日蓮宗妙厳山信隆寺(茅ヶ崎市) | トップへ |

合掌。急に寒い・・・ついこの間までTシャツで過ごせていたのに…衣替えが間に合ってない!私の大好きな心地よい秋は何処へ?と思う今日この頃、皆様如何お過ごしですか。
と、住職が冒頭の挨拶をしましたが、今号は私「副住職・佳奨」がタイムスの本文を仰せつかりました。宜しくお願い致します。
一年の中で特別な日、「今日は○○の日だ!」と意識する日ってどれくらいありますでしょうか。暦の上では年末年始、大晦日と元旦はやはり特別です。そのほかに節分・春分の日・GW・お盆・秋分の日・クリスマス…個人的には誕生日、結婚記念日、大切な方のご命日。人によっては試験日・締切日・一粒万倍日などなど。
少し考えてみたけれども…「あんまり意識する日ってないかも」と思われた方がいらっしゃいましたら是非ともこの暦を見てみてください。一日一日に何かしらの出来事があります。例えば一月十五日。「小正月」と書いてあります。正月、旧正月などは聞いたことがありますが、果たして小正月とは。昔は月の満ち欠けを基準として一年の長さを決めていて、旧暦の一月十五日は満月になる日だったそうです。かねてより日本人は満月をめでたいものとして考えていたため、この一月十五日を「一年の始まり」と捉え、お祝い事をしていました。それから新暦へと変更するにあたって月の満ち欠けではなく、日にちで決めることとなり、今の一月一日を「大正月」、一月十五日を「小正月」と区別しています。この小正月を祝う行事として今でも行われているのが、「どんど焼き」です。左義長・さいと焼き・とんどなど各地で様々な呼称がありますが、ここ今宿では「どんど焼き」と呼ばれます。お正月に飾った門松や注連飾り、書初めなどを持ち寄って焼きます。民俗学的には、門松や注連飾りで出迎えた歳徳神や先祖の霊を炎の煙とともに見送る意味があったとされています。私が子どもの頃のどんど焼きといえばお団子を持って行って、大人に焼いてもらって食べるというものでしたが、昔からの伝統として、その燃やしている炎でお餅やお団子を焼いて食べることや、焼いてるときに出る煙に包まれることで、その年一年間を無病息災で過ごせるといった意義があるようです。焦げてススだらけでちょっと固いお団子。決して美味しいと言えるものではありませんでしたが、砂糖醤油につけて食べる・・・なんか癖になる感じを今でも覚えています。
私にとって個人的に意識する特別な日の一つに 十一月一日 があります。翌年二月十日までの百日間の修行(荒行堂)が始まる日です。今から三年前の令和四年の十一月一日(もう三年も前かと常々思います〔笑〕)。その日はまるで私の気持ちを体現したかのような曇天の空模様でした。覚悟をもって志願した修行のはずでしたが、始まる直前は鬱々とした気持ちでいっぱいで、「早く終わってほしい」と始まる前からどんよりしていました。修行が始まる前に開会式のような儀式があるのですが、その時点ですでに薄い衣をまとって裸足となります。十一月の曇っている日、結構冷えます。足元を吹き抜ける風の冷たさが一層気持ちを暗くしていきました。
日本気象協会のデータによると令和四年の十一月は高気圧に覆われる日が多く、比較的暖かく穏やかな日が多かった。十二月は冬型の気圧配置により、寒気が南下して気温が大きく下がった。年明け一月は冬型の気圧配置が居座り、平年よりも気温が低く、関東地方は最低気温が氷点下を記録したところも多々あった。とあります。
言われてみれば十一月はまだ穏やかだった気がします。十二月に入るとだんだん気温が下がって一月は本当に寒かったと記憶が蘇ります。しかし今年は初日の十一月一日から寒かったです…私は今でも十一月一日から百日間お寺で水行を行っているのですが、最初が一番冷たかったんじゃないかと思うくらい、水が冷たかったです。「それでこそ修行」と言えばその通りですが、二月十日まで残り約九十日、修行僧の皆様の無事の成満を祈るばかりです。
この時期になると多くの人が「ついこの間、新年を迎えたばかりなのに、もう年末ですね」と言います。私自身も社会人になってから、時の経過があっという間だと年々実感しています。学生の頃はあんなにも授業の時間が長く、時間なんてあり余るくらいあると思っていたのですが…テレビ番組の情報では「こどもはその時その時、周りで起こる全てのことに関心が向き、感動するなどして心が動くから時間を長く感じる。一方で大人になると既に体験したことばかりになるので感動が減るため、あっさりと時間が過ぎていくと感じる」とのことです。毎日毎日時間に追われ、あっという間に時が過ぎていくのが大人になるということなのかもしれません。
「たった一度の人生、むなしく過ごして後悔することなかれ」
日蓮聖人はこう教えてくださります。
令和八年はこの暦を開くことを毎日の習慣とし、「今日はなんの日だろう」「今日は何かあったかな」と一日一日を意識する毎日を過ごしていただきたいと思います。
南無妙法蓮華経