HOME −−> 山行一覧に戻る
 

高峰山:一等三角点百名山 

2016年12月29日 天気 曇りのち晴れ
朝一の新幹線と特急で、10:45尾鷲に着く。宿に荷物を預け、日帰りスタイルでタクシープールへ。
国道425号を進んで、八幡トンネルを抜けた所から、高峰山の東側の谷沿いに林道をつめ、西側の矢の川トンネルに出るコース。
登り1.5Hr(内林道1Hr、下り3.5Hr(内林道2Hr)の5Hr(下山予定16:30)。

ところが、行き先を告げると、八幡トンネルの手前で通行止めだとか。もおずーっと。
帰宅後、WEBで確認すると、16年6月に全面開通済み。15年も2年続けて通行止めで有ったので 勘違いしていたのかも。

山の西側の矢の川トンネル手前までなら可。しかし、西側からだと、林道往復4.0+山中往復3.5=7Hr(下山見込み18:30)。
明日登り直すと、昼過ぎ下山で、明日中に帰省するには特急+新幹線を再び利用せざるを得ない。
今回は、いつになく足代を奮発して来たので、少々悩んだが西側からピストンすることにして出発。結果的には無謀登山の範疇に。

矢の川トンネルの手前:千仞(せんじん)橋袂の旧42号線の分岐につく。11:30。(標高257m地点)。近くに公衆電話が有ったりする。

タクシーの運ちゃんは、旧道には省線(旧国鉄)のバスが走っていたと。矢の川峠の茶店で休憩していたようである。
旧国鉄時代、紀勢本線は、尾鷲より東はS9年に、熊野市より西はS15年に開通済み。
この間、代行バスを走らせていたようだ。
ちなみに、尾鷲−熊野市間は、戦後のS31年から少しずつ延長し、S34年にようやく全線開通。

その矢の川峠までは工事のため車両通行止めの看板。もっとも車高の高めの車は難なく通行可能な程度の凸凹道。10分ほどで南谷橋通過、この谷の源流は目指す高峰山だが、ガスが巻き確認できず。11:47最初のトンネル通過。途中2度ほどくりぬいたトンネルを抜ける。

12:00頃、4番めのトンネル当りに旧登山道入口があったであろう地点に着く。ここを通れれば、距離にして林道約5kmを、標高差300mほど(標高約420m→約720m)登れば済むショートカットができたのだが、WEB情報のとおり、「それらしい痕跡はまったく見つけられない」。

樹間に眼下の国道と橋を眺めつつ林道を進む。
12:05現国道の矢の川トンネルの上を通過。
12:16、入口より3kmの看板を通過。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可

左:11:49千仞橋を横から眺む    中:12:01 途中のトンネル    右:12:16 3km看板

この辺りから樹間に目的地の高峰山が見え隠れする。
12:28入口から4kmの標識(標高479m地点)を通過。
4つ目の長めのトンネル(矢の川隧道)を抜けるとようやく八十谷林道分岐点に着く。12:45。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:12:25樹間に見える目的地  中:12:45矢の川隧道  右:12;45八十谷林道分岐点 

道は、ここからぐるっと180度左回りに大きくUターンし、先ほど抜けてきた矢の川隧道の上を通る。
車高の低い車でも楽勝の歩き易い道を進む。道脇には電柱が延々と建っているので、どこかに供給していると思ったら、まずは携帯の送信塔を見つける。その先にも高見にある送信施設へ分岐(12:57通過)し、最終的には峠の奥=送信塔まで続いていた。
所々現れる舗装部分には轍の辺りに落ち葉が少ないので、かなりの工事車両が通っているのが伺われる。
13:10頃、7km地点:この辺りは尾根上の鞍部で、眼下に紀勢本線・三木里駅のある湾が見える。
13:21頃、ちょっとせり出した尾根筋を越える。近くに8km標識。この当たりがその昔の登山道の上側らしいが、跡は・・・・。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:13:21尾根筋から南東方に見る尾鷲湾と火力発電所の排煙突  右:13:11鞍部から南方に見る三木里駅と三木里湾 


13:40矢の川峠着。入口から9km(標高805m)。ここまで2.10かけて標高差548mを林道で登った計算。振り返ると、歩いてきた林道の一部が見渡せる。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
赤矢印は登ってきた林道と進行方向。画面左手には尾鷲湾、画面右手には三木里湾がわずかに。 

峠には、工事中を示す看板が林立。向かって左手に山道があった。5分ほど休み。
山道の傍らには、送信場新造工事の資材運搬モノレールが延々と伸び、乗っけて貰いたい気持ちだが、年末と有って工事関係者は皆無。道は、工事関係者が多数歩いているらしく、登り道と下り道の案内がはっきり。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:13:43矢の川峠 中:登山口(写真中央) 右:13:49登山道に平行するモノレール路。

旧(現役?)送信所につくと、山頂の平地の縁ぎりぎりまで工事用ロープが張られている。
ユンボが2台、基礎の穴掘り工事中。土が除かれて2m深さの穴には、2−3mほどの岩4−5個が露出。
ロープの外側と縁の間には歩ける余裕が皆無。やむなく、縁下の崖を何とか歩けそうな薄い踏み跡頼りに進み、最期は道の無い急傾斜の崖を5分ほどトラバースして北側の稜線にたどり着く。

帰りに確認したところでは、尾根上の道は送信所の建物に突き当たるまで薄いながらも明瞭。
つまり、矢の川峠(=登山口)から、送信所まで登り、建物のわきを通れば簡単に稜線道に行けるのが判明。
帰路も東側の縁下の崖をゴロゴロの岩伝いに、距離にして10mほど進むが、大岩・小岩の乗り越えで進み、ようやくモノレールの終点に着けた。

