省エネ・マシンの製作 2000年

ラットエンジニアリングが参加した省エネカーレースのマイレッジ・マラソンです。最後の大会では小野測器賞をいただきました。

モデルはどこ?

検討モデルは7個作っています。どこかにモデルがあるはずなのですが、、、?

車輌は2.5ケ月で製作しています。全長2410ミリです。フレーム構成はパイプ構造。コーナリング時には内輪側に荷重をかけて走行を安定させることを考えました。ハンモック状のシートが左右にスイングする機構です。この水平スイング機構によりドライバーの身体を内輪側に移動させます。

車体は自転車を強く意識し、自転車の親しみやすさ、カラクリ的なおもしろさを表現したつもりです。いままでと同様、一人で鈴鹿サーキットの乗用車往復を考えた分割式にもなっています。自転車でいうデモンターブル機構。輪行スタイルと言った方がわかりやすいでしょうか。ということで車体は総クロームメッキ。(写真右が前)

タイヤ径は700Cです。ドライバーの股のところから立ち上がったハンドル部から前輪のヘッド部をタイロッドで操舵します。

フロント回りは自転車そのものです。ハブやブレーキレバーなども専用設計でこのために製作しています。下部前方に伸びている部材は足置きです。

シート部はパイプ枠とFRP製パネルの組み合わせ。シートの下に彎曲したレールがあり、ゴムタイヤにより左右にスイングします。見た目のおもしろさを考えて、ゴムタイヤをあえて見えるようにしました。

このシートは乗り心地が良さそうに見えますが、腹筋運動のようにドライバーの胸が圧迫されていますので呼吸するのが苦しかったですね。

エンジンはホンダ製揚水ポンプ用49cc、4ストです。前回のものよりも大きいものを使いました。リコイリング式で滑車を使いドライバーの肩越しに始動します。

チェーンによる2段減速で左輪の駆動です。ここに付けたカム操作式の噛み合いクラッチをハンドル部からワイヤーで操作します。右輪は内拡式の自製ドラムブレーキをつけました。ハブなども専用設計です。

小野測器賞をいただきました。賞状と副賞の回転数測定器です。ありがとうございました。

約500台の参加がありました。走行結果はもうちょっとで完走だったリタイヤです。出走が最後の方だったのでサーキット内は数台しか走行していなくて、走行は目立ったものになりました。ブッチギリの独走。(ちょっと意味合いは違うけど)

最後の大会では小野測器賞。われわれ参加者はマシンを作って出場するだけですが、長い間、大会を運営くださった方々にはほんとうに御苦労さまでした。ありがとうございました。

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