バス廃車体全国版
静岡県5(大井川鉄道)
大井川鉄道は金谷駅から蒸気機関車を運転する鉄道線が知られていますが、沿線のバス事業も運営しており、かつては名鉄カラーのバスが走っていました。現在では名鉄グループを離れ、またバス部門は分社されていますが、引き続き鉄道の沿線輸送という役目は担っているようです。
ここでは、そんな大井川鉄道の廃車体を取り上げます。一部に隣接県のものもあります。
廃車体
撮影:静岡県(2022.8.16)
大井川鉄道 いすゞBR20P
山の上の茶畑の奥に置かれた廃車体。大井川鉄道の貸切バスです。エアサスでメトロ窓なので、当時はデラックスな仕様だったと思います。後部に方向幕があるのはなぜでしょう。
1964〜65年式くらい。
廃車体
撮影:静岡県(2017.12.2)
大井川鉄道 日野RB10P(1967年式)
撮影:静岡県(2017.12.2)
水色と山吹色の爽やかなカラーリングは、大井川鉄道の旧カラー。名鉄系列になる前のカラーです。
これは日野の貸切バスで、側窓は斜めになったメトロ窓、後面は高速バスタイプの丸い形状が選択されています。
車番は222。
廃車体
撮影:静岡県(2017.12.2)
大井川鉄道 日野RB10P(1967年式)
上に揚げた廃車体と車番が1番違いの同形車。もっとも、ガラスなどの破損は大きく、状態はよくありません。
車番は223。
廃車体
撮影:静岡県(2017.12.2)
大井川鉄道 三菱MAR490
撮影:静岡県(2017.12.2)
こちらは名鉄カラーになっています。短尺でエアサスというのは、山間部への乗り入れを考慮したのか、大井川鉄道らしい車種選択です。シャーシ型式から考えて最新でも1967年式。当初は上の日野車と同じ旧カラーだったと思われますので、三菱車なので名鉄カラーに塗り替えて延命したということでしょうか。
ヒサシ状のフロント窓上には、3つの通気孔が設置されています。
この廃車体、後輪にチェーンを巻いており、雪の時期にここまで自走してきたようです。
廃車体(静岡22き1196)
撮影:ポンコツ屋赤木様(富士河口湖町 2017.11.27)
大井川鉄道 三菱MAR410(1975年式)
撮影:富士河口湖町(2017.12.30)
やはり名鉄カラーですが、前後上半分が丸々赤く塗られている大鉄独特の塗り分け。
短尺のエアサス車なので、上のMAR410の正統派後継車と思われますが、前照灯上のヒゲはなく、シンプルな顔立ち。貸切の札を挿していますが、最後は路線バスに使われていたようです。側面には「21世紀にはばたく」というこそばゆいベタ書き広告が…。車番は272です。
なお、この廃車体、11月末に赤木さんが撮影した時は、敷地内の倉庫として現役でしたが、12月末に私が撮影した時は、外に引っ張り出されていました。そして、赤木さんが2018年1月に再訪問した際に、裁断されて解体された姿を確認しています。まさに間一髪で撮影できたということです。
(情報提供;Kj様)(2018年1月に解体撤去)