記念復刻
復刻カラーの多くは、会社の創立○○周年などのアニバーサリーに合わせて行われます。2003(平成15)年に日本のバス事業が100周年を迎え、多くのバス会社が相次いで100周年を迎えるなど、アニバーサリー続きになったことも後押しとなりました。アニバーサリー復刻
伊丹市交通局
プリンバス(1999〜2012年)
撮影:sakaisuji66613様(スルッとKANSAIバスまつり会場 2011.9.25)
伊丹市交通局 いすゞKC-LV832L(1999年式)
伊丹市交通局が1949年の創業から50周年を記念して、創業時に導入したバス(電気バスでした)のカラーを復刻した車両。クリームとマルーンの組み合わせから「プリンバス」と呼ばれて親しまれました。
時はまだ復刻カラーブームが来る前。レトロバスブームから復刻カラーブームへの橋渡しの役目を果たしたのかも知れません。
伊豆箱根バス
復刻カラー(2008年〜)
撮影:三島営業所(2013.12.31)
伊豆箱根バス 日産デKC-RM211ESN
伊豆箱根バスが創立80周年を記念して、西武バスからの中古車両に施した復刻カラー。
前面に取り付けられていた赤いエンブレムも復刻されています。
名古屋市交通局
レトロカラーバス(2010〜12年)
撮影:ぽんたか様(名古屋駅)
名古屋市交通局 いすゞKC-LV280N(2000年式)
名古屋市交通局では、2010年に市バス創業80周年を記念し、1969年から1974年まで採用された旧塗装の復刻カラーバスを走らせました。
側面の赤い帯はワンマンカーを示すもので、この車両にも「ワンマンカー」の文字が書かれています。
レトロカラーバス(2019年〜)
撮影:ぽんたか様(名古屋市)
名古屋市交通局 いすゞPJ-LV234N1(2006年式)
名古屋市交通局の10年後の復刻カラー第2弾です。2019年6月から、市バス90周年を記念して、1975年から1989年までのカラーデザインを再現しました。
市営交通100周年記念レトロカラーバス
ワンマンバスカラー(2022年〜)
撮影:栄(2023.6.24)
名古屋市交通局 日産デADG-RA273MAN(2007年式)
名古屋市が100周年を記念して12両ものレトロカラーバスを登場させた中の1両。1969年からのワンマンカーのカラーを復刻した1両で、80周年のときに復刻されたものと同じカラーです。
前面や側面などに「ワンマンカー」の文字が入ります。
貸切カラー(2022年〜)
撮影:栄(2023.6.24)
名古屋市交通局 日野PJ-KV234N1(2006年式)
1988年まで存在した貸切カラーを復刻した1両。
現在の市営バスが白地に青色なので、よく見ないと見逃してしまいそうな復刻カラー。前面には赤いラインが入りますが、後ろから見るとそれこそ現行カラーとあまり変わりません。
キソコーチカラー(2022年〜)
撮影:金山駅(2023.6.25)
名古屋市交通局 日野PJ-KV234N1(2006年式)
1935(昭和10)年に豊田織機(後のトヨタ)が製造した国産バス「キソコーチ」の復刻カラー。元がキャブオーバーの箱型バスなので、前面にエンジングリルが表現されています。その両側の白い丸は前照灯を表します。
このカラーは製造当初のライトグレー地に赤帯のデザインで、実際のキソコーチは1937年には黄色帯に変更されたそうです。
電気バスカラー(2022年〜)
撮影:星ヶ丘駅(2023.9.9)
名古屋市交通局 日野PJ-KV234N1(2006年式)
1970年代に環境対策を目的に採用された電気バスのデザインの復刻カラーです。
実車は日野BT900が1両あっただけで、1973〜79年の間に使用されました。
なかなかレアなカラーデザインの復刻です。
東急バス
創立20周年記念復刻塗装車(2011年〜)
撮影:渋谷駅(2016.2.21)
東急バス 三菱PJ-MP37JK(2005年式)
東急バスでは、1991年の東京急行電鉄からの分離独立20周年を記念して、5種類の復刻塗装車をデビューさせました。一度に複数の種類の復刻塗装を揃えるパターンの先駆けとなりました。
これは1950年代から採用されたカラーデザインで、裾に鋸型のブルーがあり、赤帯の上下にはゴールドの細線があります。
創立20周年記念復刻塗装車(2011年〜)
撮影:渋谷駅(2016.4.30)
東急バス 三菱LKG-MP37FK(2011年式)
こちらは新車に塗られた初代貸切カラー。1953年の貸切事業開始から採用されたブルーグレーのカラーデザインで、各地のバス事業者に影響を及ぼしたデザインです。
