こないだ、おばさん方が電車でキャーキャー騒ぐのに遭遇。
3人組のひとりが、偶然車内で妹に出会ったらしく、
「これ妹なの」
「いつもお世話になっております」
それに対し、紹介された2人は、
「いやだあ、嘘でしょう? 嘘でしょう?(エンドレスリピート)」
「あらだってあなた、見ず知らずの方にそんなこと言うわけないじゃないの、ねえ? こちらこそお世話になっております」
「あら……そんなことってあるのねえ」に至るまで、
「嘘でしょう?」を何回聞いたことやら。
普通なら「うるせーなババア」とイラついて終わるとこですが、
ふと思いました。
声のボリュームは大きいけれど、この方々、みんな丁寧な言葉遣いなんですよね。
おばさんというより、雰囲気としては昔の映画で見る女学生に近い。
女学生がキャピキャピと話に花を咲かせていると思えば、むしろ車内に爽やかな風が吹くようではないですか。
きっとこの方々は、若い頃からこういう話し方だったのだろうなあ、と思いました。
で、見た目は年相応になってはいるが、心は未だ乙女のままなのだろうな、と。
違う日の車内。
ふたり掛けの座席の隣に座っていた若い女が、
電車がピタリと止まってからおもむろに立ち始め、しかも荷物が隣のわたしにぶつかりそうになって、こちらが避けてもお構いなし。
それを見て思いました。
あれがオバサンだ、と。
女の真の年齢は見かけにあらず。
あれが見かけも年輪を経たら、まさに最強だと思いました。 |