◆あのこどこのこ エンドレス・シーズン◆

 

 ● 製品データ
タイトル  あのこどこのこ エンドレス・シーズン
発売日  1999年7月22日 メーカー  サクセス
定価  1,500円 ジャンル  恋愛ADV
廉価版  このソフト自体が「あのこどこのこ(1998年8月6日/サクセス/
 5,800円)」の廉価版と思いきや、実は微妙に違っていたり。
関連商品  なし。
   
 ● 評価
外見衝撃度  SuperLite1500シリーズなので、マニュアルの表紙は白色。
 地味です。 
 ★
超越世界観  舞台となるのは、渋谷、横浜、多摩川園・日吉、学園大学の4箇所。
 リアルすぎてヒキます。
 ★
声優度  実力ある声優さんたちがフルボイス。価格の割に大盤振る舞いです。
 ★★★★
演出度  元々のキャラクターデザインがちょいとアレですが、イベントの一枚
 絵は多いし、立ち絵の服装も豊かで得した気分になれます。
 ★★★
時間報奨  パラメータ上げていくタイプの恋愛ADVですが、攻略自体はぬるめ。
 ★★★
牽引力  1人用のストーリーモードでは、知り合って会話を重ねて盛り上がって
 告白、そしてトラブル越えてハッピーをテンポよく展開してくれます。
 ★★★
ゲーム性  会話パネルのやりくりにゲーム性を感じました。
 ★★★
快楽性  キー操作、画面描画、セーブ周り等、ストレスなくプレイできました。
 ★★★★
芸術点  ストーリーを楽しむ1人用と同じI/Fで多人数プレイもできるシステム
 デザインを高評価。面白さはもう少し改良の余地ありですが。
 ★★★★★
所有価値  2時間くらいでさくさくっとエンディング行くので、軽くギャルゲー
 楽しみたい人に是非。接待用にはちょっと弱いかな。
 ★★
総合評価  マニュアル表面やパッケージ裏にあるSDキャラが、ピンズにして
 お持ち帰りしたいくらい上出来なのですが本編に出てこない。何で?

58点

   
 ● コメント
イントロ
楽しかった夏休みも終わり、今日から2学期の始まり・・・。高校生である主人公は自分の生活に潤いがないことに気づく。そうだ!彼女を作ろう!というわけで9月から翌年3月までの半年間、主人公は頑張って念願の彼女を作ることができるでしょうか。

このゲームは秋〜冬の季節に横浜・渋谷近辺を舞台とした恋愛ADVです。特筆すべきことは1人プレイ用のストーリーモードと、最大4人まで一緒に遊べるパーティーモードとがあり、同じシステムでゲームを楽しむことができるようになっています。

登場するヒロインは以下の8人。
・杵島 美加:必ず最初に主人公とぶつかって運命的な出会いをするバイオリンお嬢。
・相沢 早苗:活発系テニス少女。
・河原 夢子:中学のとき同級生だった双子の片方。甘えロリ。
・河原 愛子:中学のとき同級生だった双子の片方。大人しいロリ。
・中津川 友香:ちょっぴり不思議ちゃんな夢見る乙女。
・三輪 勝巳:バンドやってる姉後肌。「ナンパはお断りだよ」とか言うタイプ。
・橘 はるな:顔立ちの綺麗な幼馴染。主人公にはもったいないくらいのくされ縁。
・キャシー・ベルマン:ナイスバディな海外からの留学生。

