Paratheraps synspilus

Hubbs, 1935
別名 RED-HEAD-CICHLID.QUETZAL-CICHLID.PASTEL-CICHLID.
synspilus. synspilum.synspilaと呼び方は色々であるが、
Viejaならsynspila  Paratherapsならsynspilus と呼ぶのが正しいようである。
分布はグアテマラ、ベリーズ、メキシコ。




2004年2月4日

バレンタインには少し早いが久しぶりに通販で我が家にやってきたニューフェイスである。
サイズは11.5cm。出身はメキシコ・チアパス州。
面構えは精悍であるし、背鰭と尾鰭の大きさがこのサイズにしては見事である。
左が送られてきた袋に入ったままの画像である。
水温合わせだけをして、90cmの水槽にポチャリと魚だけ入れてあげた。
次の日には冷凍赤虫を入れると、パクパクと食べていた。
どうやらビビリはそんなに無いようであるが、人工飼料にはまったく見向きもしなかった。
しかし四国へ遊びに行って帰ってきたときに、チャッピーさんにもらったスペシャルフードを与えると少し興味をもったようで、
それからは底に落ちた餌を少しずつ食べているようである。

魚を育てる楽しみがまた始まった。




で、これが少し水槽に馴染んだかなと思われる時期である。
冬の通販はどうしても導入時に白点にさせてしまう。
こいつも例に漏れずそうなってしまったのだが白点は見事に退治。
しかし、とある事情で違う水槽のゴッドマニィ&スペクタに伝染してしまった。
スペクタの白点だけはまだ治っていない。
本当にスペクタは白点に特別弱い気がする。

話をシンスピに戻して、
実は3カ月ぐらい前に東京に行ったときに、
シンスピを飼おうという気持ちが芽生えていたのである。 
長い時間がかかってしまったが、やっと自分なりの相棒に出会えたという実感がある。

Thank you, アクア・ビースト。






2004年3月8日

約一ヶ月経ちまして15cmに成長しました。
スクスクと大きくなってくれているようだ。

3月6日に我が家で集まって飲んだのだが、そのときにまおちゃんが
『けんさん、シンスピの尻尾になんか付いてますよ!』と問題発言(笑。
『虫みたいっすよ』と………
いやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!
どれどれと見てみると確かに尾鰭の真ん中上の付け根に近い方に何か付いている。色は薄いピンクというか白というかそんなような色。
虫?できもの?直径2ミリぐらいの丸いものであった。
本で調べてみる。
イカリ虫?のように長く伸びているものではないようだ。
エピスチリス(ツリガネ虫)?そんなに多くの微生物が付いているようではないようだ。
魚ジラミ?体長5ミリ〜10ミリ?そんなに大きくないし動きまわらない。
とにかくその日は塩を入れて様子をみることにした。
そして月曜、『観賞魚マニュアル、病気の診断と治療 畑井喜志雄 訳』の本を見ながら診断するがやはり分からない。
しいて言えば乳頭腫?鯉や金魚にはよくあるらしいが、熱帯魚にもあるのかなあ。
虫にしろ、できものにしろ、取ってしまえ!と私は短気ではないのだが何かしたかったのでシンスピの手術を開始した。
網で掬う。あまり暴れない良い子だ。
まずはピンセットでつまんでみる。固い。取れそうにない。
ナイフ?ナイフはどこだ。使うときに限って無い。
カッターを探す。あっ、ナイフがあった。物はきちんと置く場所を決めておこう(苦笑。
ナイフで慎重に削り取るような感じで作業を進める。
なんとか取れたように思う。正体はグチャグチャになってしまって良くわからない。
寄生虫というよりは、魚の鰭に何か固いものができているという感じであった。
鰭条と鰭条の間の鰭にできていたので、たこやいぼの類でもないようだった。
イソジンを塗り、グリーンFの黄色い粉も擦り込んで、メジャーでサイズを測り、
水槽にお帰りいただく。なんとか無事に終わったようだが、再発するのか?
しばらく気をつけて見守っていくことにしよう。
荒治療を施したが、ビビリも無く、餌をバクバク食っている頼もしいヤツである。

2004年4月

ジワジワと大きくなっています。
餌食いは抜群に良くなってきました。
まだ沈下性の小粒な餌と冷凍赤虫しか食べませんが。

で、今回は私の足を相手に怒っている写真なんですが、
興奮するとごらんとおり、身体全体が青黒っぽくなります。

尾鰭に付いている物は、やはりなんだか分からず、どうも人間で言うと軟骨のような感じです。
掬い上げて削ってみたり色々な薬品を試してみたのだが、どうも消える様子はないです。
大きくなってくる様子もないようなので、現在は放置してます。