創立20周年記念復刻塗装車(2011年〜)
撮影:ポンコツ屋赤木様(池上駅 2012.7.30)
東急バス 日産デPK-JP360NAN(2005年式)
1967〜84年の間に貸切バスに導入されていたゴールデンデラックス塗装も復刻されました。
なお、このほかに、マーキュリーカラー、ミルキーウェイカラーも復刻されました。
阪急バス
創業85周年記念復刻カラー(2013年〜)
撮影:sakaisuji66613様(スルッとKANSAIバスまつり会場 2024.6.9)
阪急バス いすゞPJ-LV234N1(2006年式)
1927年に創業した阪急バスが85周年を記念して、2013年に既存車を1960年代のカラーに塗り替えました。
使用色は現在と変わりませんが、裾のブルーが前面は曲線に、側面は斜めに塗り分けられているのが特徴。色合いは全体的に淡くなっています。また、前面方向幕周りはかつての四隅にRのある形状が再現されています。
京王バス
100周年記念塗装バス(2013年〜)
撮影:渋谷区(2020.1.25)
京王バス 三菱QKG-MP37FK(2013年式)
京王グループでは、バス開業100周年を記念して、2013年1月から新車11台に4種類の復刻カラーを施して運行しています。
これは1950〜70年代の「路線旧々塗装車」。現在の西東京バスとほぼ同じカラーですが、お手本にした写真が初期の三菱R21型だったようで、窓下や前面社紋下のリブが表現されています。
100周年記念塗装バス(2013年〜)
撮影:多摩センター駅(2018.8.28)
京王バス 日野QPG-KV234L3(2015年式)
これは、1975年に採用された路線バスカラーで、クリーム色地に朱色のラインだけにした簡易塗装です。
年式から分かる通り、記念塗装スタート時の車両ではなく、後に追加となった車両です。
100周年記念塗装バス(2013年〜)
撮影:多摩センター駅(2022.7.16)
京王バス 三菱QKG-MP37FK(2013年式)
これは、1980年に初代ワンロマ車に採用されたカラー。当時の標準カラーをベースに、高速バスカラーにちょっと歩み寄った塗り分け線が特徴。次年度製のワンロマ車は高速バスカラーそのものに変り、この初代カラーも間もなく一般カラーに塗り替えられてしまったので、京王の復刻カラーの中では最もマイナーなカラーデザインといえるでしょう。
100周年記念塗装バス(2013年〜)
撮影:南大沢駅(2022.7.16)
京王バス 三菱QKG-MP37FK(2013年式)
これは、貸切・高速カラー、或いは1981〜82年の2代目ワンロマ車のカラーの復刻。京王帝都の文字やK.T.Rのロゴなど、懐かしいアイテムも復刻されています。
このカラーの意匠の一部は、今でも関連会社の特定バスで見る事が出来ます。
100周年記念塗装バス(2015年〜)
撮影:調布駅(2016.2.21)
京王バス 日野QPG-KV234L3(2015年式)
記念塗装バスの追加分として、1970年代に採用されていた貸切バスの色違いパターンが復刻されました。
これは、当時の観光バスカラーの朱色のラインをブルーに変えたもので、京王といえば赤系統だと思っていた向きには意外な色選択に映りました。復刻カラーの題材としては、マニアックな部類だと感じます。
100周年記念塗装バス(2015年〜)
撮影:新宿駅(2016.2.21)
京王バス 日野QPG-KV234L3(2015年式)
同じく貸切カラーの色違いで、こちらはグリーンの車両。当時を知る人でなければ、京王バスには見えません。
奈良交通
旧塗装復刻車両(2013年〜)
撮影:奈良駅(2022.6.4)
奈良交通 いすゞQPG-LV234N3(2013年式)
奈良交通が創立70周年を記念して、1955〜82年に導入した車両に採用していたカラーの復刻車両1両を新造、春日大社と法隆寺を結ぶ観光路線バスに使用しています。
山交バス
復刻カラー(2013年〜)
撮影:左党89号様(山形営業所 2013.11.2)
山交バス 三菱KC-MK219J(1999年式)
山交バスでは、1943年の山形交通の創立から70周年を記念して、1980年代まで採用されてきた旧カラーを復刻しました。
中古での導入車両4両が復刻カラーとなり、三菱車は「ざおう」の愛称、いすゞ車は「がっさん」の愛称となっています。
東濃鉄道
創立70周年記念車両(2013年〜)
