Paratheraps fenestratus
Guenther,18602002年12月、第一陣ワイルド・フェネスト入荷!
日本に久しぶりにシクラソマの入荷ラッシュがあった年末。
かねてから欲しかったフェネストも入ってきたので、通販にて購入を決意。
画像を何枚か送ってもらい、選びに選んだ結果、この個体を送ってもらうことにする。
♂でありますようにと願いを込めて一匹入魂である。
他のと比べてスレンダーな体型、背びれの立派さ、頬の赤みにかけたのである。
後にこの選び方は間違いであったことに気付く。
私の中ではフェネストは幼魚の時期からぽっちゃりしている方が♂ではないかという結論に達している。
とにかく90水槽をセパで仕切り、60ワイドのスペースで飼育を開始した。
すくすくと大きくなり、二週間後に単独で産卵した。
健気に卵を守っている。
それは孵化しないのだよ!私が掃除するしかないのだよ。
しかしなぜうちに来る魚はみんな短期間で卵を産んでしまうのだろう。
アフリカンシクリッドもそうであると思うが、繁殖を目的としない単独飼育の♀は辛すぎるのである。
2003年5月のフェネスト♀である。
現在、ボコーティと90cm水槽で苛められることもなく過ごしている。
産卵は単独で産んだ一回きりで、卵を産んだ♀の成長具合はどんなものかと研究しているところである。
成長はやはりかなり緩やかである。大きさはまだ16cmぐらいであろうか。
他のシクラソマ達にどんどん追い抜かれていく。
餌はしっかりと食べているようなのだが。
さてここ最近のフェネスト入荷ラッシュには首をかしげてしまう。
なぜ、こんなにも急にワイルドのフェネストがたくさん入ってくるのか。
しかも成魚サイズはまったく入ってこないのも少し疑問ではある。
生息地としてあげられているのは、Rio coatzacoalcosの限られた流域。
Rio Chachalacas. Actopan.そして Papaloapanである。
Rio Champoton. Usumacintaにも生息のデータは記されている。
リベンジはなるのか?
さて2003年1月、上記のフェネストに卵を産まれて気が狂った私は、かねてからチェックしていたフェネストワイルドスーパーレッドなるものに手を出した。
大きさは3cmほどである。万が一を考えて二匹購入した。
店長に『なぜこの大きさでスーパーレッドってわかるの?ワイルドじゃないでしょ?』
等のいちゃもんをつけたのだが価格は変わらなかった。
とにかく90cm水槽の60ワイドのスペースに一緒に入れて飼育を開始した。
この画像は二号の方だがほとんど体格的な差はなかった。
しかし一号の方が圧倒的に強い。苛められた二号は結局、横の残りのスペースへ。
30cm×45cmのスペースである。
ここで『スーパーレッド』という名前は捨ててしまい、フェネストのピンクバリエーションなる個体について少し触れておこう。
Aqualogでは追加シールにて紹介されていて Lago Catemaco産となっている。
お世辞にも綺麗とは言えない画像が掲載されている。
洋書『Cichlids of nouth and central America』Donaldo Conkel著によると、RED
fenestratum “SP. CONKEL”として紹介されている。
しかしそれらの個体にも縦のラインや横のバンドもなく、うちの個体は???である。
お断り。
フェネストラータムの部屋であるが、このフェネストラータム・スーパーレッドなる個体が、純血のフェネストラータムであるという
確証はありません。
こっちが一号である。
順調に大きくなり、2003年5月初旬の画像である。
餌は一号の方はなんでも食べるし量も半端ではない。
キャット、カーニバル、ベジタブル、ディスカスフード、冷凍エビ等、水槽に入れたものはなんでも餌と認識し一気に飲み込んでいるようだ。私の指まで食べようとする。
二号の方は好き嫌いが激しく、ベジタブルしか口にしなくなった。それも何度も吐き出してはまた食べるといった感じで同じ水槽で飼育しているのにサイズにとても差ができた。
私としてはこちらの一号が♂であろうとの考えで、二匹を比べている。
二号のほうは体高もなくほっそりしているし、各鰭も少し小さいような感じである。
しかしこの発色のまま大きくなられても、少し寂しい気がするのだが。
2003年6月、二号である。
めっ、♀だ。やっぱり。
多分今までの経験上、こいつは♀である。
二匹買っておいて良かった。
こちら二号は現在10cmほどである。
しかし、スーパーレッドって
単に色が出ないフェネストなの?
