貸切車

ハイデッカー

岩手観光バスは、かつて黎明期のセミデッカーを購入したことがありましたが、現世代のハイデッカータイプには、1979年の新車より切り替えています。
ここでは岩手観光バスが新車で導入したハイデッカーを掲載します。

いすゞCRA580(1979〜83年式)
岩22か1736
岩22か1736

撮影:盛岡営業所(1985.5.5)

「ハイデッカーⅠ型」と呼ばれるもので、運転席の上から屋根が1段高くなっているのが特徴です。
岩手観光バスでは1979年から1983年までこのタイプを増備しました。側面の窓が傾斜しているのは、標準床車からの伝統です。
なお、型式は1980年式から頭にK-がつきました。(注1)

いすゞK-CSA650(1983年式)
岩22か1900
岩22か1900

撮影:盛岡営業所(1985.5.5)

岩22か1901
岩22か1901

撮影:盛岡営業所(1985.6.20)

岩手観光バスが初めて導入したスケルトンタイプのハイデッカー。「ハイデッカーⅣ型」と呼ばれる車体は、カーブドガラスの採用で窓が大きく見えます。側面窓の開口部が狭いのが特徴です。
登場時は旧カラーだったようで、1983年に岩手観光バスの発行した観光パンフレット「東北旅情」の表紙に旧カラーに塗られている写真が掲載されていました。
1984年には既に国際興業貸切カラーになっていました。

いすゞK-CSA650(1984年式)
岩22か2045
岩22か2045

撮影:盛岡営業所(1985.5.5)

1984年の増備車は、窓の開口部が大きくなりました。
ハイデッカーⅣ型は上級車という位置付けのようで、普通のハイデッカーも並行導入されています。

いすゞK-CSA580(1984年式)
岩22か2046
岩22か2046

撮影:盛岡営業所(1985.7.24)

上級車のスケルトンタイプと並行して、従来の延長線上にある「ハイデッカーⅠ型」1両も、1984年までは購入されています。この年式のみ、フロントグリルが変更になっています。(注1)

いすゞP-LV219S(1985年式)
岩22か2172
岩22か2172

撮影:盛岡営業所(1985.7.23)

1985年式からの増備車は「ハイデッカーⅤ型」に変更になりました。これまでの「Ⅳ型」に比べると、カーブドガラスでないなどの違いがありますが、縦目ライト、正面1枚ガラス、スィングドアなどは踏襲されています。

いすゞP-LV219S(1986年式)
岩22か2290
岩22か2290

撮影:盛岡営業所(1986.4.20)

岩22か2291
岩22か2291

撮影:盛岡営業所(1986.5.2)

1986年の新車は、車体メーカーが川重からIKコーチに移行したため、マイナーチェンジが行われました。側面の窓の隅のRがなくなり、後部のスタイルが変更されました。
この年には3両が導入されました。なお、この年から岩手観光バスの社名ロゴが新しく制定され、正面の社名表示に用いられています。

(注1)
岩手観光バスの「ハイデッカーⅠ型」の型式については、一部に不明な部分がある。私は当時の実地調査で1979〜83年式はCRA580K-含む)、1984年式はK-CSA580と解釈していた。(調査はサンプルで、全車両、全年式を完全調査したわけではない)
しかし、バスジャパンハンドブックシリーズ(1994)「岩手県交通・岩手観光バス」の巻末表では、1982年式がK-CSA650、1983〜84年式がK-CRA580となっている。
本来、参考文献の信頼性を尊重するところであるが、上記写真の1982年式は「V10S」マークからK-CRAであると考えられること、車体長も1982年式だけ長尺であることは不自然であることなどから、私の当時の調査通りの型式を記載している。
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80s岩手県のバス“その頃”