1970年代奥の細道

岩手県北バス1(路線バス)

板橋不二男様から頂いた1970年代撮影の岩手県北バスの写真を掲載します。
先ずは路線タイプの車両をまとめます。バス窓やサッシ窓などの車両ということで、路線バスでもメトロ窓の車両は別稿とします。

岩2く6112
岩2く6112

撮影:板橋不二男様(宮古主管営業所 1977.3.19)

岩手県北自動車 いすゞBA10N(1968年式)
岩2く6112

撮影:板橋不二男様(宮古主管営業所 1977.3.19)

岩手県北バスには珍しいいすゞ車ですが、中ドア専用シャーシでナロー幅という特殊な車。後継となるであろう中型バスより小さいサイズです。恐らく山間部の狭隘路の路線用にわざわざ選択された車種だと思われます。
ナンバーを見ると後に「八幡平樹氷号」と名付けられたボンネットバスの続き番号になっています。いすゞ−川崎の組み合わせも同じです。
方向幕には「宮古駅−神倉」と出ており、宮古市南西部に向かう路線に使われています。

岩2く6161
岩2く6161

撮影:板橋不二男様(宮古主管営業所 1977.3.19)

岩手県北自動車 いすゞBA20N(1969年式)
岩2く6161

撮影:板橋不二男様(宮古主管営業所 1977.3.19)

岩2く6112と同じナロー車ですが、こちらは前ドア車。車体長も若干長くなっています。
塗り分けの妙は、こちらの車両を見るとよく分かります。側面は、バス窓の場合スタンディウィンドウの部分がクリーム色になるのが県北バスの標準であり、川崎のサッシ窓でも上段部分がクリーム色です。
方向幕には「宮古駅−田代」と出ています。国道106号線の川井村にある地名でしょうか。

岩22か657
岩22か657

撮影:板橋不二男様(宮古駅 1977)

岩手県北自動車 日野RE100

バス窓の前ドア車で、県北バスの自社発注車だといっても通じる車両ですが、フロントオーバーハングが短い1972年以前の車両でありながら、岩手ナンバーでの登録は1975年、前ドア次位の窓に空の側面方向幕があるなど、譲受車と思われる車両です。後面窓は2枚ガラスで、東武鉄道に仕様の近い車両が存在しました。
型式は推定です。(注1)

岩22か502
岩22か502

撮影:板橋不二男様(宮古営業所 1977.3.19)

岩手県北自動車 日野RE120(1974年式)

この角度の写真しかありませんのが、前面に「中乗り前降り」の看板がありますので、2ドア車であることが分かります。また、前面の方向幕に系統幕が併設されています。
過去にWeb上によく似た車両の写った画像があり、標準尺車、中ドア引き戸、前輪フェンダに縁ありなどの特徴は判明しており、型式と年式を推察しています。

岩22か570
岩22か570

撮影:板橋不二男様(東八幡平営業所 1977.3.14)

岩手県北自動車 いすゞTSD40改(1964年式)

仙台市交通局より購入した富士重工ボディのボンネットバスで、後に「八幡平雪原号」の名前がついた車両。ボンネットの前方にはいかめしいウィンチが付きます。
正面窓周りの赤の塗り分けが、1980年代とは若干異なります。

岩2く6163
岩2く6163

撮影:板橋不二男様(東八幡平営業所 1977.3.14)

岩手県北自動車 いすゞTSD40改(1971年式)

比較的新しい北村製作所製ボディのボンネットバスで、後に「八幡平白銀号」と名付けられた車両。
バスの向こうに岩手山が見えます。

(注1) farewellsong様(当サイト掲示板2017.2.27)によると、このバスの前歴は東武鉄道ではないとのこと。東武鉄道では、1968年以降の車両は前面方向幕横のマーカーランプがなくなり、バス協ウィンカーとの組み合わせは日野車では存在しないとのこと。また後部2枚ガラスの路線車はなかったとのこと。
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80s岩手県のバス“その頃”