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2日目 赤城山 に進む 
 

荒船山

14年11月21日 
2−3日、天候に恵まれそうでやっと出発。始発の電車を乗り継ぎ、上野6:15発の高崎行きに乗り込む。
発射時は10人前後。段々混んできて、浦和辺りで席が埋まってしまう。大宮で空くのかなと思ったが更に人が増え、吊革の7−8割方が埋まるが、鴻巣あたりから少しずつ減り、熊谷では立っている人が数人程度になり、8:01終着は空席も。
これが平日早朝の風景か。

高崎駅で上信電鉄に乗換え。14分の待ち時間、移動に7分、トイレに5分でホームに出たときは発車のベルが鳴っていた。ホームを小走りに走り、改札で入場券を受取り、車内に掛け込む。
1両目は15−20人ほどが立っていたが、2両目(先頭)は10人前後。
いつもの通り先頭に陣取る。そのうち3駅目の高崎商科大学前駅に着くとごそっと人が降りて、空席多数。
思えば通学時間。
高崎−下仁田間は33.2km。運賃比較すると、JRの電車特定区間=550円、JR本州3社幹線=580円、JR本州3社地方線=670円、JR九州幹線=650円、JR四国幹線=660円、北海道地方線=740円、青森の3セク=820円、岩手3セク=1060円、くろしお鉄道だと910円なので、上信電鉄の1110円の運賃はやっぱ高く感じる。

車内を見回せば、網棚の上に地元の生徒らの作文や全国各地からの絵手紙が展示されていたりする。

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写真左:乗った電車 写真中:車内の駅案内 南蛇井は「なんじゃい」と発音:動画で音声録音済み 写真右:車内の絵手紙の眺め 

やがて、前方に浅間山やごつごつの山:妙義山、平べったい山:荒船山が見えて来る。
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写真左:荒船山              写真中:妙義山(左手:金洞山〜相馬山)   写真右:相馬山と浅間山


車内の観光案内として、ジオパークがらみの説明も。
それによると、荒船山の生成過程: 1:2km*500mほどの大陥没発生、 2:陥没した底に池&木が茂る。葉っぱや木が堆積、 3:粘りの強い溶岩が流れ込み陥没を埋め平べったくなる、 4:溶岩の周りの土砂が洗い流され、とも岩が露わになった・・・とのこと。
溶岩の下にある地層からは池のあった頃に堆積した木々の化石が掘り出されているそうな。

下仁田の南部には根無し山(クリッペ:山本体の地質と、その山の下の地質が別物:山の部分がほかの地域から移動して山下の上に乗っかった結果の地。ヒマラヤ山脈と同じ出来方とか)と呼ばれる山々があるらしい。
下仁田に近づくにつれ、荒船も妙義も手前の山陰に没してしまう。車窓には上信鉄道の旧トンネル跡が現れる。大きさからして現在の電車より小さい車両用。はたして線路幅762mmだった。

その下仁田に9:14着、なんかTVクルーらしきが撮影準備中。

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写真左:下仁田駅に近づく        写真中:ホームの駅員とTVクルー     写真右:乗ってきた電車

駅前の公衆トイレ:暖かい便座のウォシュレットで用を足し、タクシー乗り場で帰りのために電話番号を確認。今日はここ泊まり?と聞かれるが、宿を確保できずとこたえると、明日から「ねぎサミット」があるとの情報をくれる。先ほどのクルーはこの取材か。
駅前の案内看板、じっくり眺めると、下仁田周辺にあるジオパークの紹介多数。地質学的には面白そうな地。
まあ、フォッサマグナの東縁の銚子−柏崎構造線に近い場所柄でもあるし。

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写真:駅前のジオパークの案内看板

9:50市野萱行きのバス:というより10人乗り乗り合いタクシーに乗る。乗客は私独り。帰りのバスはスクールバスの時間帯なので、乗れるかどうか聞くと「生徒が優先だが、逆方向なので大丈夫では!」と。25分ほどで三ツ瀬のバス停に着く。

