鉄道カラー
復刻カラーブームの中で、過去に運行していた自社の鉄道車両のカラーをバスに展開するという事例も見られます。多くの場合、既に自社の鉄道線は廃線になっており、バスでしか再現できないことが理由です。また、路面電車のような小型の電車のデザインを展開することが多いのも特徴です。鉄道カラー
新潟交通
かぼちゃ電車バス(2016年〜)
撮影:左党89号様(新潟駅 2023.9.19)
新潟交通 いすゞQKG-LV234N3(2014年式)
撮影:左党89号様(新潟駅 2023.9.19)
1999年に廃止となった新潟交通電車線の「かぼちゃ電車」と呼ばれたカラーを再現したもので、ラッピングにより窓もモハ10形電車をイメージした「バス窓」風になっています。
前面は、1960年代までの電車に用いられていた金太郎腹掛け塗り分け、後面はその後に採用された直線塗り分けとなっています。
大分交通
大分交通120周年復刻号(2016年〜)
撮影:別府駅(2018.10.17)
大分交通 日野KK-RJ1JJHK(2004年式)
大分交通が1896(明治29)年の豊州電気鉄道の設立から120周年を記念して、かつて運行していた別大電車のカラーを再現したもの。
黄色と緑のツートンカラーに、屋根の薄茶、床下の台車などがラッピングにより描かれています。前面は通常カラーなので、電車の窓を表現している後ろ姿をお見せします。
京都市交通局
京都岡崎ループ(2018年〜)
撮影:sakaisuji66613様(京都市 2019.6.16)
京都市交通局 日野SDG-HX9JLBE(2015年式)
京都市の京都岡崎ループに使用される日野ポンチョが、京都市電カラーになっています。施工はラッピングです。
北恵那交通
北恵那鉄道復刻デザインバス(2019年〜)
撮影:中津川駅(2023.2.17)
北恵那交通 三菱2PG-MP35FM(2022年式)
撮影:中津川駅(2023.2.17)
1978年に廃止となった北恵那鉄道の電車デザインを復刻したバス。2019年から毎年1両ずつ増えていて、撮影時点で4両あります。
最初の2両は希望ナンバーでモ560形の車号565,564をそれぞれ復刻していました。
3両目は会社創立100周年を記念して登録番号は100で、車体側面の電車の番号は563を復刻、4両目はその続きで登録番号は101、電車の番号は562となりました。
電車の番号の字体はもちろん、リベットのデザインも復刻するという凝りようです。
名古屋市交通局
市営交通100周年記念レトロカラーバス(2022年〜)
撮影:金山駅(2023.6.25)
名古屋市交通局 日野PJ-KV234N1(2007年式)
名古屋市営100周年記念の12両のうち、市電カラーにラッピングされた車両もありました。
この車両は、名古屋市電1400形ツーマン電車のカラーで、1969年まで見られたカラーだそうです。1432の数字は電車の車番、前面の「60」は市電の系統番号です。側面下部には台車が、最後部には締切と書かれたドアも描かれています。
川崎市交通局
市電をデザインしたラッピングバス(2024年〜)
撮影:バス親父様(塩浜営業所 2024.11.2)
川崎市交通局 いすゞ2SG-HL2ANBP(2024年式)
川崎市交通事業80周年を記念して、かつての川崎市電のカラーが復刻されました。
これと似たカラーは、トロリーバスにも使われていたので、バス車両にも結構似合います。