“その頃”別の角度から
oyan様(1979年撮影)2・・・北上
oyan様からいただいた1979年の写真です。1976年の岩手県交通成立から間もない時期の北上駅前で撮影したもの。まだ花巻バスや岩手県南バス時代の車両が中心です。特に県南バスでは貸切格下げ車が多かったので、ここでもローカル路線で活躍する観光タイプが見られます。
岩22か52 岩22か12 岩手県交通 日野RE100(1971年式)
撮影:oyan様(北上駅 1979.1)
北上駅前ですれ違う元岩手県南バスと元花巻バス。3年前までは別の会社のバスのすれ違いでしたが、今は同じ会社です。
両方とも1971年式ですが、左の元岩手県南バスは帝国ボディ、右の花巻バスは金産ボディです。県南バスの方は、中ドアツーマン車に前ドアを増設したもので、この時期既に前ドアが設置されているのが窓越しに分かります。
岩22か550
撮影:oyan様(北上車庫 1979.1)
岩手県交通 三菱MR490(1965年式)
撮影:oyan様(北上駅 1979.1)
元花巻バスですが、神奈川中央交通から譲受した車両を、一部のみ塗り替えて使用しているもの。地色と裾の赤色は神奈中時代のままですが、正面の赤色と側面の青帯は花巻バスに合わせて塗り替えられています。
登録番号からして、1974年に岩手ナンバー登録されています。
盛岡地区と同様で、旧社名の上にシールで岩手県交通と貼られています。
岩22か557
撮影:oyan様(北上駅 1979.1)
岩手県交通 日野RB10(1965年式)
撮影:oyan様(北上駅 1979.1)
やはり神奈川中央交通から譲受した車両を、一部のみ塗り替えて使用している元花巻バス。こちらは日野車です。
新社名は青帯の所にちゃんとペンキで書かれています。このあたりの違いは配置営業所によるのでしょうか。
岩22か1023
撮影:oyan様(北上駅 1979.1)
岩手県交通 日野RB10(1967年式)
富士重工製ボディの日野のワンマンカー。県南バス時代から譲受が続いていた元京浜急行ですが、この車両は1977年頃の就役なので、県交通カラーになっています。
元京浜急行のRB10には、帝国ボディ、金産ボディ、富士重工ボディがありました。
岩手県交通 日野RB10P(1966年式)
撮影:oyan様(北上駅 1979.1)
岩2く1480
前ドアのエアサス車で、岩手県南バスのオリジナル車両です。貸切バスとして購入したものと思われますが、中ドアの増設を前提にしているようで、中央の狭い窓の脇には「入口」と表示するための小窓も設けられています。
結局は前ドア車のまま一生を終えた車両です。
岩22か481
撮影:oyan様(北上駅 1979.1)
岩手県交通 日野RB10P(1966年式)
撮影:oyan様(北上駅 1979.1)
岩手県南バスカラーの前ドア車。日野車ですが富士重工製ボディ。県南バスがどこかから譲受して貸切バスとして使用してきたものを、路線バスに格下げしたものだと思われます。
「岩手県交通」の社名は、旧花巻バスでは旧社名の上からシール張りでしたが、県南バスではちゃんと車体に書かれているようです。
岩22か279
撮影:oyan様(北上駅 1979.1)
岩手県交通 日野RB120(1966年式)
撮影:oyan様(北上駅 1979.1)
岩手県南バスカラーの中ドアツーマン車。長尺車両でありながらツーマン車というのは、ワンマンカーが普及する直前の旺盛な需要のあった時期を示していますが、これは東武鉄道からの移籍車であることが分かっています。岩手県南バスでは複数台を譲受したようで、その後、同形車の廃車体が複数報告されています。
「北上」と書いた方向幕の幅が少し短いですが、恐らく古いバスからの流用でしょう。
岩22か722
撮影:oyan様(北上駅 1979.1)
岩手県交通 日野RE100(1976年式)
「横川目」の方向幕を出して北上駅方向へ走る日野車。これは岩手県南バス最後の新車のうちの1台。車齢は新しいのですが、県南バスカラーでしかもバス窓車なので、外観的に新しく見えたかどうかは分かりません。