撮影:多治見駅(2016.4.16)
東濃鉄道 三菱TKG-MK27FH(2015年式)
東濃鉄道では、2013年11月に、創立70周年を記念して、名鉄カラーになる前の緑系のカラーデザインを復刻しました。好評だったため、その後の新車にも採用されています。
大阪市交通局
ゼブラバス(2014年〜)
撮影:大阪駅(2016.5.7)
大阪市交通局 いすゞPDG-LV234L2(2010年式)
大阪市交通局では、2013年の市営交通110周年を記念し、2014年1月より「ゼブラバス」と呼ばれた路線バスカラーを復刻した車両の運行を開始しました。
このカラーは、定期観光バスに採用された臙脂色のデザインを濃緑に変更したもので、窓下の赤いラインはワンマンバスを表します。
ラッピングによるもので、窓部分にはHゴム支持を表現する工夫も見られます。
東京都交通局
東京都交通局では、2014年に都営バス創業90周年を記念して、2024年に同じく100周年を記念して、ラッピングによる復刻カラーの運行を行っています。
都営バス創業90周年記念 旧塗装ラッピングバス
灰緑カラー(2014〜19年)
撮影:巣鴨駅(2016.3.27)
東京都交通局 いすゞPJ-LV234L1(2004年式)
東京都では、都営バス創業90周年を記念して、2014年1月からラッピングによる復刻カラー5台の運行を開始しました。
こちらは、1950〜59年に採用されていたデザイン。
都営バスの運行情報サイトではボンネットバスカラーと書かれていましたが、前面はリアエンジンバスの塗り分けです。
都電カラー(2014〜18年)
撮影:巣鴨営業所(2017.3.4)
東京都交通局 いすゞPJ-LV234L1(2004年式)
こちらは、1959〜67年に採用されていたクリーム色に臙脂色のラインが入ったデザイン。当時の都電と同じカラーでした。
これらはすべて在来車へのラッピングだったため、2018〜19年にすべて解除されました。
美濃部カラー(2014〜19年)
撮影:渋谷区(2016.4.3)
東京都交通局 いすゞPJ-LV234L1(2004年式)
こちらは1968〜80年に採用されたクリーム色にスカイブルーのデザインで、当時の都知事の名前を当てはめて「美濃部カラー」と通称されます。
下部のスカイブルーが前面に向けて斜めに降りてくる感じは、写真のように右側面から見ないと再現度合いが確認できません。
冷房車カラー(2014〜18年)
撮影:渋谷駅(2016.4.3)
東京都交通局 いすゞPJ-LV234L1(2004年式)
こちらは1981年に採用された黄色に赤帯のカラーで、ミニバスに使われていたものを大型バスに展開したものですが、色彩公害であるかのような指摘があり、短期間で次のカラーに変更されたものです。
黄色が派手だとか赤がどぎついだとかの指摘だったと記憶しますが、今見るとそれほど刺激的ではありません。
ナックルカラー(2014〜19年)
撮影:渋谷区(2016.4.3)
東京都交通局 いすゞPJ-LV234L1(2004年式)
こちらは1982年に採用された緑色のナックルラインが入るカラーで、上のカラーが不評だったため、コンペの結果採用されたもの。
都営バスではノンステップバス採用に当たり、このカラーをベースに黄色い円の入るデザインに変更したため、このカラーは2013年に消滅していました。
都営バス創業100周年記念 旧塗装ラッピングバス
旧塗装ラッピングバス(2024年〜) 東京都交通局 三菱2PG-MP38FK(2021・2022年式)
撮影:sakaisuji66613様(東京都 2024.1.20)
東京都交通局では、都バス100周年を記念して、2024年1月から、旧塗装をラッピングしたバス5台を走らせています。
旧塗装の種類は10年前と同じですが、対象車が前回のいすゞエルガから三菱エアロスターに代わっています。
写真はデビューに当たっての記念イベントでの撮影。左から古いカラー順に並んでおり、配置営業所はそれぞれ異なります。また、左から4台は2022年式ですが、5台目のナックルカラーは2021年式です。
旧塗装・都電カラー(2024年〜)
撮影:錦糸町駅(2024.11.24)
東京都交通局 三菱2PG-MP38FK(2022年式)
1959年から採用された都電と共通の臙脂帯のカラーデザイン。クリーム色の面積の多いカラーでしたが、窓周りの黒い最新のバスに展開すると、ちょっとイメージが異なります。
このカラーは、巣鴨営業所のP-H894。
