1970年代奥の細道
秋北バス4(前ドア車)
板橋不二男様から頂いた1970年代撮影の秋北バスの写真を掲載します。ここでは、路線タイプながら前ドアの車両をまとめます。十和田湖方面の路線をはじめ、観光路線や中距離路線を多く持つため、前ドア車はこれまでにも多く導入されており、貸切バスとの兼用車でもあったようです。
1965年式までは中ドア増設でワンマン化され、前ドアで残っているのは1966〜72年式でしたが、どれもほとんど同じスタイルで、見ているだけだと退屈になります。
秋2い898
撮影:板橋不二男様(能代営業所 1977.8.11)
秋北バス いすゞBU10P(1966年式)
秋北バスでは数多い前ドア車。昭和40年代には、ほぼ同じ仕様で毎年導入されていたようです。1966年には895〜906(忌番あり)の10両が入っています。
前ドアの脇には、サービスボックスのようなものがあり、木製のような茶色に銀色の縁が見えます。
秋2い905
撮影:板橋不二男様(大館駅前営業所 1977)
秋北バス いすゞBU10P(1966年式)
同型車。
前面標識灯が青紫色なので、当初から路線バスだったようです。車内にはセパレートの2人掛けシートが並びます。
秋2い1028
撮影:板橋不二男様(能代営業所 1977.8.11)
秋北バス いすゞBU10(1967年式)
1967(昭和42)年には21両が入っています。しかし、この年式だけはリーフサスです。
前面マーカーランプとラジオアンテナは撤去されたようです。
方向幕は「三倉鼻」。
秋2い1032
撮影:板橋不二男様(能代営業所 1977.8.11)
秋北バス いすゞBU10(1967年式)
同型車ですが、塞がれた前面のマーカーランプ痕が残ります。
方向幕は「森岳経由落合」。
秋2い1040
撮影:板橋不二男様(鷹巣営業所 1977.8)
秋北バス いすゞBU10(1967年式)
同型車で、マーカーランプがそのまま残ります。青紫色のライトなので、路線バス。格下げの際にわざわざ変えたとは考えにくいので、元々の路線バスだったのでしょう。このタイプの全車両に共通する特徴です。
最前席の前には、薄緑色の仕切り板があるのみで、サービスボックスはありません。
方向幕は略字で「鷹巣」。
秋2い1051
撮影:板橋不二男様(米内沢営業所 1975頃)
秋北バス いすゞBU10(1967年式)
やはり同型車で、マーカーランプは屋根上の3つは青紫ですが、車端の二つは燈色。屋根上にはラジオアンテナがあるという折衷型。これこそ兼用車ということでしょうか。
方向幕は「米内沢営業所」。
秋2い1371
撮影:板橋不二男様(大館駅前営業所 1977)
秋北バス いすゞBU10P(1969年式)
1969年の前ドア車からエアサスに戻りました。見た目は変わりません。正面の3連のマーカーランプはなくなりました。
ウィンカーが新標準品に変わっていますが、同ロットの他の車両は旧部品なので、この車両のみ交換された可能性があります。
秋2い1373
撮影:板橋不二男様(米内沢営業所 1975頃)
秋北バス いすゞBU10P(1969年式)
同型車ですが、1371と比べると、ウィンカーが古い形状です。こちらが原形と思われます。
細かいことですが、フロント脇に国旗を掲げるポールがついています。
秋2い1376
撮影:板橋不二男様(十和田湖休屋 1973.10)
秋北バス いすゞBU10P(1969年式)
十和田湖〜大館間の路線バスで使用されているところ。このような目的であれば、この仕様で入れた理由も分かります。
秋2い1406
撮影:板橋不二男様(能代営業所 1977.8.11)
秋北バス いすゞBU10P(1969年式)
同型車です。
方向幕は「山谷」。
秋2い1594
撮影:板橋不二男様(大館営業所 1977.8.11)
秋北バス いすゞBU10P(1970年式)
撮影:板橋不二男様(大館営業所 1977.8.11)
1970年式の前ドア車もエアサスで、10両が同一仕様で導入されています。セパレートのハイバックシートを持つ貸切仕様ですが、後面には方向幕があります。
このあたりから4と9を忌番として避けることをやめたようです。
秋2い1604
撮影:板橋不二男様(鷹巣営業所 1977.8)
秋北バス いすゞBU10P(1969年式)
同様の前ドア車で、この時は「秋北観光」と表示し、窓の中には歓迎用紙もありますので、貸切に使われています。
秋2い1689
撮影:板橋不二男様(大館営業所 1977.8.11)
秋北バス いすゞBU10P(1971年式)
1971年の前ドア車も前年までと同一仕様のようです。秋22い1689〜1697の10両が入っています。車内にはセパレートのハイバックシートが見えます。
やはり路線バスに使用されており、「早口」と方向幕に表示されています。
秋2い1692
撮影:板橋不二男様(二ツ井営業所 1977.8)
秋北バス いすゞBU10P(1971年式)
撮影:板橋不二男様(二ツ井営業所 1977.8)
1971年式の前ドア車で、この時は貸切に使用されており、正面方向幕には「秋北観光」と出しています。
後面に方向幕がある仕様も変わらずで、隣りの秋2い1082(1967年式)も同じような後ろ姿です。
秋2い1693
撮影:板橋不二男様(大館営業所 1977.8.11)
秋北バス いすゞBU10P(1971年式)
同型車。前ドア脇にサービスボックスがあり、もともと貸切仕様だったことが分かります。
この時点では路線バスに使用されており、「大渕岱」と方向幕に表示されています。
秋22あ111
撮影:板橋不二男様(大館営業所 1977.8.11)
秋北バス いすゞBU10P(1972年式)
デラックス車導入後も、サッシ窓の前ドア車も継続導入され、1972年には秋22あ107〜111の5両が入っています。このタイプはこれが最後になります。
やはりこの時点では路線バスに格下げされており、「御坂回り大舘駅」と出ています。