ばんちゃんのホームページトップへ >母の在宅介護日記トップへ
 

介護レポート:2006年4月度
「平凡が一番」

特に問題となるような事件もなく、平凡に過ぎた一ヶ月でした。現在の母の介護生活で、現状維持で平凡に過ぎることが母にとっても介護者にとっても最善であると思います。 そのような日々が一日でも長く続くように皆で努力しています。

今月の生活行動状況徘徊実績等
 今月の主な生活行動状況は下記の通りです。
徘徊:今月は最近になく活発に動き回った月でした。門から外に出て歩き回ったのは4回でしたが、玄関から門まで行ったり来たりを繰り返したり、夜は玄関のドアの鍵を閉めていますので 居間から玄関までを行ったり来たりすることは頻繁にありました。殆どのケースは、「自分の家に帰る」「お母さんの所に帰る」つもりのようです。それだけ今居る家が自分の家だと理解出来なくなっているのだと思います。しかし、体力維持と言う意味では悪いことではないと考えています。
デイサービス:なし
食事:今月の食事成功率は過去最悪の78%でした。その理由は、最近、時間通りに食卓について食事をするという行動ができ難くなってきたためです。もちろん、朝のように一連の流れの中で自然に食事ができることも多々あります。ある時間待っても食事をしそうもないときには、「ベッド作戦」と称して ご飯をおにぎりにしておかずと共にベッドに置いておきます。そうすると自然に手が伸びて食べるケースが多いです。
入浴:今月は6回で平均週2回の目標は達成できませんでした。入浴は強制的に入れることは出来ませんので母の機嫌次第ということになります。回数が減ってきたということは母の機嫌の良い時間が減ってきたと言うことかも知れません。
編み物:相変わらず靴下を編んでいます。最近は完成させることはできなくなりましたが、途中まででも編むという作業が出来ていることが貴重だと考えています。
その他:耳は殆ど聴こえないようですが、共有できる話題に関しては、身振り手振りを加えればある程度会話はできます。

○今月の出来事:日常の一こま

私たちは、介護当番間の連絡用として連絡帳を作っていますが、その中から一つ紹介します。

4月4日(火) 12:00〜(担当:私)
バスが渋滞でヘルパーさんと交代の11時25分までに着きそうにないので、母の家に電話してヘルパーさんの時間を30分延長してらうことにした。 結局、三鷹駅に着いたのが11時20分だった。
交代時、母の機嫌は非常に良かったので急いで昼食の準備をして昼食にした。母はスンナリと食卓につき、全部食べた。 食事後、母は編み物やお金数えを行っていたが、3時40分ごろ、門から外の通りへ出ていった。私も後ろから付いて歩いたが、10分くらいで家に戻った。 その後も機嫌が良く、ベッドに座って「私の人生」を読んだり、編み物をしたりしていた。 機嫌の良い内にと思い、5時ごろ夕食にした。母は機嫌良く、食卓につき、全部食べた。その延長線で早めに入浴にも成功。
入浴後、コタツでテレビの野球を見ながら、機嫌良く編み物や「私の人生」を読んでいる。今夜の母は、私が息子であることを分かっているようだ。名前こそ出てこないが、下記のような会話の端々から分かる。
「随分大きくなったね。昔は小さかったのに」
「私の人生」の中の昔の写真を見て、「これ、僕だよ」と言うと「随分若かったのだね。」と関心しきり。
コタツに入って楽しいそうに「私の人生」を読んでいる。凄いと思うのは、目は本を読みながら、手はしっかり編み物をしていること。
こちらも幸せになってくる。

○上機嫌の母(2006年3月25日撮影)

○私と背比べをして喜んでいる母(2006年5月1日撮影)

(2006年6月18日)
戻る