いすゞキュービック(1990年)
いすゞキュービックLVは、1984年にいすゞの路線バスとしてフルモデルチェンジの上登場したバスで、正面のカーブを描いた1枚窓が特徴です。1990年に平成元年排ガス規制に対応したモデルチェンジを行った時のカタログがこちらです。
新宿ワシントンホテル(東京都)
カタログ表紙
画像:いすゞ自動車カタログ(1990)
撮影:新宿区(2019.4.6)
表紙の写真は、新宿副都心ですが、超高層ビル街から南側を向いたアングル。後ろに聳える壁面が曲線を描いた建物は、新宿ワシントンホテル。左側にちらっと見えるビルは新宿NSビルです。
「広尾橋」と書いたバス停標識が立っていますが、もちろんここにそんなバス停はなく、撮影用の大道具だと思います。そもそも本来この角度は道路上のはずですが、歩道がカーブを描いたロータリーになっているので、合成写真かもしれません。
聖地に行ってみると、ちょうどリムジンバスの3台が行き交う場面に遭遇。にもかかわらず、それまで1台も走っていなかった自転車が2台もやってきて、セレガRに被るという仕打ちを受けました。
画像:いすゞ自動車カタログ(1990)
こちらの写真を見ると、表紙の写真ともども、合成写真であることがよく分かります。
表紙は新宿ワシントンホテルが見える都庁通り(現在の名前)ですが、こちらの写真は同じ「広尾橋」のバス停が立っているものの、住友ビルの東側にある議事堂通り(現在の名前)です。
画像:いすゞ自動車カタログ(1990)
ここで気になるモデルの男性に注目します。
どうして彼は、ベルト付の背広を着ているのでしょう。当時こういう背広、あったんでしょうか。私は既に社会人になっていた時期ですが、着たことはありません。
また、彼は常に鋭い眼力で、誰かの背後から接近していくという行動パターンを取っています。実写版ゴルゴさんか素顔のデーモン閣下かも知れません。
神奈川県庁(神奈川県)
画像:いすゞ自動車カタログ(1990)
撮影:横浜市(2019.2.16)
側面から流し撮りでとらえた画像は、背景に石造りのしっかりした建物が見えます。これは神奈川県庁です。現在は、耐震工事が進行中でした。
画像:いすゞ自動車カタログ(1990)
撮影:横浜市(2019.2.16)
神奈川県庁の写真を特定できたのは、まず最初にこちらの場所が特定できたからでした。カタログでは、キュービックのフロントウインドウが、いかに良好視界であるかを示すため、道路のセンターライン周辺から見た画像を載せています。
この道の突き当りに球場の照明塔のようなものが見え、街中にあるこんな大きな球場といえば横浜スタジアムだろうと考えたのです。
ちょうど神奈川県庁の前から横浜スタジアム方面を見ると、そこが聖地でした。
横浜ベイブリッジ(神奈川県)
画像:いすゞ自動車カタログ(1990)
撮影:横浜市(2019.2.16)
この流れからすると、ここは横浜ベイブリッジ。
同じような写真を撮るためには、自分で運転しながら、というわけにはいきません。そこで、YCATから羽田空港行きのリムジンバスの最前席に陣取らせていただき、同じような場所でシャッターを押しました。ちょうど、神奈川中央交通のリムジンバスが走ってきました。