なんだかやるせないこの頃である。
同じく2003年6月、一号である。
こちら一号はすでに15cmを越している。
なかなかに頼もしい顔つきである。
顔がややブルーでピンクのスポットが入っている。
ボディはうろこにブルーが乗ってきそうな感じではあるが、どのようになるのであろうか。
最近ニッソーの上部濾過のストレーナーを外す技を覚えた。
現在上部濾過でレイシーを使用していないのはこの水槽だけである。
私は成魚になるまでの成長期にはこれでもかというぐらい餌を与えるので、
パワーのないポンプでは糞だらけになってしまう。
ボーナスもらうまでもうちょっと待ってちょーだいねという感じである。
2003年7月 1号
こちらはもう疑うべくもなく♂個体であろう。
サイズも20cm近くになってきている。
発色はわかりにくいが、薄いピンクの地でうっすらとブルーがのっている。
鰭は普通のフェネストと同じような感じであろうか。
各地からノーマルのフェネスト画像を送ってもらったりするのであるが、
やっぱりノーマルのフェネストの方が美しいなと感じるこの頃である。
まあ、どう変わっていくのかという楽しみもあるので、
こいつは最後までしっかりと育ててみたい。
2003年7月 2号。
疑うまでもなく♀個体である。
発情モードに入りしっかりとピコットさん(輸卵管)も登場である。
セパ越しの♂に向かいしきりに体を震わせ、媚びている。
サイズの方はオスよりも随分と小さく、15cmもないくらいである。
実は無頼漢のフグヲに『こいつらが二匹とも♀だったら、俺はもうシクラソマやめるから魚全部あげるよ』と約束していたのである。
どうやら私のシクラソマ飼育はまだ続きそうである。
2003年8月
♂一号君、あまり変化なしである。
二号ちゃんの方は、買ったショップに引き取ってもらった。
その個体をこのページを見てくれている人が買ってくれたようで
メールをいただいた。
気に入っていただいているということで、ありがたい話である。
一号君であるが、セパ越しの魚がいなくなったことで
ビビリ&拒食に陥った。
しかし隣にグットラータムを持ってきたことにより、
またいつもの元気な一号君に戻っている。
同じく8月、フェネスト♀のその後であるが。
いつの間にそんなに大きくなってるんだ?という成長振りである。
ボコーティとの混泳のため目立つことなく、たまに苛められているのであるが。
餌の時間には、たくましくバカバカと食っている。
発情すると、顔のピンクは濃くなり、ボディには数本の横バンドとブルーが
発色し、なかなか綺麗に変身する。
これがフェネスト・ピンクだ!
チャッピー殿の個体である。
私もまさか実物を見れるとは思わなかった。
まさしくネットでも日本国内では
販売しているのも見たことが無い
レア種である。
チャッピー殿の了解をいただき、
私のフェネスト部屋で紹介させていただくことにした。
Lago catemaco産 ワイルド個体である。
後ろのニカラグエンセも綺麗だよ。
2003年10月
フェネスト♀の二度目の単独産卵である。
顔の向きは画像の左斜め上の方向である。
今回は産卵管にスポットを当ててみた。
ぶちゅっと飛び出て、少し前に反ったようなカーブ。
パラテラプスの産卵管はこういうのが多い。
ちなみに♂の輸精管は、出ていたとしても斜め後方に
尖がったように出ていることが多い。
しかし、セパ越しに♂がいるというのに、
なぜ独りで産んでしまうのだろうか。
ちょうどプロ野球の日本シリーズを見ているときに産卵が始まり
およそ三時間ぐらいかけて、セパレーターを卵まみれにしてくれた。
いっそのこと、自分で食べてくれ!とやるせない気持になる。
2004年1月
ほとんど変化のないフェネ君である。
サイズは少しずつ少しずつ膨らんでいるような気がする。
でも下のGOODSHOTを見比べてみるとやっぱり成長しているんだなあと感じさせられる。
長さ的にはまだ22cmぐらいであろうか。
我が家のパラテラプスにしては成長が遅すぎる。
鰭も小さめであるし、やはりブリード個体だったんだろうなと感じざるを得ない。
ジャンプが好きなようで良く飛び上がっては水槽上部にぶつかっている。
おかげで頭の怪我は一向に治らない。
隣に30cmのフラワーホーンを移動させたのだが、ビビルどころかセパ越しに噛み合おうとしていらっしゃる(笑。
セパ外して一回シバイテもらうか?と聞いたら頭をプルプルと振っていた。……と思う。
言っておきますが、写真写りは良い様に見えるかもしれませんが、実際の魚はしょぼいです(爆。
お約束の中国名は『墨西哥麗體魚』
あーあ、普通のフェネストが飼いたいなあ(笑。
2004年5月
実寸体長25cm。
体高も出て、見た目は小さく見えるのだが、
かなり成長していたようだ。
最後まで見届けようと思っていたにも関わらず、
引き取ってもらった。
フェネストの一種であることは間違いないように思うのだが
どうも顔つきはフェネでないように見える。
フェネのリベンジは何時の日か!と思ってはいるが、こんなことを繰り返しているようではだめだ(涙。
そうそう、ワイルドのフェネスト♀の方は、友人宅へ行き、無事お婿さんをゲッツし、
産卵孵化に至ったようである。
フェネストの小部屋もこれで一時完結である。
Good Shot! 画像をクリックすると拡大されます。