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写真左:根無し山?             写真中:車中の眺め          写真右:三ツ瀬バス停からの艫岩(黄矢印)

谷の合間からちょこっと艫(とも)岩が顔を出している。足元には左手からの沢の川底が真っ白。湯気が見えないので硫黄の鉱泉水? 
10:20ここから舗装道路を奥に進む。結構気温が低く、手指がかじかんでくる。ちょうどぐらいの紅葉を眺めつつ。下仁田ねぎを眺めつつ

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写真左:沢の川底が真っ白         ちょうどぐらいの紅葉           写真右:山間の下仁田ねぎ

ちらちら見える荒船の頂を見つつ進むこと35分、相沢集落の外れにある登山口(林道起点)につく。
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写真左:途中の取水ダムの堰堤からの眺め:最左のピークは無名峰、右隣が行塚山  写真右:相沢口登山道林道入口

10:59相沢口登山道入口に着く。ちょっとした広場があり、車4−5台は停まれそう。ここまでコースタイム45分なのでまあまあのペース・・・・だった。 目の前にある砂防ダム堰堤に座り、腹ごしらえ。
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写真左:登山道工事の案内 工事費594万とか この先工事箇所判明         写真右:これから進む登山道

11:13出発、山頂までコースタイムは1:50。1−2分ほどで小さな祠(荒船神社奥の宮?)の傍を抜け、緩やかな杉林を進んで行く。
地図上は稜線1本だが、道は山腹を巻く形で進み、途中から折れ曲がって稜線に出るルート。着いた稜線、下部方向にははっきりした道は見あたらず。
まあ、下草がないので歩けないことはなさそうであるが。
しばらく進んで植林帯を抜けると、道は山腹を巻き、緩やかな雑木林の道となる。葉っぱが落ちてた明るい道で、積もった落ち葉のがさごそが楽しい限り11:50。しかしこれがあとで足に来るハメに。
稜線方向からはぱきぱきと枝を折りながら移動する音を聞いたり、散り残った紅と黄を楽しみつつ進むとケルンの摘まれた地に。
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写真左:落ち葉の登山道      左中:荒船方向           右中&右:ここだけ秋の残るの地

そこには山頂まで70分、登山口まで30分の標識。時計は11:59。45分で登って来たので少々遅め。
再び植林帯に入り、薄暗い一本調子の道を進む。やがて高さ10数mほどありそうな大きな岩と小さい崩れ掛けた祠=中の宮の標識の前を抜け12:05、沢近くに出る。20m程先に水が流れている。
この沢沿いはクルミらしい葉っぱが落ちていたが実はまったく見つけられず。
道は90度右折し、先ほどの大岩の上部で左折し、120m進んで50m登るほどに傾斜が増した植林帯を、これまた一本調子で進む。
そこを抜けると今度は唐松林。明るいところもあるが降り積もった落ち葉で足元が滑る。
角度もきつくなりようやく稜線に着く。朽ち果てた看板がお出迎え。近隣の山々が樹間に見え始める12:34−40。
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写真左:大きな岩遠望 緑矢印は中の宮  写真中:沢の風景と水(緑矢印は拡大図) 写真右:着いた稜線からの眺め

前方は更に急傾斜に。足元には落ち葉付き。75m進んで50m登り、120m歩いて50m登るやや緩い道。
ここから艫岩の東端が樹林越しに見えてくる。再び75m進んで50m登る傾斜。
手すり付きの階段が見えるが、一番下の手すりは流されている。この急傾斜の途中から左足膝関節に違和感、次いで右足も。
100段以上ある階段に取り付くと左右ともにぴしぴしくる。大きく膝を曲げられないため両足と手すりを使って腕で1段登りを繰り返す始末。
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写真左:急坂を振り返る     写真左中:艫岩東端の眺め   写真右中&右:崩れた手すり(工事箇所?) きつい階段