送信所から河原小屋の峰への稜線ルートは、道は薄いながらも、笹は少なく、何より30〜60歩毎に現れる赤いプラスチック標識(尾鷲市−熊野市界:古い石柱も併設)を頼りに進めるので、すこぶる安心。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:14:00送信所&工事現場  中:14:02送信所わきの道無き道  右:14:09稜線の道と赤標識&その拡大図

その稜線上に1箇所、高峰山が樹間に見えるところがあり、ここから一登りで峰に着く。葉が落ちて明るいなだらかな峰。登山口まで45分、山頂間で45分の看板あり。ほぼ中間点か。
ここからは植林帯の下り。赤の標識はないが、杉の木に白っぽいテープが「これでもか」と巻き付けられている。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:14:27高峰山が樹間に見える 中:14:40河原小屋の峰・標識 右:14:43進行方向 赤矢印は「これでもか」の印 

「これでもか」と有るテープに従って道無き道を下だるが、おかげであまり迷うことは無い。120mほどの標高差を下り、鞍部にて山頂まで30分の標識に遭遇する。標識らしい標識。
ここらにも白いテープが「これでもか」と。八幡トンネル出口からの登山口に向かう方向にも「これでもか」のオンパレード。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:14:51山頂方向の「これでもか」(赤矢印の所) 中:14:50案内看板   右:14:51降りてきた方向の「これでもか」

最低鞍部から15分ほど登ると途中に獣のぬた場があり、水が溜まっていたりする。その先にあと15分の標識を見て、岩ゴロゴロの道を一投足で山頂着。15:12−23。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:15:01頃 ぬた場     中:15:02 あと15分看板    右:15:10山頂全景 

すでに15時を回っており、少々焦り気味で西〜北の眺めを撮る。三角点上にコンパスを置くと向きが・・・。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:高峰山の看板と一等三角點 中:磁北が約45度左回り(=文字面が南西向き) 右:看板の裏は別名・・・廃物利用? 

山頂からは西〜北方向が開けており、釈迦ヶ岳〜弥山〜山上ヶ岳が見えるらしいが同定は??。唯一、北方に見える大台ヶ原が分かる程度。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左から、大峰山奥駆けの山々(と思う)     右手の台地は大台ヶ原 

滞在もそこそこに帰路に着く。最低鞍部を15:50通過、河原小屋の峰への登りの際は、登山道が土が雨で流されていて、峰まではっきり。15:50着
送信場への道は赤い標識が助かる。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:15:57河原小屋の峰の途中から送信塔のピーク(中央)をかろうじて眺む。
    中:16:24送信塔北面         右:16:33登山口への下り途中の赤焼け

送信場からの下りは問題なく。峠16:40着。お日様はもうお休み前の赤ら顔。
タクシー予定の18時には間に合いそうにない。一応断りの電話を入れ、目処が付いた時点で再TELと。

しかしここからの道取りが長い。16:58あと8km標識通過。
17:18あと7km地点通過。17:20を回るともうヘッドランプ頼りに。17:37八十谷林道分岐点着(約5km)、43発。

あと3km地点18:06、タクシー会社に19:00待ち合わせを連絡。
あと2km地点18:18、
あと1km地点18:33通過。千仞橋着18:48。もうくたくたで地べたにへたり込む。
                                                ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
左:16:38矢の川峠の日の入り 中:18:50千仞橋袂の旧道入口 右:19:52尾鷲駅前近くのイルミネーション 

19:05頃やってきたタクシーに乗り込む。今年のタクシー事情を話しつつ今宵の宿に19:25帰着。2930円也
降りようとすると、ストックを忘れたことに気が着く。そうすると、運ちゃんが「取りに戻っても良いよ」。
無料で? いいよ! で往復。
尾鷲もご多分に漏れず公共機関が減り、タクシー利用者は病院通いがほとんど。通学船も有ったが、経費が掛かるとのことで車に転換と不便この上ないらしい。
片道2730円を3回分乗車して正規運賃だけでは申し訳ないとビール代を少額提供・・・・。ほんとの少額。

宿のご主人も心配していたようで、最初の帰宅時と、2回目の帰宅時にわざわざ出迎えに出てきたり。
風呂に入って、教えて貰った近くの飲み屋「鬼瓦」で今宵の祝杯。店のご主人と地元魚談義。
刺身定食1400とマンボー酢の物350+うつぼ唐揚げ600+小魚(そい)の塩焼き+鬼海老(いばらもえび)刺身600+ビール3杯1800+主人の好意で地元の牡蠣揚げで祝宴5K円なり。
閑話休題:の独り言 後日、地図を見ると、尾鷲駅から熊野市駅までの鉄道ルートは、リアス式海岸らしく、大きめの湾が8つあり、その全ての湾奥を通過している。まあ、「トンネルを抜けると海が見える」の車窓で、楽しそうな区間。2年ほど前に通ったときには朝早くウトウト乗車だったのであまり記憶がないが、尾鷲の火力発電者の煙突は覚えている。
コースタイム(ネット情報)千仞橋袂−1:01−八十谷林道分岐点−1:00−登山口−0.50−河原小屋の峰−0.34−山頂=3.20
実績(休憩0:21含む)   千仞橋袂−1:15−八十谷林道分岐点−0:55−登山口−1:00−河原小屋の峰−0.32−山頂=3:42


コースタイム(ネット情報)山頂−0:22−河原小屋の峰−0:27−登山口−0:53−八十谷林道分岐点−0:54−千仞橋袂=2:42
実績(休憩0:17 含む)   山頂−0:48−河原小屋の峰−0:40−登山口−0:57−八十谷林道分岐点−1:11−千仞橋袂=3:36




HOME −−> 山行一覧に戻る