レイピア・オブ・”アウトサイダー”ベイン』を抜いて5フィートステップでD6に移動してE6のシャドウに攻撃。

裏コメント:リラはなぜかいつも近接戦闘をする羽目になる運命ですね(笑)。

リラの勇敢な選択!だが、レイピアはシャドウを捕らえることはできなかった。

リラ:アタシ戦力外だわ(涙)。
DM:いやいや。まだこれからが本番ですよ。この戦闘も、シナリオも。次はジークンドーです。「ウホ!」。F7に5フィートステップ。腕を無茶苦茶に振り回すが、攻撃は効かないのでダイスロールは省略(笑)。

DM:次はナイロお願いします。【スピリチュアル・ウェポン】は目標を変更しなければ、自動的に攻撃してくれるようです。目標を変えるのは標準アクションだね。ですから、普通に攻撃や魔法もできますね。
ナイロ:【スピリチュアル・ウェポン】の目標はそのままでお願いします。
ナイロ:1d20+2=(7)+2=9
DM:[力場]が形成したロングソードが再びシャドウBに向かって飛ぶが、惜しくも外れた。
ナイロ:う〜ん。F6に『ロングソード・オブ・フロスト』を抜きながら移動。E6のシャドウに攻撃。
ナイロ:1d20+2=(20)+5=25
ナイロ:初めてのクリティカル可能状態がアンデッド(涙)。

裏コメント:シャドウ(アンデッド)はクリティカル・ヒットが無効です。

DM:だが、『ロングソード・オブ・フロスト』が魔法の[冷気]を纏いシャドウAを斬りつける!命中です。シャドウは非実体です。魔法か魔法の武器しか通用しないことがわかります。魔法か魔法の武器の攻撃も50%の確率で無効になります。50%以下なら攻撃無効。

ここでDMのダイス目は1d100でなんと1!

オブリビオン:なんでーっ?
DM:す、すげー!1が出た。神がかっている(笑)。ナイロの攻撃は効果ありませんでした。しかし【ロングソード・オブ・フロスト】は有効ですよ。
リラ:クリティカルですら5割で回避かー。魔法で撃ち落とした方が早そう。【筋力】吸われてまずいのはアタシも同じだし、さっさと沈めたいわねぇ。

フィルバート:ランフォートめがけて鎧も砕けよと≪強打≫4点使用。
フィルバート:1d20+8=(20)+8=28
リラ:うっわ。いきなりクリティカル出てるし(笑)。

フィルバートはクリティカル・ロールにも成功!そしてマーキュリアル・グレートソードのダメージは…!

フィルバート:ダ、ダメージ80です(笑)。これは死ぬだろ。
一同:すっげーっ!
DM:どっひゃー!!早速出ましたね!マーキュリアル・グレートソードの破壊力。感激です。速度が乗ったマーキュリアル・グレートソードはランフォートの身体を胴体で真っ二つにする!上半身は凄まじい回転と血の奔流とともに飛んでいった!上半身のランフォートはかすかに呻く。「ど、どうして…ジョナサン…」。ランフォート死亡です。
リラ:ミンチになったランフォード可哀想。

裏コメント:お見事です。ダメージ80なんてすごすぎ。もう言葉になりません。

フィルバート:E8に5フィートステップして終了です。

DM:PC側のダイスに流れが来始めましたかね。シャドウA(E6)はジョナサンを攻撃します。
DM:1d20+3=(20)+3=23
DM:なんと!クリティカル可能状態。どうなってるこのダイス!?

そしてクリティカル・ロールした結果、クリティカル・ヒットになってしまう。またしてもジョナサンには一時的【筋力】ダメージが行く。

DM:魔の接触。影がジョナサンの体に触れる。一時的【筋力】ダメージ9!ジョナサンの【筋力】は4になりました。オブリビオンといい勝負に。

DM:シャドウB(F8)はフィルバートを攻撃します。
DM:1d20+3=(14)+3=17

こちらも命中。フィルバートの体力を吸い取る。一時的【筋力】ダメージ2。フィルバートの【筋力】は19になる。

フィルバート:了解です。ちょっと剣が重たくなったけど疲れてきたのかな?ぐらいの気持ちです。
DM:ちなみに【筋力】が0になったら死にます。ジョナサンやオブリビオンは気をつけてください。他のみんなも助けてあげてくださいね。
DM:オブはシャドウに耳たぶをなめられただけで同族になっちゃうんですよね(笑)。しかし、ジョナサンのダメージはかなり痛い。サポートしたいんですが…。魔法武器がないのでフィルはもうこの戦闘に関しては無能なんですよね。
DM:普段は無敵ですが、対魔法には弱いフィルバートというのも魅力的です。シャドウは手強い!

オブリビオン:『ワンド・オブ・マジック・ミサイル』を取り出して、ジョナサンの前のシャドウAへ3本のマジックミサイルを撃ちます。
3本の光の矢は確実にシャドウを捕える。合計ダメージは10。

DM:自動命中で確実に削る【マジック・ミサイル】は強力ですね。今やオブリビオンも大切なダメージディーラーですね。光の矢は影に吸い込まれる。シャドウは苦痛に身を歪めているようだ。でもまだ動けます。

ジョナサン:重荷重を超えてしまい、安全に動く事ができないので、このラウンドは何もしません。だれか目の前の影をなんとかして下さい。

DM:そして更なる脅威がパーティーを襲う!「ギャーッ!」という絶叫が部屋の外の廊下から響く!
オブリビオンは特に、大音響と共に心に恐怖感が襲ってくる。スケアーだ。ちなみにオブリビオンにはこの絶叫を発しているのがクレンシャーだと分かる。オブリビオンは意志セーブをお願いします。難易度は14です。

裏コメント:恒例のDMのジャッジミスです。クレンシャーのスケアーはクレンシャーの顔が見えていないと効果がありません。ですので、この場合のオブリビオンは実はスケアーの効果を受けません。

オブリビオン:1d20+3=(10)+3=13
オブリビオン:意志セーブ失敗です。
DM:惜しい!失敗したので、オブリビオンは恐怖状態になりました。クレンシャーから逃げるロールプレイをお願いします。
オブリビオン:うわぁぁー!神経を逆撫でするような絶叫に混乱し、自らも絶叫します。クレンシャーとシャドーに挟まれた形ですので、逃げる事もできず、その場で悲鳴を上げてオロオロするばかりです。
フィルバート:ぐはっ。オブ失敗か。シャドウに対する一番のダメージディーラーが…。しかも、【筋力】低いからシャドウに攻撃されるとすぐ仲間入りしてしまいますね(笑)。ジョナサンも自分の鎧を支えられない状態ですし、ナイロとリラの攻撃で削ってもらうしかないですが、シャドウのHPも高そうですね。シャドウ2体倒したときにはジョナサンとオブがシャドウになっていたりして(笑)。減ってねぇー。
一同:(笑)
DM:オブリビオンは逃げるのに邪魔なシャドウは攻撃可能としますので、うまくロールプレイよろしく。さあ厳しくなってきましたね。協力して打開しましょう!



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