なお、「製品データ」でも述べましたが、このソフトには前身となるゲームソフト「あのこどこのこ」が存在します。「あのこどこのこ」は本作「エンドレス・シーズン」と異なり、季節が春〜夏の半年間、登場ヒロインが2名ほど入れ替わっています。また、イベント発生やヒロインの対応の良さといったプレイアビリティの面でも、本作のほうが遊びやすいように調整されています。
レビュー
ストーリーモード(1人用)もパーティーモードも、基本的なゲームシステムは同じです。まずは週単位でマップを4箇所(渋谷、横浜、多摩川園・日吉、学芸大学)から選択し、1日を1ターンとしてランドマークを訪れます。女の子がいる場所は顔アイコンが出ているので一目瞭然、双子はご丁寧にYとAのイニシャル付きです。女の子がいる場所へ行くと、会話パネル(話題)を消費してコミュニケーションスタート。主人公のパラメータが低かったり、親しくもないのにレベルの高い会話パネルを選ぶと会話に失敗しますが、うまく会話できると内部パラメータである信頼度が上がっていきます。女の子のいない場所へ行くと、主人公のパラメータが変動したり、会話パネルを入手できたりします。ちなみにパーティープレイでは1日交代でプレイを進めますが、一度会話した女の子はその日は出てこないので、狙っている女の子が重複すると順番決めがアツクなります(順番決めは前週に得た女の子好感度トータルの多い順)。
そうやってパラメータアップや会話を繰り返してるうちに、「デートに誘うパネル」(パーティーモードでは「遊びに誘うパネル」)を入手して、女の子に使うことができるようになります。好感度がそれなりにあれば成功、行き先(映画、遊園地、プール等)を選択して週末にデートです。パーティープレイでは誰かが誘うことに成功すると全員でグループ交際スタートです、女の子は人数分(またはそれ以上)調達してきてくれますからあぶれたりしません。よかった。
デートは1人プレイでは単なるコマンド選択ですが、パーティーモードでは会話したり対戦相手の邪魔したりと盛り上がりの要素ふんだんです。普通にプレイすると邪魔パネルが余ってくるのでここぞとばかりに使うのですが、グループ交際で足の引っ張り合いするのもむなしい限りです。
終盤は半強制イベントがあったりして半年後にエンディング。途中、こちらから告白するチャンスもあるのですが、最後まで告白しないと女の子の方から告白してきたりとバリエーション豊かです。パーティーモードでは結果発表とかありますが、綺麗なエンディングはストーリーモードでしか見られないので、多人数プレイはあくまでもおまけと言うことで。

総評:
ストーリーもそれなりに展開しますが、やってることは街中でたわいもない会話して週末デートの繰り返し、しかもデート箇所は限られてますから前と同じ場所行くことにもなる箱庭的擬似恋愛です。できることがシステマティックで何も考えずにプレイできる反面、考えさせられる点も皆無、非常に淡白な印象を受けるゲームです。
それと、会話の成功/失敗は会話の最初の切り出し方で既に決まっているのですが、失敗するときの会話内容が惨すぎ。喧嘩売っているとしか思えません。例えば海外留学してきたキャシーに対して家の話題をふると、「留学中にホームシックになるなんて人格疑うよね」とか、平気で言います。ギャルゲーでこんな会話させるなんて製作者の人格疑うよね。
攻略ガイド
まず、最初から女の子全員が登場しているわけではないことに注意。目当ての女の子がいなかったら、はるなに何度か会って紹介してもらいましょう。
パラメータは体力・知力・魅力・運勢の4つがあるのですが、それぞれの女の子はこのうちどれか1つしか見てません。目当ての女の子に該当するパラメータだけ上げればOKです。それが何であるかは会話途中のパラメータアップに注目。
どこかにある占いの館を有効活用しましょう。ここで9/10段階くらいまで来てないと、告白しても振られます。
最後に、誕生日登録について。このゲームは期間が9月〜翌年3月までですから、12月〜2月あたりに設定しておくといい感じ。
出演声優
山崎和佳奈、飯塚雅弓、佐久間レイ、鶴ひろみ、野上ゆかな、岡本麻見、岡田純子。
関連ソフト
ぐーちょDEパーク(PS/EOA)、センチメンタルジャーニー(PS/バンプレスト)、レストランドリーム(PS/テイチク)

 

   

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