舞岳〜平谷越〜経ヶ岳〜多良岳〜五家原岳
一人で登る 2008.2.22 |
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場所 |
長崎県大村市・高来町 |
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標高 |
舞岳867m
経ヶ岳1078m
多良岳983m
五家原岳1057m
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歩く標高差 |
.累積1600m |
歩行距離 |
約14Km |
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所要時間 |
大人
約9時間 |
八丁林道駐車場〜70分〜舞岳〜15分〜舞岳巻道〜30分〜平谷越〜25分〜経ヶ岳〜25分〜中山越〜45分〜西岳〜30分〜国見岳〜5分〜多良岳〜20分〜金泉寺〜40分〜中岳〜30分〜五家原岳〜30分〜横峰越〜90分〜八丁林道駐車場 |
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データ |
気温はまだまだ低いが春の気配を感じる季節になってきた。
半年ぶりに多良山系に行くことが叶い、一日たっぷり歩くことにする。
登山口に着くと風が強い。気象庁の発表によると春一番だった。
多良の山々は白いガスの中である。でもきっと後で姿を見せてくれるはずと、舞岳を目指す。
舞岳はいきなりの急登り。息をきらしながらもうれしくなる。この急登がいいんだなあ。
舞岳のお気に入りの展望岩で小休止。まだ多良の峰はガスの中で、かすかにシルエットを見せてくれる程度である。
舞岳ではシャクナゲの芽の付き方を観察する。昨年よりは芽つきはいいようだが、それでもいっぱい付いているとは言えないようだ。シャクナゲの頃に舞岳にまた行けるといいなあと思いながら、先を急ぐ。
舞岳の巻道を経て、平谷越に向かう。まだだとは思いつつもマンサクの黄色い花に出会いたかった。
しかし、マンサクはまだまだ蕾のままで、黄色い花弁を伸ばすには至っていないようだ。
平谷越からは凍った岩場を慎重に登っていく。島の歩きではそれほど不自由を感じていなかったが、靴底もだいぶすり減っているようで、思わずツルリとなりそうになる。おまけに突風がすごい。これは春一番に間違いないと思いながら冷えた耳に手をあてる。
経ヶ岳山頂には某大学のワンゲル部の若者がいた。とても気持ちのいい青年たちだ。ちょっと元気をもらった気持ちになる。山頂に立つと少しずつ晴れてきた。多良岳や五家原岳も見えるようになった。なんせ島の山を歩いているだけなので、どこまで歩けるか体に聞きながらの登山である。五家原岳まで行けるといいなと思いつつ、経ヶ岳を後にした。
笹岳の横のマンサクも寒さで風を拒むように固い蕾のままだ。マンサクが咲くと、あちこちが黄色くなる多良岳の斜面が目に入るようになるのだが、もちろんまだその気配はない。
西岳を経て、まずは国見岳へ。マンサクの咲き具合を見たかった。ここのマンサクもまだ蕾のままだった。しかし、しっかりとした黄色い蕾は、3月初めの美しい多良の春を飾るに違いないことを想像させてくれた。
多良岳をあとにして、金泉寺へ。小屋外のベンチで昼食とする。経ヶ岳でいつもお世話になっていたAさんとも会うことができた。Aさんには多良のいろいろなルートやそのときとぎの情報をいつも教えていただいていた。健脚の極みのAさんのように歩きたいと心密かな目標でもあった人である。たっぷり多良を歩いて、知っている方々とお会いすると、もう1年前にタイムスリップしたようだ。私の中では、多良の時間は止まっているのである。ずっと多良はあの日のままだ。
金泉寺から五家原岳へ。この道はいつもロングコースのラストを飾るのに使っていた。そのため、登る標高差は大したことないのだが、とてもきつい坂という印象の道である。ただ今日は春一番の強風に体はほどよく冷やされ、ゆっくりと気持ちよく歩くことができた。
五家原山頂ではテレビ塔にあたる風の音がすさまじかった。しばし休憩して、下山する。
横峰越から黒木の里へ。この道は変化もあり、歩きやすく楽しい道である。
ロングルートを終えて、見える黒木の里への道は、いつも心密かなウィニングロードでもある。
今日のルートを歩き通せたという心地よさに、思わず一人で両手を上げて、にんまりする道である。
一日たっぷり多良歩き。疲労感も心地よく、何度も振り返りながら、大村市内に向かった。
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登り初めは峰々はガスの中。
舞岳のいきなりの急登に体がしびれる。
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おきに入りの岩場から、ちょっとだけ見え隠れする西岳。
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舞岳のシャクナゲの芽は去年よりはよさそうである。
がいっぱいついているというわけではない。
写真みたいに三つ写せる場所はたくさんはないような状態である。
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舞岳山頂を経て、巻き道を通り、平谷越へ。
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平谷越近くにあるソーメンの滝は、凍っていて美しい姿を見せてくれた。
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経ヶ岳山頂を経て、すべる道を多良岳方面に。
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笹岳が近くなると、美しい木肌のヒメシャラの木がいくつも見えるようになる。
笹岳の横を越えると、多良岳の鋭鋒が見えてくる。
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国見岳でのマンサクはまだ蕾のままだった。
ただ笹岳の横よりは少し開きかけかなあという感じ。
春の風が吹くのをじっと待つ蕾たち。
マンサクには青い空がよく似合う。
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金泉寺では懐かしい方ともお会いでき、大好きな木漏れ日の道を五家原岳へ。
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五家原岳に向かう途中、西野越の先で一人の登山者を抜いて歩いていた。
時間も午後2時過ぎだし、抜いてから1時間近く経っているので、後ろに追いつく人は誰もいないと思っていた。
歩いて、考え事に夢中になっていたそのとき、
すぐ後ろの耳元で、
「すみません・・・」
との声。心臓が止まりそうなくらいびっくりした。
トレイルランニングをされている方だった。
あまりにふいで、こっちが驚きの大きな声をあげてしまい大変失礼なことをしてしまった。
風が強く、まったく後ろからの気配を感じていなかった。
あれがライオンなら間違いなく喰われていたなあ・・・
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五家原岳の鉄塔にあたる風の轟音に少々びびる。
多良山系をゆっくりながめて、大好きな癒しの道を下山した。
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山道を下りて、舗装路を歩く。
黒木の里が見えるこの道は、一人だけのウィニングロードである。
誰も知らないそのガッツポーズを、五家原岳が背後から見守っていた。
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たっぷりの多良歩き・・・
また、次の機会を楽しみに・・・
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