12:59ようやく平べったい所に付く。笹をかき分けつつ少し登ると前方に2人歩行中。今日初めて人と遭遇。
13:01荷物を分岐点に置き、空身で200m先の艫岩展望台に向かう。道はどろどろのぐちゃぐちゃで靴底にくっつき、結構滑る。

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写真左:ようやく山頂近くの道       写真中:東屋・・・使用禁止(工事箇所?)   写真右:艫岩の天望広場

展望台からの眺めは西は乗鞍〜白馬、浅間、谷川がよく見えるが、北岳方向と妙義山は山陰に近く、少々見づらい。身を乗り出せば可能だが、足下は50−100mの断崖。足がすくむ。

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写真:艫岩の天望広場からの眺め 北アルプス〜浅間山 

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写真:艫岩の天望広場からの眺め 北アルプス拡大


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写真:艫岩の天望広場からの眺め 眼下の道路と浅間山

ひとしきり撮影し、艫岩を眺めるべく内山峠方向に足を伸ばす。先人がつけた細道をたよりに崖に突き出した出っ張りを一つづつ確認。3つ目でそこそこよさげが撮れたのでここらで中止。
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写真左:露出適正                         写真右:露出多め

5分ほどで展望台に戻り、今度は東屋の先にある細道に向かう。そこは東側の天望。妙義山、赤城山、上州の山々。足元には相沢登山道の尾根が見えたりして。                                                   ↓青枠線の絵はクリックすると拡大可
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写真左:東方向 妙義山と、その奥に榛名山  写真右:登ってきた尾根を俯瞰。赤大丸は可視域、赤小丸は山影域

東屋は雨戸が閉まっていて開かず。検討時点でここ泊も考えたが、トイレ使用禁止中の情報があったので、日帰りを選んだのだがこれが正解。

分岐点に戻り、サブザックに水と食糧を詰め、1.2km先の最高点:経塚山に向かう13:32。道はほぼ水平。所々上下。
13:34山頂なのに小沢があって水が流れていたり、13:42「皇朝最古修武之地」の石碑がぽつんとあったり。その周囲は笹だが、ワラビの枯れ葉が多数混じっている。春先には期待できる地。

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写真左:経塚山への水平道    写真中:「皇朝最古修武之地」の石碑   写真右:「皇朝最古修武之地」の石碑の解説

すっかり葉っぱの落ちた木々の道をひたすら進み、少し登りになって13:50星尾峠に着く。ここから70m程登り、2等三角点と祠のある経塚山1422.5m着:14:00。ひとしきり山頂の写真を撮るが、小枝がじゃまして天望は今一。
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写真左:星尾峠の分岐、梢の先に経塚山の山頂が見える 写真中:山頂と2等点  写真右:山頂からの兜岩山(=中央やや右のトンガリ)方向

今来た道を引き返すが、下りでは膝に来る。水平道は何ともないので、急ぎ分岐点まで帰り着く14:32−37。
一休みし、帰路に着くが、階段下りは最初の一歩でチクンチクン。できるだけ膝を曲げないよう1段2歩とゆっくり目で下る。
階段を4分掛けて下り、落ち葉で滑りやすい急降下をそろそろと。標高差120−30mを10分ちょいかけて下る14:52−56。
一休みして、膝を痛めないようにと下るが、足が重い。中の宮の祠のある大きな岩に15:10着:
登山口まで30分の標識15:21通過し、登山口着15:58。

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写真左:山頂の沢場:木道が崩壊(工事箇所?)  写真中:これから下りの階段   写真右:紅葉の地近くからの艫岩