旧塗装・美濃部カラー(2024年〜)
撮影:王子駅(2024.7.6)
東京都交通局 三菱2PG-MP38FK(2022年式)
1968年から採用された明るい水色のラインのカラーリングで、それまでの都電に似た色合いから一新しました。時の都知事の名前から、「美濃部カラー」と通称されます。
このカラーは、千住営業所のH-H959。
旧塗装・鈴木カラー(2024年〜)
撮影:小岩駅(2024.6.15)
東京都交通局 三菱2PG-MP38FK(2022年式)
1980年から採用されたものの、派手な色合いが不評で短期間で終わってしまった黄色に赤ラインのカラー。前回は「冷房車カラー」だったと思いますが、今回は公式サイトで「鈴木カラー」。鈴木俊一元都知事としても不本意な命名かと思います。
このカラーは、江戸川営業所のV-H971。
旧塗装・ナックルカラー(2024年〜)
撮影:東京駅(2024.4.23)
東京都交通局 三菱2PG-MP38FK(2021年式)
1982年に採用されたカラーで、現行カラーのベースになったもの。斜めのラインは、当時は斬新でしたが、今見るとシンプルな造形です。
このカラーは、深川営業所のS-G714。
三重交通
70周年記念復刻塗装バス(2014年〜)
撮影:津駅(2016.4.16)
三重交通 いすゞKL-LV280L1(2005年式)
三重交通では、創業70周年を記念して、1951年に採用された旧カラーを復刻したバスを2014年2月にデビューさせました。
三菱のボンネットバスに由来する窓下3本ラインを持つカラーで、色はブルーです。
旭川電気軌道
旭川バスカラー(2014年〜)
撮影:旭川駅(2016.6.11)
旭川電気軌道 三菱QKG-MP38FM(2014年式)
旭川電気軌道では、2016年の創業90周年に向けて、2014年10月の新車に3種類の旧カラーを展開しました。
この1両は、1968年に合併した旭川バスのカラーで、銀色にピンクの鋭角デザインが入っています。
旧カラー(2014年〜)
撮影:旭川駅(2016.6.11)
旭川電気軌道 日野QKG-KV234N3(2014年式)
こちらは1970〜80年代の路線バスカラーで、日野車1両がこのカラーになりました。
なお、このほかに、この時点で現存するツーステップバスのカラーも復刻されています。
防長交通
長距離バスカラー(2015年〜)
撮影:防府駅(2016.5.29)
防長交通 日野SKG-KR290J1(2015年式)
防長交通では、2015年に創立80周年を記念して、複数の復刻カラーを登場させました。
この車両は臙脂色のデザインで、親会社の近鉄のカラーを流用したもので、防長交通では長距離バスとして使用されたものです。
近距離バスカラー(2015年〜)
撮影:徳山駅(2016.5.29)
防長交通 日野SKG-KR290J1(2015年式)
こちらは色違いの青系カラーですが、近距離バスに採用されたもの。非冷房車の時代に用いられたものです。
その後、冷房車は緑系の色違いが採用され、そちらはこの時点では現存していました。
防石鉄道カラー(2015年〜)
撮影:防府駅(2016.5.29)
防長交通 日野SKG-KR290J1(2015年式)
1992年に防長交通に合併した防石鉄道のカラーも復刻されました。側面には「防石鉄道バス」の文字も入ります。
山口市営バスカラー(2019年〜)
撮影:新山口駅(2024.3.22)
防長交通 日野2KG-KR290J4(2019年式)
2019年に防長交通が、山口市営バスから市内路線バスを引き継いで20年になるのを記念して、昭和40年代にワンマン化が進められていた時代の山口市営バスカラーを復刻しました。
この車両の登場時点で残存していた山口市営バス引継車は、1990年代に赤色面積を減じた最終カラーで、この復刻カラーとは異なる塗り分けでした。
じょうてつバス
創立100周年復刻デザイン(2015年〜)
撮影:釧オロ様(藤野西通車庫 2023.4.29)
じょうてつバス 三菱QKG-MP35FM(2015年式)
定山渓鉄道の創立から100周年を記念して、復刻デザインのバスを登場させました。
2003年4月に姿を消していたデザイン。
札幌市周辺には似たようなデザインのカラーが多かったためか、前面に「じょうてつ」の文字を大きく入れた時期を復刻しています。
小田急箱根高速バス
創立15周年記念カラー(2015年〜)
撮影:新宿駅(2016.5.3)
小田急箱根高速バス 三菱QRG-MS96VP(2015年式)
