80年代のバス・・・そのあと

岩手県交通1(オリジナル路線車)

譲受車によって車両代替が進む岩手県交通で,1980年代までのオリジナル車も次第に活躍の場を狭めてきています。2000年代に入り、そろそろ全国的にも姿を見なくなったモノコックボディの路線バスなどの最後の活躍記録です。
なお、解説文は撮影時点での状況に基づいています。

岩22か1526
岩22か1526

撮影:岩手県交通ファン様(大迫BT 2003.4)

岩手県交通 いすゞK-ECM430(1980年式)
岩22か1526

撮影:53様(矢巾営業所 2003.8)

岩手県交通のオリジナルの大型車が2003年まで残っていました。
大型車とはいっても9m級で、大型車としては末期にまとまって入ったうちの1台です。
左は大迫でスクールバスに使用中の姿。右は廃車直前に矢巾営業所に留置中の姿です。

(注)撮影者からの情報によりますと,2003年9月に廃車になりました。

岩22か1679
岩22か1679

撮影:53様(大迫バスセンター 2003.8)

岩手県交通 いすゞK-CCM410(1981年式)

大迫でスクールバスに活躍するものコックボディ中型車の残党。大迫中学校の表示からして,上のECM430の後任についているのでしょうか。

岩22か1719
岩22か1719

撮影:岩手県交通ファン様(滝沢営業所 2002.9)

岩手県交通 いすゞK-CCM410(1982年式)

岩手県交通では全域で見ることの出来たCCM410のうち末期の車両です。沿岸部にあった車両ですが、いつのまにか盛岡市内線へ転じており、「病院周り線」などに使用されているようです。
余談ですが、“その頃”に滝沢営業所にCCMはいなかったのですが、数日間だけ「岩22か1189」が青山町線に使用されており、「滝沢営業所にCCM転入か!」と個人的にエキサイトしたことがありましたが、ぬか喜びに終わりました。

岩22か1863
岩22か1863

撮影:53様(滝沢営業所 2003.8)

岩手県交通 いすゞK-CCM370(1982年式)

上の岩22か1719ともども「病院周り線」のため盛岡市内線入りした中型車です。こちらの短いタイプの中型車は、“その頃”は盛岡市内線では見ることはできませんでした。
なお、岩22か1719もそうなのですが、フォグランプがバンパー上に移設されており、一見CDMのように見えます。

岩200か20
岩200か20

撮影:53様(大船渡営業所 2005.8.22)

岩手県交通 いすゞK-CCM370(1982年式)

そろそろ貴重な車両として注目される順番が来る頃かと思いますが、モノコックボディの中型車CCM
写真の車両は国際興業貸切カラーですが、廃止代替バスの車両は貸切登録と言う意味でこのカラーになるようです。古い車両ですが、綺麗に塗るとあまり古さを感じません。新車に近い頃を知っているとなおさらです。

岩22か1875
岩22か1875

撮影:カレン様(花巻バスターミナル 2004.4.25)

岩手県交通 いすゞK-CDM410(1983年式)

毎年増備が続いたCCM/CDM系の最終増備車となったK-CDM410です。フォグランプの位置が前年までのCCMと変わっています。
いすゞのエンブレムはそのままに岩手県交通の社紋が追加されているほか,バスカードのシールがついている点などが“その頃”と異なる点。それでも,赤い文字の「スクール」の方向幕などは,当時からの花巻地区の特徴を伝えています。
なお,花巻営業所は2003年4月に営業所から車庫へ格下げされ,名称を花巻バスターミナルと変えたそうです。

岩22か2024
岩22か2024

撮影:53様(北上営業所 2003.8)

岩手県交通 いすゞP-LR312J(1984年式)

県交通で初めて導入されたキュービックタイプの路線バス。同期の車両の中では早くに廃車になった車両もありますが,まだ活躍中。
車内の座席モケットが、登場時の青から明るい赤に変わっています。

岩22か2140
岩22か2140

撮影:岩手県交通ファン様(北上営業所 2005.6.25)

岩手県交通 いすゞP-LR312F(1985年式)

中型の短尺車で、この世代では1985年と1986年に1両ずつ導入されただけで終わりました。
正面は当時あった「ワンマン」表示がなくなり、黒いモールも撤去されているため、だいぶスッキリした感じになっています。

岩22か2144
岩22か2144

撮影:カレン様(北上営業所 2004.4.25)

岩手県交通 いすゞP-LR312J(1985年式)

モデルチェンジ直後から導入が続いた最新型だったLRも,今では古参車。それも冷房がないため肩身が狭くなっているようです。こうして薄汚れて営業所の隅にいると,古くなった事を実感します。
撮影者によると,現在では江釣子ショッピングセンターのお買物バスに使用されているそうです。せっかくの系統幕は結局使用されずじまいでした。

岩手22き459
岩手22き459

撮影:海さん様(新庄霊園 2008.4.20)

岩手県交通 いすゞU-LR332J(1991年式)

私が岩手県を去ってから導入された車両ですが、もう古い部類になりました。
岩山定期観光線に使用するため先代の1980年式の後継として入ったもの。盛岡市の補助による購入のため、代替が早く、それも冷房付きメトロ窓車という当時としては破格の仕様でした。
岩手22き459 その後も10年くらいで代替されていくのかと思っていましたが、この車両は撮影時点で17年目。まだ当初の目的通りに使用されているようです。

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80s岩手県のバス“その頃”