岩手県交通のカラーバラエティ

3.前身3社(岩手県南バス)


岩手県交通は、1976年に岩手中央バス、花巻バス、岩手県南バスの3社が合併して成立しました。
ここでは、それら旧3社時代のカラーデザインを振り返ります。
なお、掲載した中には、岩手県交通に引き継がれる前に姿を消したデザインも存在します。

岩手県南バス

岩手県南バスは、県南部、沿岸部のかなり広いエリアで営業展開しています。1976年の岩手県交通成立まで、独立資本を貫きました。

3-1 岩手県南バスカラー
〜1976(昭51)年 (1987年まで使用)
岩手県南バス

日産デ4R82(1966年式)

岩手県南バスの標準的なカラーデザイン。貸切バス、路線バス問わず、このカラーに塗られていました。
側面には、社紋とI.K.Bの文字が入りますが、中古で購入した車両にはついていない場合もありました。
1976年に岩手県交通成立直前まで、このカラーで納車されています。 (注1)

3-2 岩手県南バス・貸切カラー
1967(昭42)年 (1970〜74年頃まで使用)
岩手県南バス

日野RB10P(1967年式)岩2く1513
参考:IBC「いわてアーカイブの旅」第62回「出稼ぎ訪問」

岩手県南バス

岩手県南バスが一時的に採用したと思われる貸切カラー。資本関係のある岩手急行バスとの共通性の高いデザインですが、窓下のブルーのラインは、その後に設立される岩手県交通のカラーデザインともつながります。
新車としては1967年式のみが採用され、在来車の塗り替えも行われたものの、早くに通常の岩手県南バスカラーに戻されたようです。(注2)

(注1)
県南バスカラーの新車の最終車は、岩手県南バス時代の1976年5月に納車されている。しかし、譲受車に関しては、1976年9月に登録された岩22か806が最終車であり、岩手県交通成立後も県南バスカラーで塗装されていた例もある。
(注2)
1967年式のみは、社紋の位置が貸切カラーの青帯を避けた位置になっていることから、新車時に貸切カラーだったことが分かる。この前後の年式の貸切車(1966年式及び1970年式)は社紋の位置が高いため、通常の県南バスカラーで新造されたと思われる。
IBC「いわてアーカイブの旅」第62回「出稼ぎ訪問」に1970年に撮影されたこのカラーの車両(1966年式と1967年式)が写っていることから、少なくとも1966年式の車両は貸切カラーに塗り替えられている。
しかし、これらは、1975年には岩手県南バスカラーになっているため、1970〜75年の間に、貸切カラーは姿を消したと思われる。
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