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BU04の一生
2005年秋。岩手県交通で最後の
BU04が登録を抹消されたと言う話を聞きました。
思えば、国際興業から最初の
BU04が岩手県交通入りしたのは、私が岩手県で生活を始めたのとほぼ同じ頃。1973年式の1号車は
岩22か2000と言うキリのいいナンバー。以後、相次いで岩手県交通入りした
BU04は、岩手県交通の車種統一に大きく寄与し、また時代ごとには、カラーデザイン統一や冷房化などをも推進しました。
今回、これら一時代を作った
BU04の引退にあわせ、これまで53様から頂いていた写真を並べて、国際興業から岩手県に転じてきて引退するまでの姿を場面順にして眺めてみたいと思います。
(写真の順序は、撮影時期ではなく、各
BU04の一生の相対的な時期を基準にしています。)
国際興業時代
撮影:53様(大宮駅 1984.8.11)
国際興業で活躍中のBU04。1978年式のサブエンジン冷房車です。車番は5052。
仲間入りまで一休み
撮影:53様(矢巾営業所 1991.8)
国際興業から岩手県交通に買い取られ、矢巾営業所で整備を待つBU04(5052)です。
後ろには既に県交通カラーにお化粧された仲間がデビューを今か今かと待っています。隣にいるのは残念ながら廃車となった県交通オリジナルのECM430。
もうすぐ県交通
撮影:53様(釜石営業所 1985.8)
岩手県交通カラーへの塗り替えが始まりました。大量に転入してきた中古車両は、自社工場で順次整備されていきます。
まずは白い色を塗って、続いて下半分のシルバーを塗っているところです。
写真は後部にエンジン通気孔がある1973年式。
岩手県交通が完成!
撮影:53様(江刺工場 1984.8.8)
白と銀にブルーのラインが入った岩手県交通カラーに塗り終わり、新車同然の装いのBU04(1973年式)。仮ナンバーをつけられ、これから岩手ナンバーへの正式登録となります。この車両は何番になるんでしょうか。
新しい仕事場へ
撮影:53様(江刺工場付近 1991.9.3)
美しく整備されたBU04は、陸運事務所で登録され、それぞれの配属営業所へと散って行きます。
そんな仮ナンバーでの回送場面を捉えた珍しい写真です。
1991年撮影と言うことですので、1978年式くらいでしょうか。
誇らしげな沿岸デビュー
撮影:53様(釜石 1985.8)
デビュー間もないピカピカの県交通カラーも誇らしげなBU04。1973年式で、盛岡地区への集中投入かと思いきや、花巻、一関などにも配置され、遅れて釜石にも姿を見せた初期の車両です。
滝沢営業所にて
撮影:53様(滝沢営業所 1991.8)
第2陣である1974年式ですが、滝沢営業所に配属され、盛岡市内線で使用される車両です。
大量に転入して来たこの車両は、岩手県交通の車種統一に大きく貢献しました。
県南・県央部でも主力車種に
撮影:53様(北上営業所 1991.8)
北上営業所に配属された1974年式。盛岡地区に多く入った1973年式は三方シート主体でしたが、この年式からは前向き座席になり、郡部での使用にも耐える座席配置となりました。
そういえば一関には、三方シートの1973年式に廃車車両の前向きシート(緑色)を取付けた車両もいました。
年季の入った後ろ姿
撮影:53様(青山町 1991.8)
1974年式のBU04。1986年に岩手県交通で活躍を始めた車両ですが、転入から5年を経たこの時、後姿を見る限り、塗装がひび割れるなど壮絶な姿を見せています。
後部方向幕の広告板は、方向幕部分を中心に取付けられるため、このように系統幕がはみ出す感じになります。
最終期の車両
撮影:53様(一関営業所 2004.8.18)
21世紀に入ると、BU04は全国的にも珍しい存在になり、岩手県交通でも急激に淘汰が進みます。
BU04の中でも最終期の1980年式サブエンジン冷房車。いつ廃車になってもおかしくない状況の中、車検を取った後の姿のようです。
廃車になって
撮影:53様(矢巾営業所 1991.8)
盛岡地区の車両は、廃車になるとたいてい矢巾営業所の奥に並べられ、解体、または誰かに引き取られるのを待つのが常です。
1973〜74年式と思われるBU04がナンバーをはずされて並んでいます。6〜7年前に国際興業カラーのまま並んでいた同じ場所に、2度目の人生を終えて佇みます。この後彼らはどこへ行くのでしょう。中には物置として第3の人生を歩むものもあるのかもしれません。
下の写真は、窓に貼られた伝票(?)。譲渡先が書かれています。
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