小田急箱根高速バスでは、創立15周年を記念して、2015年4月より、小田急電鉄時代のカラーを復刻した車両の運行を始めました。
このカラーは、小田急バスカラーとよく似た塗り分けですが、当時の小田急ロマンスカーとイメージを合わせたオレンジバーミリオンになっており、裾にはグレーのラインも入ります。
九州急行バス
「九州号」運行開始50周年記念復刻ラッピングバス(2016〜19年)
撮影:長崎市(2018.10.16)
九州急行バス 日産デPKG-RA274RBN(2006年式)
福岡と長崎を結ぶ九州急行バスの「九州号」の50周年を記念したラッピングバスです。
長崎市内を歩いている時に偶然見かけ、慌ててシャッターを押しましたが、スクーターが被ってしまいました。このラッピングは2年8か月という短期間のものだったとのことなので、こんな写真でも記録にとどめることにしました。
十勝バス
創立90周年記念復刻塗装車両(2016年〜)
撮影:釧オロ様(十勝バス本社 2016.8)
十勝バス 日野QPG-KV290Q1(2016年式)
創業90周年を記念して、新車のうち1両に、1985年頃まで採用していた黄色ベースのブルーリボンカラーを復刻。黄色の塗料は、当時のものをメーカーに特別オーダーしたとのこと。
前面のウィングマークは、若手社員が倉庫から見つけた当時物を磨き上げて装着したそうです。
中鉄バス・中鉄北部バス
創立120周年復刻塗装車(2017年〜)
撮影:岡山駅(2023.4.28)
中鉄バス 日産デKL-JP252NAN改(2003年式)
中国鉄道の創立から120周年を迎えるのを記念して、中鉄バスが譲受車3両に復刻カラーを塗装しました。3両ともボディメーカーが異なり、これは西日本車体。
前面の紺色の塗り分けは、車体に合わせて簡略化されています。
中鉄北部バス設立10周年復刻塗装車(2018年〜)
撮影:昭和車庫(2023.4.28)
中鉄北部バス 日野KK-RJ1JJHK(2003年式)
中鉄バスから分離独立した中鉄北部バスの設立10周年を記念して、2018年9月に中鉄バスの旧カラーを復刻しました。
中鉄バス本体の復刻カラーと同じ元ネタですが、側面裾の青色が前面脇で丸く終わっている部分は、こちらの方が正確に再現されています。
東京ベイシティ交通
復刻カラーバス(2017年〜)
撮影:新浦安駅(2022.3.21)
東京ベイシティ交通 いすゞQPG-LV290Q1(2017年式)
通称「東京ベイシティバス」が運行開始から40周年を迎えたことを記念して、新車4両を復刻カラーバスとして登場させました。同社はオリエンタルランドの子会社として、1976年にオリエンタルランド交通として設立され、1977年より路線バスの運行を開始しています。
1989年に京成資本が入り、現在の社名となり、カラーデザインも現行カラーに変りました。
東武バス
復刻版デザイン車両(2017年〜)
撮影:流山免許センター(2022.4.13)
東武バスイースト いすゞ2KG-LV290N2(2017年式)
車内掲示によると、このカラーリングはには、下記のような意味があるそうです。
ボディ全体を明るくすることにより、車両の存在を強調して、対外的事故防止に役立てることをねらい、1971年から採用
1985年まで活躍
復刻版デザインバス(2022年〜)
撮影:sakaisuji66613様(南栗橋駅 2023.12.3)
東武バスセントラル いすゞ2TG-LV290N3(2022年式)
東武バスグループの創立20周年を記念して、東武バスセントラルが、東武鉄道時代の貸切バスのカラーを復刻しました。1982〜93年の間に採用されていたそうです。今回は、当時と同じ「TO-B」「Delux」の切り文字まで復刻されています。
おのみちバス
尾道市交通局カラー(2017年〜)
撮影:尾道駅(2023.4.27)
おのみちバス 日野SKG-KR290J2(2017年式)
おのみちバス創立10周年を記念して、前身である尾道市交通局のカラーを復刻しました。
前面には日野のウィングマークがつき、側面には尾道市の市章も再現されています。
佐賀市交通局
復刻版カラー市営バス(2017年〜)
撮影:He526様(佐賀駅前 2018.7.1)
佐賀市交通局 日産デKL-JP252NAN(2002年式)
佐賀市交通局では、市営バス80周年記念事業の一環として、2017年1月に中古車両1両を復刻カラーにしました。このカラーデザインは、1982年まで採用されており、2000年に姿を消したそうです。
