我も又被災者の如く食事さえ |
通らず毎日点滴を受く |
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急逝せし姪の家族も新聞に |
記載をされて初めて逢えし |
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五十年も経ちし父の忌の朝に |
酒を供えて父に語りぬ |
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教え子に囲まれ花束受く教師 |
春の日浴びて輝きており |
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テレビやら雑誌に新聞オウム教 |
幼児迄にも知れ渡りおり |
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山肌を削りし径を登り行き |
橋立見える丘で蕗摘む |
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蓬刈りどくだみ車前草採り混ぜて |
軒に吊るしてお茶を愉しむ |
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夏野菜黄色に雨焼け萎るるに |
野山の草花萌える長雨 |
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ふつふつと日照り続きの神の井戸 |
涸れる事無く水満ちており |
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宿題の得意な科目分担し |
写し書きするユニークな子等は |
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立ち止まり話をしては歩むる媼 |
朝の散歩の愉しき時間 |
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重たいネ頑張ってネと背の孫は |
言葉巧みに吾を励ます |
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おばあちゃん有り難うネと指吸う |
孫は夢路で我が背にいるらし |
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遠征より帰りし吾子の大袋 |
汗を包んでどっさと帰る |
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香ばしき匂い漂う豆腐やの |
前を過ぐれば夜明けも近し |
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