QUETZAL-CICHLIDのQUETZALと言うのはケツァルと発音し、
手塚治虫氏の火の鳥のモデルになったと言われている中米に生息する美しい鳥の名前であり、グアテマラでは通貨の単位にもなっている。




2004年7月

久しぶりのお目見え(笑。
サイズは23cmぐらい。
太ることもなく上手く大きくなり、体高も出始めてきました。
体の後半部分は黒いところが薄くなるとオレンジ色が出現します。
なんだか赤い仮面をかぶっていて、目のまわりだけ出しているように見えます(笑。

餌は相変わらず冷凍赤虫とディスカス色揚げ沈下性のみです。
最近、腹が減っていると生きたエビを食べるようになりましたが
一匹食べたら満足するようです(苦笑。

噂では『けんさんはこのシンスピを気に入ってない』とか言われているようだが(笑、とんでもないのである。
これほどスクスクと育ってくれる魚は楽しいし、鰭なんかも見ていて飽きないほど美しい。
後は大きくなって発情したときにどんなカラーを見せてくれるのか。
今でも頭は燃えるように真っ赤に染まることがあり、十分に綺麗ではあるのだが。
めっちゃ、期待の星ですよ。洋○山さん!(爆。



2004年9月

サイズ的には27cmぐらい。
大きくなるにつれて全体的には色が薄くなり、
身体の後ろ部分にはうっすらとオレンジ色の発色が出てきて
腹はブルーぽくなり、印象としてはノーマルのシンスピに近づいてきた?という感じです。

成長速度は早いように思いますがお腹の周りがすごく痩せています。
これはさるプロのお方に聞いたところ、脂肪が少ないだけとのことで
脂肪分の多いエサを与えるとふっくらしてくるだろうとのことでした。
最近は浮上性の胚芽餌も食べてくれるようになりました。

ところでシンガポールの自然池にシンスピが生息しているようです。
どういう事情でそうなったのかは知りませんが、
今後、ますますこういうことが多くなっていくのでしょう。
メキシコでは食用にティラピアを政府レベルで放流していると聞きます。
何十年か何百年後、愛するシクラソマたちはどうなっているのでしょうね。
ラテンの宝石といわれるシクラソマたちが絶滅するようなことだけにはなって欲しくないものです。



2004年12月

大きさは28cmぐらいでしょうか。
ここにきてあまり成長していないようです。
身体の厚みもあまり出てきません。

現在はまた餌に苦労しています。
小粒で柔らかい餌しか食べてくれません。
スティックタイプなどは口に入れてグチュグチュして吐き出します。

朝はまったく色が出てなくて、夜になれば綺麗な発色を見せてくれます。
一日のリズムがわかっているんでしょうかね。

ああ、もちろん♂です(笑。






2005年5月

少し逞しくなりました。
なんか知らない間に成長していますね(苦笑。
迫力とともに攻撃性も増し、オラオラ〜言うてます。

透明のモエビは食べるようになりましたが、ザリガニはまだ食べません。
まだ我が家に着て一年と三ヶ月…
もっともっと成長してくれるでしょうか。

極美シンスピと言われている様な個体のように、
体の後半部分のオレンジ色の発色は、
このタイプではうっすらとは確認できるものの、強くは出ないようです。
そちらを狙いたい場合は、ベリーズ産かグアテマラ産あたりを狙ってみるのも
面白いかもですね。
結果はどうなるかまったくわかりませんが、私も水槽に余裕ができたらまだまだ追求してみたい種であります。




2005年9月

うちのシンスピのチン○ン公開です(笑。
ちょっと分かりづらいですが、一本の筒が出ていて先が画像のように
両サイドが黒く尖っている感じです。
まぁここまで大きくなってくれると輸精管だとわかりやすいですが、
小さい頃の判別はやはり肉眼では難しいかもしれませんね。
それに人間のものもいろんな形があるように、同じ魚種でもいろんなパターンがあるように思いますし(爆。
タマゴを産んだ後の♀の輸卵管だけははっきりすぎるほどわかりますが。
大きさは30cmに届いているでしょうか。
横幅も増してきましたが、うちのビファと比べるとまだまだです。
最近は成長の速度が見た目にはわからないくらい遅いですが
じわじわとは大きくなっているように思います
三年経ったときにどのようになっているか楽しみです。























