安比高原のスキー輸送
岩手県のスキー場といえば、八幡平や雫石などが知名度の高さを誇っていましたが、大手資本による大規模なリゾート開発で、1980年代には安比高原スキー場が注目を浴び始めていました。岩手県北バスでは盛岡からの急行バスに加えて、東京からの会員制スキーバス「ツィンクルライナー」を運行するなど、積極姿勢を見せていました。
安比高原行急行バス発車
撮影:盛岡駅(1987.12.31)
盛岡駅4番ホームから発車する安比高原行き急行バス。
なお、ちょっと気になるのは、左後ろに見える岩手観光バスのハイデッカーⅢ型。私自身見た覚えのない車両なのですが、ちゃっかり写真に写っていました。この時期、岩手観光バスは中古車や前構部改造により、スケルトン化を進め始めていたようです。
安比高原到着
撮影:安比高原スキー場(1988.1.4)
大勢のスキー客を乗せて安比高原に到着したスキーバス。家族連れのファミリースキーヤーがバスを降りてきます。
後ろには、盛岡駅や竜ケ森駅へ戻る車両が待機しています。スキー客輸送に路線バスが大活躍していた頃、それもモノコックボディ平屋根車が全盛期の時代です。
待機する貸切バス
撮影:安比高原スキー場(1988.1.4)
貸切バスも待機しています。岩手県北バス、岩手観光バス、JR東日本バス。
貸切バスには、スケルトンタイプが増加しつつありましたが、モノコックボディでもハイデッカーならまだ通用する時代でした。
花輪線列車
撮影:竜ヶ森駅(1988.1.4)
JR花輪線もスキー客輸送に活躍。スキー帰りの乗客の待つ竜ケ森駅に到着する列車。まだ盛岡カラーへ塗り替えの過渡期です。
竜ヶ森駅に着いた花輪線列車から、親子連れのスキー客が降り立ちました。
撮影:竜ヶ森駅(1987.3.20)
羽後交通のスキー置き場
撮影:盛岡市内(1985.12.1)
羽後交通の盛岡〜田沢湖線は、冬季になると田沢湖スキー場行きになります。大きな荷物やスキーの車内持込みに備えて、最前部の座席を外してスキー置き場にしていました。
車両は日産ディーゼルの路線タイプ前ドア車。運賃表示器はなく、運転席後に三角表を掲示しているのが分かります。