ばんちゃんのホームページトップへ >母の在宅介護日記トップへ
 

介護レポート:2007年3月度
「母は浴槽のフタの上で瀬戸の花嫁を歌った」

今月も大きな流れとしては変化はなく、いつも通りの決められたやり方での介護が行われました。このように毎日が平凡に過ぎることは望ましいことです。 しかし、細かい出来事をみると時々冷や汗をかくような出来事があります。今月も一つありましたので紹介します。
それは3月1日私が当番の日でした。私はヘルパさんと交代するために着替えに2階へ行きました。その間、母は私を探しまわってお風呂場に行き、 43cmの高さがある浴槽のフタの上に乗り、窓を開けて外を見ていました。大変危険な状態だったのでヘルパさんは降ろそうとして手を差し出したのですが、母はそれを拒否しました。 私がお風呂場に行ったときに、母は浴槽のフタの上に座り、持っていた財布のお札を数え始めていました。母は数え終わると立ち上がり、今度は「瀬戸の花嫁」を指揮をとりながら歌い始めました。 私とヘルパさんはハラハラしながら万が一のときに母を抱きかかえようと直ぐ側で見守りました。母は歌い終わるとヒョイと43cm位の高さから自然の動作で降りたのです。そして何気ない様子で居間へ戻って行きました。 私達は本当に冷や汗をかきました。万が一、母の足が体重を支えきれなかったら転んでいたでしょう。二度とこのような事態を起こしてはいけないので以後、浴槽の水は常に抜き、フタをしないで置くことで妹たちと申し合わせました。

今月の生活行動状況徘徊実績等
 今月の主な生活行動状況は下記の通りです。
徘徊:玄関から門まで行くことは何回かあったが、門から出ていくことはなかった。夜の室内徘徊は前半に3回ほどあった。
ヘルパーさんによる在宅介護:毎日午前9時30分から11時30分までの2時間をお願いしている。この2時間は介護する側にとって非常に役に立っている。
食事:今月の食事成功率は81%であり、良い方であった。朝昼晩の食事成功率をみると、朝65%、昼84%、晩94%である。朝食が悪いのは、ヘルパさんに交代するときにまだ寝ていることがあるためと思う。 昼食より夕食が良いのは、食事を勧める時間帯が長いせいと思われる。即ち、昼食はせいぜい12時から午後3時ごろの間であり、それ以降は夕食のことを考えて積極的には勧めない。それに比べて夕食は午後5時ごろから深夜まで機会があれば勧めている。 食事の質と量は夕食が最も良いので、夕食の成功率が一番良いのは望ましいことである。
入浴:今月の入浴は5回であり、悪かった。一番間隔が開いたのは11日であった。無理に入れることは不可能であるので、せめて下着類の着替えを朝起きたときにできるだけ行うようにしている。
編み物:今までと同様に編み物は続いている。
その他:3月初めごろから涙目になり、右目が少し痛いようだったが、1週間位で治った。 また、3月23日ごろから右足の膝辺りが痛いようで歩くときに少しびっこを引いていたが、1週間位で治った。病院には余程悪くならない限り連れて行けないので様子を見ていたが、いずれも大事に至らず、自力で治したようだった。

○縫いぐるみと遊ぶ母(2007年4月7日撮影)

○ある日の昼食「ベッド作戦」第1弾(2007年4月26日撮影)
 −赤飯おにぎり+栗、山菜おにぎり、ゆで卵、穴子押し寿司、煮豆、かに風味かまぼこ、タクアン

○同上第二弾(2007年4月26日撮影)
 −そら豆、鮭おにぎり、穴子押し寿司、ゆで卵、タクアン

(2007年4月27日)
戻る