車内も臙脂色の座席シートを採用するなど、昔の雰囲気を再現しています。
関東自動車
復刻カラー(2017年〜)
撮影:左党89号様(宇都宮駅 2017.3.12)
関東自動車 日野QKG-KV290N1(2017年式)
関東自動車では、創立90周年を記念して、新車に昭和20〜30年代に使われていたというシルバーを基調にした復刻カラーを採用しました。
1927年の設立時から継続使用されていたという翼のマークも復刻されています。
東野交通
復刻カラー(2017年〜)
撮影:左党89号様(宇都宮駅 2018.5.2)
東野交通 いすゞQDG-LV290N1(2017年式)
東野交通では、創立100周年を記念して、1970年代まで使われていたデザインの復刻カラーを登場させました。側面には「東野鉄道株式会社」の文字も復刻されています。
東野交通は、2016年12月に、それまでの東武グループを離れ、みちのりグループ入りし、2018年には関東自動車と合併しました。
復刻カラー(2017年〜)
撮影:左党89号様(宇都宮駅)
東野交通 日野KL-KV280L1(2004年式)
復刻カラーという意味ではないかもしれませんが、東野交通では、2017〜18年の中古購入車両について、旧カラーに近いデザインを採用しています。これは、東武グループから離脱したことで、これまでの東武カラーが使えなくなったための措置と思われます。
西鉄バス
復刻デザインバス(2018年〜)
撮影:西鉄久留米駅(2021.4.10)
西鉄バス久留米 日産デKL-UA452MAN(2005年式)
西鉄グループでは、九州電気軌道設立の1908年から110周年を迎えることを記念して、1950年代の路線バスに採用された「青バス」デザインを、ラッピングにより復刻しました。当時の社紋やエンブレムなども再現しています。
このほか、北九州地区では路面電車北九州市内線カラーの復刻バスもあります。
千葉交通
銀バス(2018年〜)
撮影:成田駅(2023.5.27)
千葉交通 日野2DG-KV290N2(2018年式)
千葉交通では、1908年の成宗電気軌道の創立から110周年を記念して、3台の新車を「銀バス」カラーでデビューさせました。2007年まで存在したカラーで、11年ぶりの復活とのことです。
創立115周年復刻塗装バス(2023年〜)
撮影:銚子駅(2023.11.18)
千葉交通 日野2PG-RU1ASDA(2023年式)
千葉交通では創立115周年を記念して、高速バスに2両の復刻塗装バスを登場させました。
こちらは、昭和40年代に活躍した貸切観光バスのカラーで、1986年に京成グループカラー(KaNaC)を採用するまでのカラーだそうです。
前面の社紋や、側面のC.K.K.のロゴなども復刻されています。
創立115周年復刻塗装バス(2023年〜)
撮影:銚子駅(2023.11.18)
千葉交通 日野2PG-RU1ASDA(2023年式)
復刻塗装バスの2両目は、銚子営業所の高速バスカラーで、イルカのイラストが描かれています。1997年に銚子東京線佐原ルートが開業した時に採用されたカラーだそうです。
東洋バス
復刻塗装車両(2018年〜)
撮影:勝田台駅(2022.4.13)
東洋バス 三菱PA-MK25FJ(2006年式)
撮影:勝田台駅(2022.4.13)
千葉県の東洋バスが創業70周年を記念して中型バス1台に採用したもので、水色のくさび形デザインが特徴。
前面には三菱のエンブレムも復刻されているほか、後面窓の冷房車シールも復刻の一環だと思われます。細かいところにこだわった復刻カラーです。
四国交通
60周年アニバーサリー記念号(2018年〜)
撮影:本社(2023.1.29)
四国交通 三菱2TG-MS06GP(2018年式)
四国交通が創立60周年記念で、高速バスの新車1両を復刻カラーに塗装しました。
2022年には創立65周年として路線バスもこのカラーにしましたが、そちらとは巡り合わせが悪く、撮影できませんでした。
秋葉バスサービス
秋葉バスサービスは袋井市を中心とした静岡鉄道の分離子会社で、2019年に静鉄グループ100周年を記念した復刻カラーを登場させました。
(しずてつジャストラインは、両数が増加しているので、広汎復刻のページに掲載しています)
銀バス(2019年〜)
撮影:袋井駅(2024.1.12)
秋葉バスサービス 三菱2PG-MP38FK(2020年式)
