2日間、雨混じりの天気が続いた。 今日は、予報は曇りで午後遅くは晴れである。 よし、山だ。 久しぶりに平谷側から経ヶ岳に登ることにする。 天気がよくなってくれば、岩屋越回りもやってみるか。 などと考えながら、平谷から登り始める。 車は一台もなし。 山道に入ってまもなく、10メートルほど先の山腹で、 「ブァオウ!」と一唸りし、イノシシが2頭駆け上がっていった。 普通は「ブヒッ!」という豚の仲間を感じさせる声を発するのだが、 よっぽど驚いたか、思わぬ侵入者に抗議したかったのか、 気合いの入った声だった。 その後はしっとりとした道をてくてくと進んでいく。 変化のある道を楽しみながら、平谷越に着いた。 平谷越の雰囲気が好きだ。 どこからか山の仲間がふと現れそうな、出会いの辻である。 鎖場を進みながら、経ヶ岳山頂へ。 ガスで何も見えない白い世界。 さすがに誰もいないか。 なら、ゆっくり構えようと、腰を下ろすと・・・ んっ、パラパラという音・・・ 雨粒が落ちてきた。 山頂からちょっと戻った登山道でしばし雨をしのぐ。 こりゃ、岩屋越はまたの機会とするしかない。 しばらく待ったが、やみそうもないので、平谷越に戻って昼食とすることにした。 夏の暑い日、木陰のありがたさを感じるものだが、 雨の日も木陰のありがたさを感じる。 かなりの雨を葉っぱがはじいてくれる。 平谷越で静かな時間を過ごす。 が、雨が強くなってきた。 予報と違うしっかりとした雨模様となった。 急いで帰路に着く。 雨あしが一層強まったので、雨具とザックカバーを装着する。 ここまで装着すれば、あとは雨の日の出で立ちで落ち着いて歩ける。 濡れた葉っぱの美しさを感じたり、 ギンリョウソウの大群に目を丸くしたりしながら、 下っていった。 雨の静かな歩きもまたいいものである。 |
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