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モノクラス特急「たざわ」
東北地方を東西に走る数ある支線の中で、田沢湖線ほど東北新幹線開業の恩恵を大きく受けた路線はなかったでしょう。東北新幹線と秋田とを結ぶ短絡線として、電車特急の走る路線に立身出世を遂げました。
もっとも、主役の特急「たざわ」は、グリーン車を持たない6両編成のモノクラス編成。更に1986年10月改正から編成の短縮が図られ、5両編成や3両編成と言うおよそ特急らしからぬ姿になってしまったのです。
この時代、国鉄列車は、無意味な長大編成から輸送力に応じた短編成へと合理的な変化を遂げているさなかでした。都市間を早く結ぶことが特急列車の使命であって、豪華さや大きさは必ずしも必要がない。そういう時代の始まりでした。
刈り入れ始まる
撮影:大釜−盛岡(1986.9.30)
黄金色に実った稲の刈入れが進む中、盛岡盆地を行く6両編成の特急「たざわ」。6両編成でも短く見えた時代は、間もなく6両編成が長く見える時代へと変わります。
背後に見える尖った山は姫神山。神秘的な稜線が、男性的な岩手山とは対照的な山です。
3005M,たざわ5号。
撮影:大釜−盛岡(1986.10.5)
刈り入れ進む
1986年10月のダイヤ改正で更にモノクラス化が進み、5両編成の登場です。先頭車の電動車(クモハ)は改造により生まれました。
3004M,たざわ4号。
岩手山とサイドビュー
撮影:大釜−盛岡(1986.10.5)
田沢湖線から望む岩手山は、盛岡から見るより少し緩やかな稜線が特徴。手前の山に隠れた部分も大きく、迫力には欠けます。
中間車に運転台部分のユニットを取付けたブロック工法により誕生したクモハのサイドビューです。
雪晴れ
撮影:大釜−盛岡(1987.3)
中でも最短編成は3両編成。これまでの特急列車の常識では考えられなかった長さです。
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