一般路線バス
いすゞ(標準尺)
岩手県内のローカル路線に使用される車両は前中折戸で、いすゞでは標準尺車(全長10.5m)が基本です。国鉄バスではいすゞの場合も車体は日野ボディ(1976年までは帝国ボディ)なので、外観上は日野車とあまり変わりませんでした。ここでは、標準的ないすゞ車を年式順に並べてみます。
いすゞBU10(1975年式)
岩22か1807
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撮影:世田米支所(1985.8.25)
岩22か1807
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撮影:陸前高田駅(1985.8.11)
車体は帝国ボディ。いわゆる「バス窓」です。側面の方向幕は、中ドア次位の窓についています。
写真を撮影した世田米支所は、遠野営業所の支所で、県南部の住田町にあります。
車番は「531-5035」。
いすゞBU10(1976年式)
岩22か954
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撮影:世田米支所(1985.8.11)
岩22か1008
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撮影:葛巻駅(1985.8.23)
やはり帝国ボディのバス窓車です。側面の方向幕は中ドアの後、腰板にあります。
車番は「521-6004」。後ろ姿の車両は「521-6003」です。この後姿にはエンジン通気孔がついていますが、この年式では新製時にはなかったはずですので、改造と思われます。
いすゞBU10(1977年式)
岩22か1839
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撮影:久慈駅(1985.8.24)
車体メーカーの帝国ボディが日野車体に変わり、サッシが変わりました。しかし、車掌台窓は帝国ボディの面影を残しています。
車番は「521-7003」です。
いすゞBU10(1978年式)
岩22か1109
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撮影:一関駅(1985.8.17)
1978年式から正面のヒサシが浅くなり、顔つきが変わりました。このボディスタイルは、日野で言えばRE101に相当するもので、いすゞに架装した例は国鉄バスくらいのものでした。
車番は「531-8007」です。
いすゞK-CLM500(1981年式)
岩22か1657
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撮影:盛岡支所(1985.7.23)
国鉄バスによくあるいすゞと日野ボディの組み合わせですが、この年式になると、特に国鉄以外では見られない存在です。
CLM500という型式は、BU10の後継です。
この車両は最初から岩手ナンバーで登録されており、このときは沼宮内本線に使用されていました。
車番は「531-1004」です。
いすゞP-LV314L(1984年式)
岩22か2124
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撮影:北福岡営業所(1985.9.26)
岩22か2124
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撮影:北福岡営業所(1985.8.23)
車体が富士重工製に変わりました。当時の富士重工の最新型ボディ5Eタイプです。岩手県内ではお目にかかれないスタイルでしたが、1985年に青森から4両が転入してきました。 1両が北福岡営業所、3両が岩泉営業所に配属されました。
写真の車両の車番は「531-4071」。
いすゞP-LV314M(1985年式)
福島22か1612
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撮影:遠野営業所(1986.4.29)
岩22か2327
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撮影:遠野営業所(1986.8.6)
“その頃”の岩手県内の路線タイプでは珍しい冷房車です。1986年春に「遠野物語めぐり号」に使用するため、福島から転入していました。しかし、この時はまだ福島ナンバーだったので、不真面目に撮影していたら、夏に来た時は岩手ナンバーに登録し直されていました。残念ながらそのときは反対側からしか撮影できない場所にいました。
車番は「531-5471」。