2006年2月

二年経ちました。
赤みは現在薄れてきています。
全体的に少し黄色っぽくなったというか、色あせたというかそんな感じです。
鰭の色も抜けてしまっていますね。
まさかもう燃え尽きたのでしょうか(笑。

じわじわと厚みも増してきているのだが、どうしてもうちのビファと比べてしまうので、
まだ少し迫力に欠ける感じはします。
とにかくまだ成長しつづけてはいるようです。

少し上唇が小さくおちょぼ口のようなイメージを受けます。


2006年4月

三月の末、90cm水槽二段置きの上にいるマクリの写真を撮っていたところ、
下段でシンスピが足の動きにびっくりしたのか大暴れ。
30秒ほど水槽の中であちこちにぶつかりながら突進を繰り返し、
息絶えるような感じでひっくり返ってしまいました。

その後、起き上がることさえもできず呼吸も荒くもうだめか(悲)…と思いました。
体が傷だらけだったので消毒の意味で塩を入れ、エアレーションのみを強化し、
様子を見守っていると、二日ほどでなんとか動き出しました。
それでも思うように泳げない、浮けないようで水槽の隅でじっとガラスによりかかっていました。

一週間くらいで水槽の中を動き回るようになりましたが、浮くことができないので
水槽の底をハイハイのように移動です。
餌にも興味を示さず、悲しそうな目でこちらを見ています(涙。

そんな状態が一週間ぐらい続いたでしょうか。
4/17の朝、ふと見ると自力で浮いていました。まだ泳ぎはぎこちなく、
呼吸も荒く口をパクパクしていますが、なんとか早く普通の状態に回復し餌を口にして欲しいものです
頭の傷も痛々しいですがこれでもずいぶんと良くなりました。



2006年6月

シンスピ君、完全復活です。
泳げるようにようにはなったものの、呼吸が荒く餌を口にしないのが、
かなり長く続いていたので半ば諦めていましたが、
最近は餌食いもよくなり、元気いっぱいに威嚇もしてくれます。


二月のGoodshotと今回のを比べると少し成長しているかと思われますが
もう少し大きく迫力のある体型になって欲しいです。












2006年10月

バランスの良い体型に育ったと思いますが大きさはあまり伸びてこないです。
ボディの尾鰭側半分の黄色がもう少し濃くなってくれたらさぞ美しいだろうなと思います。
オデコのコブももう少しだけぷっくりして欲しいかな。

さてこのコブですが、
我が家では混泳も繁殖もしていないせいなのかすべてのシクラソマにおいてあまり発達しておりません。
コブを大きく見せる必要がないから大きくならないのか、それともホルモンのなにかが関係しているのか。
フラワーホーンなどでは生餌を追いかける興奮がコブの成長に影響するとかしないとか…
シンスピではないけども生餌は他のシクラソマにはときどき与えてはいるのですけどね…
いずれにせよなんらかの刺激による興奮状態がコブの発達に関係があるのは間違いなさそうです。







2006年11月

シンスピの様子がおかしくなりました。
胸鰭両方の付け根が肉眼でもはっきりと異常を確認できるぐらい腫れて充血しています。
鰭にも少し血が滲んでいるようです。
なにかが寄生しているようには見えないし、鰭腐れのようにも見えません。
呼吸も少し速く、考えられるのはエロモナスぐらいでしょうか。
抵抗力が落ちて感染してしまったのかもしれません。
とりあえず上部濾過槽と外部濾過槽の両方を清掃、そしてエルバージュを薄めに投入して様子を見てみます。






























2007年6月

前年の鰭付近の充血は完治し、絶好調とはいかなくともなにげなく暮らしていたシンスピでしたが、
ある日突然、仕事を終え部屋に上がると息絶えていました。
かなり水槽内で暴れたらしく、水槽の周りは水がかなりこぼれて、
魚体はかなり損傷が激しく頭も体もボロボロになっておりました。
同居魚はシノドンティスと小型プレコ2匹ですので、
他魚に攻撃されたものではないと思います。

三年と少しの付き合いで終わってしまいました。
2006年4月に起こったような水槽内での突進の繰り返しが原因だと思われますが、
部屋には誰も入ってないし、なぜそんなことになったのかがよくわからず悔しいです。
同じパニック症のマクリも心配ですが、こいつの暴れは今のところ短時間で収まるみたいです。
あまりにも痛々しい姿に写真は撮れませんでした。
最終的なサイズは33cmでした。
シンスピの小部屋、これにて完結。。。

Good Shot!    画像をクリックすると拡大されます。

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