静岡鉄道の1970年代カラーを復刻したもの。2019年にいすゞ車1両、2020年に三菱車1両が新車で登場しました。前面にメーカーのエンブレムがつくのが特徴です。また、側面には「静岡鉄道」(鉄の旁は「矢」です)の文字も入ります。
高槻市交通部
復刻レトロカラーバス(2019年〜)
撮影:高槻駅(2022.3.12)
高槻市交通部 日野LKG-KV234N3(2010年式)
高槻市営バスが開業65周年を記念して、1970年代のワンマンカーのカラーをラッピングにより復刻しました。
人口の急増や沿線の発展が進んだ時期で、窓下の赤い帯はワンマンカーを表します。1990年代の中頃まで使用されました。
近鉄バス・名阪近鉄バス
復刻デザイン塗装バス(2019年〜)
撮影:東花園駅(2022.1.20)
近鉄バス いすゞ2DG-LV290N2(2019年式)
近鉄バスでは、近畿日本鉄道から分離独立して20周年を迎えることから、2019年8月に1980年代までのデザインを復刻したバスの運行を開始しました。
復刻デザインバス(2020年〜)
撮影:大垣駅(2023.6.25)
名阪近鉄バス いすゞ2KG-LR290J4(2020年式)
名阪近鉄バスが創立90周年を記念し、1956〜1993年に使用していたマルーンと白の旧カラーを復刻しました。
同じデザインは、創立85周年を前にした2014年にも大型バス1両に復刻しましたが、今回の方がマルーンの色が明るめです。
なお、近鉄本体の復刻カラーとは地色も異なりますが、これは元々の両社の相違点です。
秋田中央交通
仙秋号30周年記念カラー(2019年〜)
撮影:左党89号様(秋田駅 2021.1.5)
秋田中央交通 いすゞ2TG-RU1ASDJ(2019年式)
秋田中央交通では、1990年に開業した高速バス「仙秋号」の30周年を記念して、新車2両を運行開始当時の青系カラーにするとともに、3001・3002の希望ナンバーを取得しました。
当時、小田急バスと共同運行でスタートした「フローラ号」が赤系に塗られ、「仙秋号」はその色違いの青系でしたが、後に緑系に塗り替えられていました。
復刻カラー(2023年〜)
撮影:左党89号様(秋田駅 2023.3.19)
秋田中央交通 いすゞPA-LR234J1
珍しく何のアニバーサリーか自社Webサイトにも記載されずに登場した復刻カラー。
秋田魁新報(2023.3.26)によると、地域連携ICカード「AkiCA」1周年と、高齢者カード「シニアアキカ」への完全移行を記念して、夏までに5両を揃えるとのこと。また、発案とデザインは自社の工場長とのことです。
ちなみに、前バンパーが塗装されている点は、当時と同じ曲線を現在の窓下で表現するための手法ということのようです。
芸陽バス
90周年復刻塗装車(2020年〜)
撮影:西条駅(2022.9.25)
芸陽バス 日野2KG-KV290N3(2020年式)
撮影:西条駅(2022.9.25)
2021年1月に開業90周年を迎える芸陽バスでは、路線バス利用が急激に増加した昭和30年代のデザインを復刻した記念塗装車を登場させました。1970年代後半まで使われたカラーだそうです。
ラッピングによりスタンディーウィンドウを表現しているほか、前面に日野のウィングマーク、後面に日野KVのバッジなど、細部にもこだわりが表現されています。
北鉄能登バス
復刻青バスカラー(2021年〜)
撮影:七尾駅(2022.7.9)
北鉄能登バス 日野PKG-KV234N2(2007年式)
北陸鉄道の子会社の北鉄能登バスが、前身の七尾バス創立(1991年)から30周年を記念して、3両の復刻カラーを登場させたうちの1両。
終戦後から1960年代まで採用されたカラーデザインで、地色が薄いブルーなので、青バスと呼ばれたそうです。
前面や側面に社紋が再現され、側面には「ワンマン入口」などの表記、中ドアには「自動扉」の表記があります。
復刻赤帯カラー(2021年〜)
撮影:七尾営業所(2022.7.9)
北鉄能登バス 日野PKG-KV234N2(2007年式)
こちらは1970年から採用された旧カラーの復刻。おでこから屋根にかけての塗り分けやライト周りの銀色など、当時のイメージを再現しています。
もっとも、元々のカラーの車両が残存しているほか、親会社の北陸鉄道の高速バスが最近このカラーに回帰しています。
能登半島定期観光バス60周年復刻カラー(2021年〜)
撮影:金沢駅(2023.5.13)
北鉄能登バス 三菱QRG-MS96VP(2012年式)
