拾ってきた家
TVドラマ「北の国から」の舞台を活用した施設で、2002年の最終回で主人公黒板五郎(田中邦衛)が雪子(竹下景子)のために造ったという廃材を活用した家をメインにしています。
また、この周辺には、同じモチーフの「麓郷の森」「五郎の石の家」があります。ほかにもこの麓郷地区には、ドラマのロケで使用した場所が数多くあるため、これを巡っての散策も可能。さらにJR富良野駅前には「北の国から」資料館があります。
- 名称・・・拾ってきた家
- 所在地・・・北海道富良野市
- アクセス・・・JR富良野線「富良野」駅から、ふらのバス「麓郷」行、約40分「麓郷」下車。
- 開館時間
(4月下旬〜11月下旬)9:30〜18:00
(11月下旬〜4月下旬)10:00〜16:00 - 休館日・・・無休
- 入場料・・・大人500円 小学生以下無料
3施設(拾ってきた家/麓郷の森/五郎の石の家)共通券 1,200円 - 公式サイト・・・なし(運営はふらの観光協会)
この情報は、2016年6月現在です。
「北の国から」はフジテレビ系列で1981年から1982年まで放送された倉本聰脚本のTVドラマで、その人気から翌1983年にスペシャルドラマが放送され、2002年までスペシャルドラマが制作されました。
このドラマは、東京から富良野に帰郷した主人公をめぐる様々な出来事を、富良野の大自然を舞台に描いたものです。ドラマをきっかけに、富良野を訪れる観光客が増加し、今では全国に名前の知れた一大観光エリアとなっています。
物がこんなに 捨てられていくなら(純と結の家の前の看板より)
オイラ、拾ってきて 生き返らせてやる!
だって 絶対失礼じゃねえか
捨てられちまう そういう物に
それを懸命に 作った方々に
あんたの親爺さんが 汗水たらして作ったものを
あんた 簡単に捨てられるか? え?
黒板五郎
施設の中は、自然の森をそのまま使い、いくつかの家が配置されています。
入口を入って最初に、スキー場のゴンドラを活用した休憩施設のようなものが目に入ります。
純と結の家
1台のバスを丸ごと使って作った廃材の家。
シリーズ最終回の「'02遺言」で、富良野市内に暮らす純と結を麓郷に呼び戻すため、五郎が造った家。
道北バスで使われていた富士重工5E型ボディを持つバスで、説明板によると、東京の排気ガス規制で使用できなくなったバスが北海道で利用されることになり、古い路線バスが処分された、とのこと。基礎ができた後、自走してここまで来て、そのバスを囲むように家が建てられたそうです。
バスの運転席部分は和室になっており、畳敷きとなり、囲碁なども置かれています。バスの後部は座席を利用したソファのあるリビングルームになっています。そのほかにも、上下スライド型のバスの窓が2階の出窓など各所に再利用されており、台所ではつり革が鍋掛け・ふきん掛け用に再利用されています。
雪子さんのアトリエと住居
五郎さんが義妹の雪子さんのために、拾ってきた廃棄物や解体された家の木材を利用して建てた家。
木材のチップ運搬用のトラックのコンテナを中心に置き、タイヤのホイールを木造部分の基礎にしています。10t、20tクラスのトラックを支えるホイールで、3弾に重ねてコンクリートを流し込んで強度を増しているそうです。
2階の出窓などには、スキー場のゴンドラが活用されているほか、ウィスキーの角瓶を明り取りの小窓にしたり、自動車の窓ガラスを家の窓に使ったりしています。冷蔵庫の扉の内側を小物入れにするなどの工夫も見られます。また勝手口の風除室には、使われなくなった電話ボックスが活用されています。
正彦とすみえの家
中畑木材の娘すみえと、その夫清水正彦(柳葉敏郎)の新居。屋根はシャッター、居間は貨物のコンテナ、ゴンドラ、金庫などの再利用で作られています。
コンテナの荷重表示の部分にわざとペンキの上塗りがされずに残されており、何を材料に使ったがが分かるようになっています。ちなみに荷重は5tと書いてありました。国鉄コンテナのようです。
五郎さんの4番目の家
五郎さんが石の家を建てる前まで犬のアキナと一緒に暮らしていた家で、中畑木材のオガ小屋を改造したものだと説明板に書いてあります。
家の前には犬小屋も建っています。