日影で寒くなった車道を下り、荒船の湯に16:40着。44分頃に50人乗りスクールバスが終点に向け通過。その折り返し53分発に乗り込む。
バス代を払おうとすると料金箱がない。聞けばスクールバスなので無料なのだそう。
50人乗りに独り乗り込み下仁田に向かう。途中のバスプールでバス交換。朝乗ったのと同じ10人乗り乗合タクシーに乗り変える。
運転手によれば、朝のスクールバスの運行の際、バスプールから回送扱いで各集落に向かい、スクールバスとして子供を学校に送り、再び回送扱いで各集落に向かいスクールバス第2便にするのだそう。
回送にせず賃走した方が良いのではないかと思ったりして。
下仁田駅に17:20着。乗り合いタクシーは再びスクールバスとして集落に向かうのだそう。

次の電車まで35分待ち。その間を利用して夕食。下仁田豚カツののぼりがあちこち。町を挙げての宣伝中らしい。
予約できなかった旅館兼食堂でせめて食べようと向かうが、夕食は17:00−19:00とあるのだが、休止中の看板。
真向かいの喫茶店にも同じのぼり。ここに入って注文。

揚げてから、たれに漬けて提供するスタイル。見ためは1枚だがこの下にもう一枚。そのボリュウムに圧倒。
隣の同年輩の方はおみやげ用のタッパーを注文して持ち帰る始末。
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写真左:荒船の湯近くから黄金色の雲を撮る  写真中:荒船の湯   写真右:お腹一杯の下仁田豚カツ

荒船の湯 18:17発の電車にて今宵の宿:富岡に向かう。
駅前から宿の位置を確認し、コンビニを求めてうろうろ。途中であった方に聞くと、藤岡には駅から徒歩20−30分離れた所にしかコンビニは無いらしい。
ビールが欲しいというと、近く(徒歩7−8分)のドラッグストアを紹介してくれる。
そこでビール1.7L分を仕入れ、宿着19:00。携帯を開けば2度ほど宿からの着信。
わびを入れ(つもり?)て部屋に。

エアコンが、温度26度で稼働中。ちょっと暑いので送風設定を強から弱へ変更。と、急にstop。部屋全体が急寒。
いろいろ制御レバーを設定するが・・・暖房を始めても5−10分で断と安定せず。
とりあえず風呂。だが、洗面台の赤黒い斑点と、バスタブ内に前任者の残した髪の毛は興ざめ。とりあえず洗い流し、湯を入れて膝を暖める。
どこからか鉄粉が降ってくるらしく、赤黒い染みが多数。入浴時も洗面台と湯船の縁の2箇所に、ざらざらした鉄の粉が直径4−5cmの範囲でたまっていたりする。
赤黒い染みはこの鉄粉のサビと思われるが、天井には降ってくるような穴はなく、シャワー栓や蛇口からも鉄分が降り注ぐような所はないし・・・・これぞ部屋付きの怨霊の成せる技???

とりあえず、体を洗って湯を流すが、便座の床部分が水浸し。
あれ?こぼしちゃったかな?と、やむなくタオルで拭いてスリッパを救う。

風呂から出て、空調調整に再挑戦。どうも温度調整がうまく行かない。30度に設定しても寒いのに過熱のランプが点いたまま稼働せず。
その内、喉がひりつくのでビール3本で潤す。
空調を切り、風呂に熱湯をはり直して暖房&加湿。とりあえず寝る。

翌朝、冷めた湯を流す。・・・と、スリッパが再び冠水。結局、配水管の目詰まりによる逆流と判明。
これで5900円の富岡製糸場正門通りの宿とは???。
そういえば、急須と急須に入れた茶と茶碗はあったが、ポットはなかったな。


予定 計5:50
三ツ瀬−0:45−登山口−1:50−展望台−0:40−行塚山−0:35−分岐−1:30−登山口−0:30−三ツ瀬

実績 計6:20(休憩0:50含む)
三ツ瀬−0:30−登山口−2:05−展望台−0:55−行塚山−0:35−分岐−1:25−登山口−0:40−三ツ瀬



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