1961年から運行している能登半島定期観光バスが60周年を迎えるため、北陸鉄道のかつての観光バスカラーを復刻した車両。
当初は定期観光バスに使用されていましたが、この時は特急バスに使われていました。
北海道拓殖バス
創立60周年記念復刻版塗装車両(2021年〜)
撮影:釧オロ様(帯広駅 2022.8.24)
北海道拓殖バス いすゞ2TG-LV290Q3(2020年式)
1960年の創業から60周年を記念して、新車1両を、創業から1980年代前半まで使用していたカラーに復刻しました。
ハンドルと塔をイメージした社紋や、T.B.Kのロゴも再現されています。
東海バス
復刻デザイン塗装(2022年〜)
撮影:修善寺駅(2023.1.1)
東海バス 日野2KG-KR290J4(2022年式)
東海バスが創立105周年を記念して、1960〜70年代に活躍したカラーデザインを復刻しました。
東海バスは今でもオレンジとイエローを使用していますが、復刻に当たっては、当時の色を使用したとのこと。また、ドアの小さい窓を表現したり、日野の「立体エンブレム」を復元するなど、細部にはこだわったとのことです。
関東鉄道
創立100周年記念復刻塗装(2023年〜)
撮影:きたきつね様(2023.4.8)
関東鉄道 いすゞKL-LV280L1(2005年式)
関東鉄道の100周年アニバーサリーは、鹿島参宮鉄道設立の1922年からの100周年を記念したもの。このカラーは鹿島参宮鉄道のカラーデザイン。鹿島参宮鉄道は、主に常磐線の東側にバス路線網をもっていました。
写真は、自社主催ツアーでのサプライズ撮影会のもの。
創立100周年記念復刻塗装(2023年〜)
撮影:きたきつね様(2023.4.8)
関東鉄道 いすゞKL-LV280L1(2005年式)
こちらは常総筑波鉄道のカラーデザイン。常総筑波鉄道は、主に常磐線の西側にバス路線網を持っていました。
創立100周年記念復刻塗装(2023年〜)
撮影:きたきつね様(2023.4.8)
関東鉄道 いすゞPJ-LV234L1(2006年式)
3両目は1965年に2社の合併により成立した関東鉄道の初期デザイン。鹿島参宮鉄道の青色と、常総筑波鉄道の臙脂色との両方を使っています。
その後、臙脂色部分を青にして現行カラーにつながります。
船橋新京成バス
タクアンバス(2023年〜)
撮影:船橋駅(2023.11.10)
船橋新京成バス 三菱QKG-MP35FM(2013年式)
船橋新京成バスの20周年記念の復刻塗装バスは2台あります。こちらは、新京成電鉄がバスの営業を開始した1949年当時のデザインを復刻した通称「タクアンバス」。
車内も紺色のモケットの座席にするなど、当時の雰囲気を再現しています。
青バス(2023年〜)
撮影:船橋駅(2023.11.10)
船橋新京成バス 三菱QKG-MP35FM(2013年式)
船橋新京成バスの20周年記念の復刻塗装バスの2台目は、昭和40年代から2003年まで使用されていた通称「青バス」。京成電鉄カラーの、窓下の帯を赤くしたデザインです。
こちらは座席を緑色のモケットにしています。
豊橋鉄道
100周年ラッピング車両
撮影:豊橋駅(2024.7.27)
豊橋鉄道 三菱LKG-MP35FM(2011年式)
豊橋鉄道が1924(大正13)年の豊橋電気軌道設立から100周年を迎えるのを記念して、2024年3月よりラッピング車両の運転を開始しました。
昭和30年代〜50年代前半に使われたカラーです。後ろの方には100周年のシンボルマークも貼られています。
同社では80周年の際にもこのカラーを復刻しています。
遠州鉄道
復刻塗装車両
撮影:浜松駅(2024.7.27)
遠州鉄道 いすゞ2PG-LV290N4(2024年式)
遠州鉄道では創立80周年を記念して、2024年3月の新車を昭和50年代の「いすゞ」製車両をイメージしたカラーに復刻しました。公式サイトによると、中田島砂丘の「砂」と「松林」をモチーフにした「銀砂一松」カラーと呼ばれるそうです。「バンビマーク」も再現されています。
その他
小田急バス
創立70周年記念ラッピングバス(2020年〜)
撮影:武蔵境駅(2021.9.11)
小田急バス いすゞ2PG-LV290N3(2019年式)
復刻カラーではありませんが、ちょっとツボにはまった記念カラーなので、ここでご紹介。
小田急バスのカラーを「小田急ブルー」にしたという記念バス。「人と街を結ぶ」をテーマに、左側面には昔の街並、右側面と後部には現代の街並が描かれています。
前面は通常の赤色なので後ろ姿をお見せします。