廃車体は生きている

沖縄のパーラーバス(過去編)

かつて沖縄県には、至る所にバスを活用した軽食の売店、通称「パーラーバス」が見られました。鮮やかなカラーに塗られたバスのパーラーは、沖縄観光の名物と言っても過言ではありませんでした。
そんなパーラーバスも、現在では古バス民族学に掲載した移動可能な1台しか残されていません。(2013年現在)
ここでは、そんな過去のパーラーバス、またはその廃業後の姿をご覧に入れます。

パーラーバス
MM115H

撮影:ちょご姉様(読谷村 2004.7.3)

東運輸 三菱MM115H(1978年式)

残波岬にあったもう1台のパーラーバスは、石垣島の東運輸の車両でした。方向幕には「貸切バス」と出ています。
やはり車体中央部を大きく開口させてカウンターとしています。ただ、この車両は据え置き式なので、カウンター前には屋根がかけられています。
東運輸は東京都営とよく似たカラーで、この車両もクリームとブルーのいわゆる「美濃部カラー」をまとっていましたが、エンジの帯に変わっています。
年式は推定です。

パーラーバス
CSA650

撮影:ちょご姉様(沖縄県 2004.7.3)


CSA650

撮影:ちょご姉様(沖縄県 2004.7.3)

那覇交通 いすゞK-CSA650

こちらは南国ムード満点な装飾を施したパーラーバス。スーパーBigバーガーのお店になっています。2台は同形車のようですが、撮影日が同じなので別物。よく見ると、下写真の車両は扉の窓の形が違います。現役時代に交換されたのでしょうか。
更に下写真の車両は、正面ガラスが割れており、この時点で既にパーラーバスとしても現役ではないようです。

パーラーバス     琉球バス 日野RE101(1978年式)・日産デU20H(1978年式)
RE101

撮影:ちょご姉様(沖縄県 2004.7.3)

沖縄そばのお店になった2台のバス。のバスは側面がカウンターになっていますが、のバスはつながっているだけなので、厨房でしょうか。
カウンターにはシャッターが下ろされており、休業中のようです。

パーラーバス(廃業後)
CSA650

撮影:ちょご姉様(沖縄県 2005.7.28)

いすゞK-CSA650

かつてパーラーバスだったハイデッカーⅢ型です。青色っぽく塗られた車体色や、前後の屋根に残る大型看板の台座などが、パーラーバスとして活躍していた時期を想像させます。

パーラーバス(廃業後)
N326J

撮影:ちょご姉様(沖縄県 2004.7.3)

ネオプラン N326J

赤く塗られたダブルデッカー。窓が横引きのサッシに取り替えられており、2階が客席だったことが想像できます。

パーラーバス(廃業後)
RE101

撮影:ちょご姉様(沖縄県 2004.7.3)

琉球バス 日野RE101(1978年式)

かつてはパーラーバスだったという琉球バスですが、今ではその面影すらありません。黄色いカラーと側窓から飛び出したダクトがその歴史を物語るのみです。

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