とある匂いをかぐ度に、特定の記憶が呼び覚まされる……というのはよくある話であ
る。
と同時に、とある声を聞くと……という人間も世の中にはいるのではないだろうか。
それは人によって、市原悦子だったり、古川太一郎だったり、ピンクの電話の「よし子ちゃん」だったりするかもしれない。
それがひとりであるとも限らないだろう。己が郷愁を呼び起こす声の存在に気づかな
いまま一生を終えてゆく者もいるだろう。
大上段なマクラになってしまったが、しかし少なくともわたしには確かに、そんな声が「在る」ことを知ってしまったのである。
あの王国(キングダム)で。
開園したばかりの時間でやっていたイベントから聞こえた、なつかしい甘い声が、わたしをガガッとアニメとかアニメとかアニメとか(要するにアニメのみ)で騒ぎのたうち回っていた中学生時代へと連れ戻したのである。
ええっ!?
確か「ランド」の「エレ○トリカルパレード」じゃ、
「佐久間レイに聞こえる、違うかもしれない、けどとっても佐久間レイっぽい声」
だったはずなのに!!
「シー」では、
「水谷優子」(断定)
じゃん!!
うわあああぁぁぁー。
水谷優子さんつったら、アレっすよ!! アレ!!
いや、いろいろあるんだけど、わたしにとっては、アレ!!!
うへぇー。
(回想中の間)
……おかげで生まれて初めて「黒ネズミ(メス)」に好感を持ちましたよ。
ありがとう水谷優子様。(自分にとって特別な声と知った以上、敬称なしでは恐れ多いッス)
勿論そんな「シー」滞在は、すげー楽しかったです。
「ああ、あの頃さんざん友人たちと議論し合った(笑いながら)かの『歌唱』も、今やこんな立派に……」
いやいや、そんな言論は水谷様に対して失礼ッス!!
今のはナシ。
「シー」に行く目的、ひとつ増えました。
つーか「シー」自体よりも大きな目的にまで膨らみそうです。
アルコールも飲めちゃう「シー」が、わたしにとっては中坊へと戻る旅になるのね……。 |